おやすみラフマニノフ (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 1236
レビュー : 234
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796679015

感想・レビュー・書評

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  • トリックに現実味は薄いが、楽しんだ。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/8145507.html

  • 現実を忘れるのは至難の業だ。こんな不景気な世の中ではなおさらで、いつ、どこにいても侘しい生活が顔を覗かせる。煩わしい人間関係が尾を引く。電波は不安と悪意を垂れ流し続け、道行くものはipodで、部屋に籠もる者はネットに逃げ込んで自分の殻を守るのに精一杯だ。

    自分に吐く嘘は精神を蝕むのよ。

    棚から牡丹餅なんてこともあるけど、努力の味を知らない者は餅の本当の味も気づかない。努力して実力をつけたから運が転がり込んできたんだ。だから卑下しちゃいけない。

    とにかく素敵だ、の一言に限ると思う。
    文章が丁寧で、すっきりとしていてほんとうに読みやすい。
    この方の前作を読んだことがある気がしてこちらも読んでみたが、ほんとうに素晴らしい。
    クラシックをほとんど知らない私でもひきこまれるような音楽の表現。その部分が評価されている作者だけど、音楽以外の部分である主人公の将来に抱える不安などもしっかり丁寧に、けれどどこか客観的に淡々と描かれている感じ。
    まとめ方もストーリーも無駄も無理もなくて本当に素敵でした。

  • 岬先生が今回もカッコ良かったww
    音楽に触れながら本も楽しめるっていうのは良いですね(●´ᴗ`●)
    クラシックを齧ってたから余計かもしれませんが…
    内容は、主人公が通う音大で起こった事件を岬先生と共に〜という音楽ミステリーです。
    音楽家として活躍している人は、ほんのひとにぎり。
    その為の血反吐が出るような努力と葛藤は、大変なモノですね。
    色々な感情がおり混ざってる中、今回も秀逸やったのが音楽表現。
    久しぶりに、ラフマニノフのピアノ協奏曲・チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲などをガッツリ聴きました(笑)
    文字になった音楽を目と耳で愉しむのはクセになる♡
    岬先生が活躍する新しいお話が、書かれているようなので、新作を楽しみに待ちたいと思います(ღˇ◡ˇ)

  • 中山七里さんは、「さよならドビュッシー」から注目していました。
    「さよならドビュッシー」「連続殺人鬼 カエル男」とどちらも起承転結がはっきりしているのに、オチは読み切らないと解決できない。
    文章を読み切ることで理解できるので、わくわくします。

    「おやすみラフマニノフ」は「さよならドビュッシー」の続編と。
    テーマが音楽、クラシックということで、ミステリーチックなにおいがして、最初から面白い展開が予想できました。

    読み進めていき、殺人のないミステリーというのは正直物足りなくなると思っていましたが、結構満足できますよ。
    そして、やはり音楽の繊細な部分と感情のマッチがページを進めていきたくなる。

    「さよならドビュッシー」の時も感想に書きましたが、音楽とミステリーというダブルスタンダードが魅力的。
    ただ、「さよならドビュッシー」でのダブルスタンダードは両方のオチを作ることでちょっと両方ともが物足りない感じがしました。
    今回は殺人がない分、ミステリー部分が若干弱い気もしましたが、感情部分が十分なオチになっていたと思います。

    次があれば期待です。

  • 終盤で…「あぁそうだった、この作家先生はこういう手口だった!」とゾクゾクする。
    それにしても…岬センセイはかっこいい!

  • 音楽ミステリーの第二弾。今回は経済的な問題を抱えるヴァイオリン奏者の「晶」と偉大なピアニストを祖父に持つ「初音」がプロの切符を手に入れるべく秋の演奏会を目指す。そんな中、時価2億円のチェロ、ストラディバリウスが盗まれてしまう。脅迫状も届き、晶は心身ともに追い詰められていく。。今回も岬洋介や下諏訪美鈴は登場し、その才能で物語を引き立てている。演奏部の描写も素晴らしく息を呑む。ただ、ミステリーとしては前作の印象が強烈なため、ちょっと物足りない印象を受けた。

  • 音楽を小説で表現することについては文句なしのできばえ。なのにミステリー要素は稚拙。展開も強引だし、トリックも動機も納得がいかない。
    ラストも黒幕には見せ場をつくったのに、実行犯には出番がなかった。最期を迎える人より、彼女がこれからどのように生きるのかを描いて終わって欲しかった。

  • ミステリとして読まなければ…、でものだめを連想…、と今回も思った。
    そしてドビュッシーの時同様に登場人物の背景が、凝っているのか凝りすぎているのか、途中で簡単にわかってしまって、それが途方もなく興醒めする。
    同じ人物が探偵役で出てくるから、シリーズ化するのかもしれないけど、たぶん次はもう読まない。

  • 演奏シーンの描写が秀逸。ものすごい質感を感じ、どきどきしてくる。この人はミステリを書くより音楽小説を書くのがよいのではないか。ミステリシーンになった途端、全てが色あせてくる。トリックや謎解きは、あまりに説明的でとてもあの演奏シーンを描写した同じ著者とは思えない。ミステリとしては凡作であるが、あの演奏シーンを読むだけでも読む価値はある。

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著者プロフィール

中山 七里 (なかやま しちり)
1961年生まれ、岐阜県出身。男性。幼少の頃から読書が趣味で、高校時代から執筆を開始。花園大学文学部国文学科在学中に江戸川乱歩賞に応募したこともあった。
就職後は執筆から離れていたが、島田荘司を生で見た体験から執筆活動を再開。2009年、第8回『このミステリーがすごい!』大賞で『さよならドビュッシー』と『災厄の季節』の2作が最終選考にダブルエントリーされ、前者で大賞を獲得して48歳で小説家デビュー。後者も、「読みたい!」との声が続出したため、『連続殺人鬼カエル男』と改題し、2011年に文庫本として出版される事となった。
代表作に『さよならドビュッシー』などの「岬洋介シリーズ」、『贖罪の奏鳴曲』にはじまる「御子柴礼司シリーズ」。多くの作品が映画・テレビドラマ化されている。

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