さよならドビュッシー (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 7966
レビュー : 1175
  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796679923

感想・レビュー・書評

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  • 良い小説というものには
    どこか視覚以外の五感を引きずりだしてくれる引力があるものだと思っています。
    先日読了したこんだて帖では味覚と嗅覚がよくはたらいたように。
    そういった意味では、本書からは音楽が聴こえてきます。
    ピアノ演奏の描写が圧巻で、臨場感たっぷりの名シーン。

    しかしながら低評価の理由は、
    その文章、もとい文章構成の稚拙さ。
    日本語がおかしい。
    そんな説明口調、ネットコピぺみたいな回りくどい会話なんてする?
    使い古したトリックでミステリー?
    などなど、申し訳ないですがつっこみどころ満載です。

    やりたいことが沢山あって、
    それを一冊に無理やり詰め込んだような仕上がりがあまり好もしく感じられませんでした。

  • 思い切りネタバレを含んでいますのでご注意を。

    正直に言えば、私は本書のトリックにまんまと引っかかったクチですが、それにしてもこのトリックというかミスディレクションの仕方には大きな不満があります。
    一人称視点の主人公が実は火事の時に入れ替わった後、殺人を犯した犯人だなんて、作者の都合の良い様にいくらでも犯人を隠す事が出来ます。
    そのせいで、あまりに現実離れした描写も多々あり、ミステリーとして破綻しているような気がします。

    癖を完全にコピーできずにバレた?
    いやいや、癖以前に遥の人生の全てを知っている訳ではないなから、家族と記憶が噛み合わないでしょ。
    それに何でこんな名古屋の音楽事情に詳しいんだ。
    もちろん、そんな描写をしたら話が続きませんから触れられてはいません。

    みち子の動機もあまりにお粗末です。
    この状況で入れ替わりに気づいたら、普通本人に聞きますよ。
    百歩譲って聞かないとしても、わざわざリスクを背負って遥に復讐する意味がわからない。
    確たる証拠も得ずに、それこそ遥が死んでしまったら、真実は永遠に闇の中だってのに。
    これについても、みち子を事件の真犯人だと読者にミスディレクションさせるために、無理矢理な動機をつけて遥を襲わせています。

    何より遥が、入れ替わった事実を隠した事と、母を殺害してしまった事実を隠した事。
    前者は火事後のドタバタで明かすタイミングを失ったということでまあ良いとしても、殺害を隠蔽したのは理解しかねます。

    いや、理解はできるんです。
    けれど、殺害を隠蔽しながら、あそこまで音楽に対して情熱的な独白を続けられるものですか?
    結果的に遥の努力に感情移入していた読者をおもいっきり裏切る結果になっています。
    別に裏切る事自体は良いのですが、この作品は、苦境にありながらも音楽に対して情熱的に努力する主人公を通して、音楽の素晴らしさや努力する事の大切さを伝えようとしているのではないのですか?
    なら、主人公がその裏で殺害を隠蔽していたなんて、あまりにその主旨に反しています。

    音楽の描写は、好き嫌いはあると思いますが、確かに素晴らしいと思います。
    それにのめり込む岬洋介や香月遥の姿勢にも共感できる要素はきっとたくさんあるでしょう。
    ですが、たかがこんな陳腐などんでん返しのために、著者のそうした音楽の描写に対する努力は全て無駄になってしまっている。

    こんなんだったら、完全にミステリー要素を排して、音楽スポ根ドラマとして描くべきだった。
    もしくは三人称視点にして、音楽要素を削るべきだった。

    一人称視点にして、独白文で読者を騙すなんて、私はミステリーとして受け入れられません。

  • この人はイスラム教のことも、ピアノのことも、本当にちゃんと調べたのかなあ。
    自分の筋にあったものだけ抽出してその他は全部無視してるみたい。

  • 読了、のめり込めなかった…

  • 「称賛と興奮は一時で治まるが、嫉妬と冷笑はいつまでも持続する」

    と、

    「世界は悪意に満ち溢れている」

    だけ印象的でした。

    なぜ一人称で書いたのか?16歳が発する言葉遣いじゃない、小難しい言い回しに終始違和感が残念。

  • 音楽に造詣がないので、なんだか疲れてしまいました。
    個人個人で感じ方の違う音楽を文字にしてしまうと、なんだかとっても疲れます。終始、感性を押し付けられた感じがしました。

    ミステリーとしてはイマイチどころか、パクリじゃないですか?
    『シンデレラの罠』って作品によく似ています。というか、本当にそっくりですし、セバスチャン・ジャプリゾの単行本が発売されたのが1964年だからオマージュというには年代が近すぎる気も。
    あとがきに、ミステリーのトリックは出し尽くされたって、それを効果的に演出し読者を引き込むかを考えるのが作家の努めじゃ?
    音楽部分をそぎ落とし、純粋にミステリーとして評価するとなにも残りません。ハリボテ? ツギハギ?
    とても稚拙で、ツッコミどころが満載。まあ、現実じゃないからと言っても、現代を舞台にしたミステリーと読み手がとれるように冒頭からはじまっている以上、現実味のなさは作品の評価を下げかねませんよね。

    最初からファンタジー全開ならともかく、皮膚移植でほとんど元通りなんてことも、数日入院しピアノを弾いていなかったのに最初以上に上達することも、まず常識的に考えればありえません。そこで読むのをやめたくなりましたが、ミステリーとしての着地点を確認したく、読み続けました。

    物語が一人称なので、これは読み手側がどうとでも解釈が出来ます。そのため叙述トリックいくのかと思えば、犯罪もその理由も浅くて推理が盛り上がってない。
    うーん、なんで推理小説として売り出そうとしたのか。普通に、【音楽って実際はスポ根】とでも帯に書いて音楽小説としての方がずっと盛り上がれるでしょうに。

  • 終始ふわっふわしたままの感触。
    ラノベ風な文章に馴染めないまま読了。
    イマイチ。

  • 面白いかな? これ?
    ミステリーとしては弱い。スポコンとしては解りにくい。
    クラッシックをたしなむ人じゃないと、解りづらいと思う。結果、中途半端。

    • klotzさん
      「クラシックをたしなむ人」ですが、余計わかりません。てか、変な記述が多過ぎなんです。
      結局、ダメダメだと思ひます。
      「クラシックをたしなむ人」ですが、余計わかりません。てか、変な記述が多過ぎなんです。
      結局、ダメダメだと思ひます。
      2013/02/14
  • 帯に「最後のどんでん返しが~」と書かれていて、勘ぐりながら読んでしまった。
    結果、その通りのオチで残念。

    ミステリとも呼べないきがするなー

  • 3月頃に読んだかな。

    唐突に話が進んでいく感が否めない。
    音楽ミステリーって何だろうと思ったけれど、
    メインキャラクターが音楽に関連する人間なだけで、
    それ以外は音楽関係なくて期待はずれでした。

著者プロフィール

中山 七里 (なかやま しちり)
1961年生まれ、岐阜県出身。男性。幼少の頃から読書が趣味で、高校時代から執筆を開始。花園大学文学部国文学科在学中に江戸川乱歩賞に応募したこともあった。
就職後は執筆から離れていたが、島田荘司を生で見た体験から執筆活動を再開。2009年、第8回『このミステリーがすごい!』大賞で『さよならドビュッシー』と『災厄の季節』の2作が最終選考にダブルエントリーされ、前者で大賞を獲得して48歳で小説家デビュー。後者も、「読みたい!」との声が続出したため、『連続殺人鬼カエル男』と改題し、2011年に文庫本として出版される事となった。
代表作に『さよならドビュッシー』などの「岬洋介シリーズ」、『贖罪の奏鳴曲』にはじまる「御子柴礼司シリーズ」。多くの作品が映画・テレビドラマ化されている。

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