さよならドビュッシー (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 7967
レビュー : 1175
  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796679923

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーは、あまり読まないけれど
    薦められて読んでみました。


    クラシック×ミステリーという組み合わせが
    村上春樹さん方々とは違った使い方で、
    まず、興味深かったですね。

    伏線のはり方が秀逸で、
    あー、あそこの一文はここで活きてくるのね!と
    いう部分が多くて、面白かったです。


    最終的な部分で、あっけなさもあるけれど
    新鮮でよかったです。

    ほかの作品もチェックしようかな‥‥

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「新鮮でよかったです。」
      映画も面白かったです。。。
      私は文庫になった「おやすみラフマニノフ」を読む予定、、、
      「新鮮でよかったです。」
      映画も面白かったです。。。
      私は文庫になった「おやすみラフマニノフ」を読む予定、、、
      2013/02/08
  • 自分が、音楽に関わる以上関心深い内容だった。
    期待が、過度だった為か中編辺りはいまいち…。火事のシーンが。

    しかし、岬先生の人としての魅力。

    素敵な先生ですね。


    最後のトリックには驚かされました。



    次のおやすみラフマニノフも期待です。


    多分、岬先生がいなかったら、この本はやめてたかも・・・(笑)

  • 良い小説というものには
    どこか視覚以外の五感を引きずりだしてくれる引力があるものだと思っています。
    先日読了したこんだて帖では味覚と嗅覚がよくはたらいたように。
    そういった意味では、本書からは音楽が聴こえてきます。
    ピアノ演奏の描写が圧巻で、臨場感たっぷりの名シーン。

    しかしながら低評価の理由は、
    その文章、もとい文章構成の稚拙さ。
    日本語がおかしい。
    そんな説明口調、ネットコピぺみたいな回りくどい会話なんてする?
    使い古したトリックでミステリー?
    などなど、申し訳ないですがつっこみどころ満載です。

    やりたいことが沢山あって、
    それを一冊に無理やり詰め込んだような仕上がりがあまり好もしく感じられませんでした。

  • “ピアノに関する限り、彼は本物の魔法使いでしかも悪魔だった。”

    再読。
    だいぶん前に読んで感想を上げそびれ、読み返していた本作。
    2回目ながら面白かった。

    *****

    音楽家への推薦も決まった遥は仲良しの従姉妹と祖父とともに火事に遭う。
    従姉妹と祖父は亡くなり、命は助かったものの、大火傷を負う。
    顔、全身の皮膚が手術により移植され、顔はほとんど元の状態まで治してもらえたが、大火傷が残した様々な障害に苦しむ。
    指、腕が満足にうごかせぬことでピアニストになることができなくなったと絶望するが、ピアニストの岬洋介によるレッスンを受けることができることになり、再びピアノに向き合うことに。
    そんな中、祖父の遺言が公開され、遥の周囲に不穏な出来事が続く…。

    *****

    火事が起きたことにより、穏やかな日常が一気に崩れてゆく。
    火事の描写により、頭の中には激しい炎が浮かび、それまでの楽しい雰囲気が一変する。

    命は助かったものの、大好きな従姉妹も祖父も亡くなり、自分も手術痕が残り、自由の効かない身体を抱え、目指していたピアニストへの道も先が見えなくなってしまった。
    しかし、岬洋介という“魔法使い”に出会う。

    難しい言葉や抽象的な言葉を使わずにすっと目の前の段差を乗り越える術を与えてくれるような、そんなひと。
    初歩の初歩からの練習再開となった、クラスメイトからは嫌がらせもあった、けれど、遥は岬を信じて前を向き、ピアノを弾き続ける。

    ただ、ピアノを弾きたい一心でがむしゃらに練習に励み、立ち向かっていく姿は執念と呼ぶしかない。
    ピアノを頑張る遥の姿にも胸打たれている中、遺産を巡る事件も起き…終始ハラハラしっぱなし。

    岬さんが探偵役。
    常に冷静沈着、そして頼りがいもあって何ともかっこいい。

    謎解きに関してはなんとなーくもしかして?なんていうところはあったけれど、もうそんなこと差し置いてうるうるしてしまった…夢中で読んでいたもので、すっかり感情移入…。
    心をぎゅうっとされながら読み終わった。
    こういうラスト、好き。
    ぴんと張り詰めていたものが謎が解けることにより、少し解放されて、救われたんだけれど、切ない。
    よかった、でも、切ない。
    何だか、色んな気持ちに包まれてしまった。

  • 綺麗な表紙に惹かれて読みました。
    内容は思ってたのと全然違う!
    出だしから大事件があって、読むのが辛かった。こんなに辛いことが立て続けに起きたのに、強く生きられるのは周りの大人達のサポートが強力だから。岬先生と新条先生素敵です。
    あんなに仲の良かったルシアに対して、あまり想いを馳せないのは何故かな。とる思っていたら最後にどんでん返し!!

  • 全身火傷の少女が苦難を乗り越えてピアニストになる。。。そんな青春ストーリーかと思っていた。それだけじゃなかった。

    動かない手指に絶望し、人の悪意と戦い、大きなプレッシャーにピアノという手段で立ち向かう。でもその苦難の中には、不幸なボタンの掛け違いによって、予期せぬ生き方を強いられてしまった子だった。
    それらの苦しみと、自分自身を表現するために弾いたドビュッシー。傷ついた人を癒したい、苦しむ人を癒したい、その想いは観客に伝わったこその優勝と拍手だと思う。さよなら、というタイトルはそういうことだったのか、と腑に落ちた。今までの彼女の困難と努力を考えると切なくなったけど、それでも彼女はピアノを止めないだろう。すごく感情移入してしまっているので、どうか家族?が少しでも彼女を罵詈雑言の嵐で傷つけないようにしてほしい。

    ラフマニノフの件で払拭されたけど、この努力をするためには金と環境が整っていなければならないんだよなぁと卑屈になる自分もいるけど、それは逃げなんだろうなぁ。

  • 少女の成長を描きつつ、最後には驚きの展開が用意されているミステリー。

    読んでいて、人間はもっと強く生きなければならないと考えさせられた。
    どこかにメモしておきたくなるようなフレーズが多く登場する。

    弱者の立場になって、人間の弱さ、あさましさ、醜さを思い知らされた主人公。
    人間だれしも欠陥を抱えている、と岬は言うがそれを自覚し、生活の節々でそれに悩まされている人は多くはないだろう。
    そして、他人の欠陥やそれによる苦しみに気づけることができる人もごくわずかしかいない。
    だからこそ僕らは、自分や他人にもっと想像力を働かせながら生きないといけないのだと思う。

    自分の弱みを自覚している人間、しかもそれが致命的な苦しみである主人公やこの話にも登場するベートーヴェンといった偉人たちに、僕は人並みに同情し、自分がこうはなりたくないと考えてしまった。
    しかし、それと同時に彼らがすごくうらやましいとも思わされた。それは、彼らが自分を表現し、他人の心に強く訴える力を持っていたからだ。

    逃げずに強く生きること。
    想像力を働かせて生きること。
    表現する力を持つこと。

    この本を読んで考えさせられたことはどれも難しいことのように思える。
    それでも自分の人生の中でこれらのことを少しずつでも意識していきたい。

  • ピアニストを目指す遥が高校入学直前に祖父と従姉妹と共に火事に遭い、全身に大火傷を負う。皮膚移植後のリハビリに耐えながら、それでもピアニストを目指すなか、周囲で不吉な出来事が連続する。

    どの辺が「音楽ミステリー」なの?と思うくらい前半は火事の様子と皮膚移植後の苦痛の話が続いて、読み続けるのがなかなか辛かった…
    最後のコンクールまで「結末読めるけど、、」と思いながら読んでいましたが、ラストでやられました。このミス大賞舐めてました。

    続編は読まなくていいや〜と思いながら読んでましたが、最後まで読んだ結果、すぐにじゃなくてもいいけど、続編も読んでみようと思い直しました!

    やられました…!

  • 音楽青春小説、という解説の言葉がぴったり。
    火事で大火傷を負った主人公が、
    熱血変人ピアニストの教えを受け、いじめにあっても立ち向かい、
    いろいろと成長する話。

    音楽小説かと思うほどの描写、
    そして主人公と先生の根性での練習、
    途中でミステリーを読んでることを失念していた。

    そして最後にどんでん返し。
    きちんと伏線もちりばめられてたんだけど、
    そこじゃない場所に熱中して、先生が探偵だと忘れていた。

    真相を知ってから思い返すと、
    違う意味で捉えられる部分が多い。

    おもしろかった。
    名古屋が舞台なので、余計に。

  • 音楽青春ミステリー、ここに極まれりと言いたい作品。

    キャラクター描写の丁寧さ、演奏シーンの艶やかさ、ミステリートリックそしてミスリードの美しさどれもが刺激的な良書でした。

    これが新人賞と言うのだから次の作品を読むのが楽しみです。

    ピアノ曲をもっと知っていたらより楽しめるんだろうなぁ。

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著者プロフィール

中山 七里 (なかやま しちり)
1961年生まれ、岐阜県出身。男性。幼少の頃から読書が趣味で、高校時代から執筆を開始。花園大学文学部国文学科在学中に江戸川乱歩賞に応募したこともあった。
就職後は執筆から離れていたが、島田荘司を生で見た体験から執筆活動を再開。2009年、第8回『このミステリーがすごい!』大賞で『さよならドビュッシー』と『災厄の季節』の2作が最終選考にダブルエントリーされ、前者で大賞を獲得して48歳で小説家デビュー。後者も、「読みたい!」との声が続出したため、『連続殺人鬼カエル男』と改題し、2011年に文庫本として出版される事となった。
代表作に『さよならドビュッシー』などの「岬洋介シリーズ」、『贖罪の奏鳴曲』にはじまる「御子柴礼司シリーズ」。多くの作品が映画・テレビドラマ化されている。

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さよならドビュッシー 単行本 さよならドビュッシー 中山七里

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