おやすみラフマニノフ (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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レビュー : 234
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796679015

感想・レビュー・書評

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  • 密室で突如消失した2億円のチェロの謎と、様々な思惑が交差する定期演奏会を巡る音大生たちの様相。世知辛い現実を交えながら、それでも音楽に取り付かれるようにその道に打ち込む学生たちの姿はストイックで好ましく読めました。比喩を存分に使った音楽そのものの描写がとても力強くて、その表現力には、まったくの音楽の門外漢である私にも、音楽の豊かさを感じることができました。凄いと思いました。
    消失事件そのものはアレだなあと思わなくもなかったし、探偵役がやたら都合よい事情があったりスーパーマン過ぎるなとも感じたりはしましたが、話に生きるキャラクタたちの姿を楽しめたので、物語としては満足して読めました。同じ音楽を志していても、同じ…を持っていても、わかりあうことのない心がある、という部分には、やりきれない切なさを抱いたりしました。荘厳なフィナーレののちには、しん、とした余韻が残りました。

  • 「さよならドビュッシー」の続編。
    前作の終わり方がまあアレだったんですが、逆に「こんな終わり方で続編ってどうなんの?」と興味がわきまして。前作の犯人のその後とかおもしろそうだなあ・・と思ったけど、当たり前だけど、そんなわけなくて探偵役の別の事件簿みたいなものでした。そりゃそうか。

    でも前作がベタながらもそこそこだったのにこっちはちょっと・・・前作が処女作なんでしたっけ?だからいろいろ稚拙なところはあるにせよ勢いがあったんだけど、その勢いがスポイルされてしまうと構成の稚拙さだけが目立つというか。
    なんとなく真相も首をひねってしまったし、主人公もいきなり性格変わったような気がするし・・・いろんなところで「ぶれて」いるように思いました。うーん。

  • 『さよならドビュッシー』の続編。

    名器の響宴が謳い文句の演奏会の前にストラディバディウスが盗まれてしまう。そのあとつぎつぎと最悪な事件が起きる。

    氷河期に就職活動をするが、内定貰えないとか、バイトの為に練習時間があまりとれないとか、音大の貧乏学生ならではの悩みにすごく共感した。

    音楽を勉強しようという者の境遇は似たり寄ったりなんだと改めて感じた。

  • 「さよならドビュッシー」の著者がどのような方向に進むか興味があってよんだ.ミステリーとしては陳腐だし,謎解きの楽しみもまったくない.ところがこの著者の音楽の描写力はやはり素晴らしい.文章から音楽が聞こえる.これから「船に乗れ」のような音楽小説の分野を開拓していってもらいたい.この小説は一歩そちらにシフトしたという意味で評価したい.

  • 今回も充分楽しめました。音楽家には病持ちが多いのか?w 次作ももちろん期待して読むつもりです。

  • 音楽を題材にした小説は本当に楽しい。文章から音楽が感じられて、聴衆のように圧倒されたり演奏者のように高揚したり、いろんな気持ちになれます。もちろんミステリーのパートも、読んでいて「あれ?」と引っかかった部分がちゃんと解明されてスッキリ面白かった。
    それにしても岬先生、素敵。
    ショパンとベートーヴェンの前に、ドビュッシーを読み返したくなりました。

  • さよならドビュッシーを読んでから5年。久しぶりに図書館で中山七里さんの本を見つけた。岬洋介シリーズ。
    ドビュッシーのときは衝撃が大きかったけど、今回もあっと驚く展開だった。ちょっと最後のほうは予想できたけど(笑)音楽に造詣が深くない私にとっては、演奏の部分はちょっと間延びしたかな。
    映像で見るなら、個人的には岬洋介は谷原章介にやってほしいイメージ。

  • バイオリン5、ピアノ2、ミステリー3くらいかな。

  • さよならドビュッシーに出てきたピアノの子もでてきたり。今回はオーケストラのお話。
    個人的にはさよならドビュッシーよりも好きだった。

  • 中山七里さんの作品にしてはいまいち。音楽の専門的な話多すぎ。

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著者プロフィール

中山 七里 (なかやま しちり)
1961年生まれ、岐阜県出身。男性。幼少の頃から読書が趣味で、高校時代から執筆を開始。花園大学文学部国文学科在学中に江戸川乱歩賞に応募したこともあった。
就職後は執筆から離れていたが、島田荘司を生で見た体験から執筆活動を再開。2009年、第8回『このミステリーがすごい!』大賞で『さよならドビュッシー』と『災厄の季節』の2作が最終選考にダブルエントリーされ、前者で大賞を獲得して48歳で小説家デビュー。後者も、「読みたい!」との声が続出したため、『連続殺人鬼カエル男』と改題し、2011年に文庫本として出版される事となった。
代表作に『さよならドビュッシー』などの「岬洋介シリーズ」、『贖罪の奏鳴曲』にはじまる「御子柴礼司シリーズ」。多くの作品が映画・テレビドラマ化されている。

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