はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 703
レビュー : 126
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796678919

作品紹介・あらすじ

人類初の快挙、サンプル回収に成功!「はやぶさ」生みの親・川口教授がはじめてすべてをつづった!日本の宇宙開発の歴史を変えた、前人未到のプロジェクトの全容がここに。

感想・レビュー・書評

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  •  小惑星探査実験機「はやぶさ」が地球に帰還して半年、様々な関連書籍が出ましたが、やはり、はやぶさプロジェクトの中心人物であったこの方が書かれた――― となると、言葉の一つひとつの重さが違うように感じられるのが人情でしょう。
     美文ではありませんが、平易な親しみやすい語り口調で、はやぶさプロジェクトの意義、目指したもの、そしてどこに着地地点を定めないといけないのか、ということが静かに熱く紡がれています。プロジェクト内部の人間だからこその視点もあって面白かったり。というか、本当に負けず嫌いなかたなのだとほんわりさせて頂きました。←各種エピソード@主にNASAとの。

     また、各地の講演会で、川口PMが語られた内容と共通している部分も多いので、講演会にいけなかった人、いったけれども聞き惚れてメモをとるのを忘れていた人(私だ)の備忘録としての価値もある一冊だと思います。

     うっかり帰りの電車の中で読み出してしまったので、目を真っ赤に泣きはらした怪しい人になってしまったこともこっそりカミングアウトしつつ(笑)

  • 2010年の最高の感動をくれたはやぶさ。そのプロジェクトの立ち上げからリーダーだった川口教授の「はやぶさ」への思いを綴った一冊。
    今の日本の技術開発への問題もかかれており、「はやぶさ」の成功がいろんな意味で大きなものだったということがよくわかりました。

  • もう、、、とにかくよかった。何度も何度も目頭が熱くなった。電車では、こらえた。
    タイトルにも凝縮されているプロジェクトリーダーのはやぶさへの想いと真摯な人間性に心打たれる。仕事や物作りへの情熱、探究心、忍耐、使命、信頼。心が洗われるような、そしてとても勉強になる一冊でした。

  • 読んだのはかなり前ですが、今思い返してパラパラと見直してみても、ぐっときます。
    私はあまり宇宙工学の話が好きというわけではないけれども、(手の届かない方の話が好きなので。)それでもはやぶさプロジェクトのあの物語はやっぱりロマンを感じるし、7年の冒険はドキドキします。
    本の最初に、はやぶさが撮影した最期の地球の写真が載っています。大気圏に突入する直前、かすれながらもはやぶさが見たであろう地球の写真を見ると、やっぱり泣けてきます。
    最期に隼が燃え尽きてしまうあたり、日本人が好きそうな結末だなぁなんて皮肉も覚えたりするけど、それ以上にはやぶさの何度も立ち上がる姿に涙したり、JAXAの職員の努力に手に汗握ったり、とっても面白く読めます。

    学術的なところはもちろんですが、はやぶさの7年の冒険を物語として読める面白い本です。

  • はやぶさプロジェクトマネージャー川口さんの「はやぶさ」開発から帰還までの苦闘を中高生でも読めるように簡易に分かりやすく、ご本人が書いてくれている。子どもから大人まで楽しめる宇宙開発科学ロマン。
    しかし改めて、神や仏を信じたくなるレベルの苦闘ですは。

  • 「はやぶさ」に対する科学者たちの熱い想い、願い、親心がひしひしと伝わってきて…とにかく泣ける!読み返すたびに同じところで泣いてます。帰還のシーンとか涙で続きが読めないくらい。川口さんは科学力に加えて文章力まで兼ね備えていらっしゃる…
    日本のものづくりの精神は宇宙に飛び出しても健在…いや、宇宙という未知なる世界に飛び出したからこそ、尚挑戦者として輝き続けられるのだと強く訴えかけてくれる、とにかく素敵な本です。

  • 「奇跡に立ち会える資格」

  • 素敵な話でした。

    本書前半は、プロジェクトの経緯やNASAとの関係、予算をもらうプロセスなどですが、
    後半の5章からはページをめくる手が止まりません。


    涙をこらえるのにも必死になります。


    特にはやぶさが、ミッションが終わってバラバラになって散って行くシーンは、こたえられません。


    はやぶさが、ほぼ想定通りの完璧な位置にカプセルを落とした。
    そのカプセルに、はやぶさからの電気や信号を受信していたへその緒にあたるアンビリカルケーブルが少しだけついていた。


    この部分で、私は号泣。

    はやぶさってお母さんじゃん!


    しかし、アメリカは「小惑星に最初に到達したのはわれわれである」(厳密には違う!)と主張します。

    著者は憤りを感じながらも、それでいい、と言います。


    相手がなんと言おうが、やったのは日本だ、自分たちだという自身を持つことが大事なのだ、というのが、このプロジェクトのリーダーだった川口さんのメッセージです。


    アメリカのやり方は、国民に愛国心と誇りを持たせるためには、ある意味正しいといいます。


    19ページで紹介されている、通信が途切れる直前に、
    はやぶさが最後の力を振り絞って送ってきた地球の写真を見ると、本当にジーンとします。

    はやぶさ、健気だなぁ。

    それから、イトカワには、国分寺って場所があるらしい。

    糸川大先生は、今の早実のところでロケット飛ばしたらしく、それを記念してらしい\(^o^)/


    関係ないけど、誇らしい!


    あー技術者ってかっこいいなー。

  •  著者は小惑星サンプルリターン計画「はやぶさ」のプロジェクトリーダー。ハッタリと執念と愛情でプロジェクトをまとめ上げた。
     最悪の次には好転の兆しがあると信じ、はやぶさとの通信が途絶え行方不明になったときもストレスは感じなかったという。

     はやぶさの命名理由は、獲物に向かって一直線に飛ぶ猛禽類のイメージと、漢字の「隼」という字体が探査機はやぶさの形状に似ているから。

     なぜ小惑星なのか。小惑星は内部が熱で解けていないため、太陽系が生まれた当初の物質や地球を作ったものと似た物質が変質しないで残っている可能性が高い。はやぶさが目指したイトカワもそのひとつ。ここに探査機を送りサンプルを持ち帰れば太陽系や惑星の起源が分かるかもしれないという。

     長い旅の末、期待以上の任務を達成したはやぶさは、機械とは思えない特別な存在になっていた。
     カプセル切り離し後、大気圏再突入一時間前、地球の撮影を指令。最後に自分の目で故郷を見せてやろうとの心遣いから。

    【再突入の際、詠んだ歌】
    まほろばに 身を挺してや 宙(そら)まとう 産(うぶ)の形見に 未来必ず

    (メモ)
    ・成功ありきの減点法でなく、加点法のミッション。~が出来れば何点。
    イオンエンジンの運転が出来れば及第点だった。
    ・専門家同士の化学反応を期待したマトリクス組織。他の仕事をやりながら個別のプロジェクトに参加する兼業方式。指揮系統・責任所在が不明確な面も。
    ・世界初づくしのプロジェクトは「興味ある人は、ここに集まれ」で最高のメンバーがそろった。
    ・イオンエンジン1基の推進力は1g。これを数百日噴射させ続けて、秒速数kmの加速を得る。
    ・太陽の熱圧を推進力に利用。

  • 初心者でもとても分かりやすい。最終章涙無くして読めない。奇跡、神に愛されたはやぶさ。科学的じゃなくても良い。それが一番しっくりきます。
    次回は運を実力に変えて。二番じゃだめなんです。

    たくさんたくさん素敵な言葉と出会えました。ありがとうはやぶさ。
    JAXA、大好きです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ありがとうはやぶさ。」
      ただの機械なのに、「そうまでして君は」と言うタイトル通りの気持ちになってしまう。私も本当に”有難う”って言いたいで...
      「ありがとうはやぶさ。」
      ただの機械なのに、「そうまでして君は」と言うタイトル通りの気持ちになってしまう。私も本当に”有難う”って言いたいです。
      2013/04/22
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著者プロフィール

1955年青森県生まれ。工学博士。宇宙航空研究開発機構(JAXA)シニアフェロー。初代「はやぶさ」元プロジェクトマネージャー。日本航空宇宙学会会長。ハレー彗星探査機「さきがけ」「すいせい」、工学実験衛星「ひてん」、火星探査機「のぞみ」などのミッションに携わり、小惑星探査機「はやぶさ」ではプロジェクトマネージャーを、「はやぶさ2」ではシニアアドバイザーを務める。

「2017年 『AI、ロボット、生命、宇宙… 科学技術のフロントランナーが いま考えていること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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