ある少女にまつわる殺人の告白

著者 :
  • 宝島社
3.53
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本棚登録 : 515
感想 : 144
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796680059

感想・レビュー・書評

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  • 「告白」と似てる・・・というレビューが多数だけど(手法はほぼ同じ)、なかなかの秀作だと思う。DVを受けながらも逃れられない、虐待を受けた人は同じ過ちを繰り返す・・・この心理描写はかなり巧いと思う。

  • だいぶキツい。。
    第三章が「連鎖」、嫌な予感がしたけど、
    読み終わったあとは悲しいの一言に尽きた。

  • 美しい少女亜紀ちゃんが虐待されて…というお話と思っていたら。
    第三章であれ?亜紀ちゃん大人になって就職?しかも結婚?そして最後はなんともいえない終わり方…
    第三章は「連鎖」なんかやりきれない。
    児相の職員は公務員。しかもほとんどが一般行政職で採用された人たちであるということ。いわば児童福祉については素人ばかりで、二、三年で別の部署に異動となる。
    逆に児童福祉を志していた職員は、理想と現実のギャップで一般行政職で配属された人より早く辞めてしまう…なんかな…どうにかならないのかな…
    子どもは当たり前に幸せに育つ世の中にならないのかな。

  • 憤懣遣る方無いとはまさにこのこと。小さい子供を持つ親として、児相が絡むような児童虐待の話には全身の血が逆流するような憤りを感じる。フィクションにここまで神経逆撫でされるとは思ってもいなかった。終盤でタイトルの本当の悲しさに気付く。しかし、最後にそっちいっちゃったかーっていう虚脱感は否めない。これだけ感情を揺さぶられるのだから、それはそれで名著なのだろう。

  • 何とも後味の悪い本でした。
    でも嫌いじゃないです。

    ミスリードには引っかからなかったので、事件に関してそれ程驚きはなかったものの、インタビュアーの正体と幼馴染くんの証言には驚きました。

    幼馴染くんが報われな過ぎてこっちがへこむ。

  • 様々な証言を聞いている人物は誰なのか?ずっと気になっていましたが‥ラストで明らかになりすっきりしました。
    内容は、親子3代に渡り、DVが連鎖していく話。色んな時期の証言が交差するので、たまに訳が分からなくなったりしますがとても考えさせられる内容でした。最後の最後にはやっぱりな…という感じでした…

  • 児童虐待がテーマの2011年『このミステリーがすごい』優秀賞受賞作。
    途中読み進むのが辛い描写や重苦しい読後感の為に全ての読者に支持される作品では決してないが、驚愕のラストへ張り巡らされた伏線は とてもテクニカル。
    関係者が次々に語るモノローグ方式は湊かなえの『告白』に、そして何といっても全体的な雰囲気が東野圭吾の『白夜行』に似ているとのレビューが多かったのは頷ける…
    人間の心の闇の深淵を覗き込んで引きずりこまれそうになってしまう作品が好きかも…

  • このミス大賞優秀賞。児童虐待に関する話。語り形式が湊かなえ「告白」風。たいして自己紹介もせずに、入れ替わりいろんな人が語る割には分かりやすい。「ころした」にはぞっとした。インタビュアー一家の行く末が気になる…。

  • この2カ月くらいに読んだミステリー系の中ではベストです。今年読んだ本の中でも5本の指にはいる。途中で、なんとなく少女の正体を暗示するような伏線には気付いたが、インタビューアーが誰なのかという落ちには最後まで気が回らなかった。抜群のストーリー構成です。

  • おもしろかったよー!
    とは思うけど基本的には鬱小説だから表現が適切ではないよー!

    読みさしで一旦本を閉じながら『今いいとこなの、アンハッピーエンドの物語が、いかにももうすぐハッピーエンドになるかのように盛り上がってるところなの』と思って、そいつぁいいところだなあと思った。

著者プロフィール

佐藤青南
一九七五年長崎県生まれ。「ある少女にまつわる殺人の告白」で第九回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、二〇一一年同作でデビュー。一六年に『白バイガール』で第二回神奈川本大賞を受賞。ドラマ化された「行動心理捜査官・楯岡絵麻」シリーズ、「白バイガール」シリーズ、絶対音感刑事・鳴海桜子が活躍する『連弾』『人格者』『残奏』など、著作多数。近著に『犬を盗む』『ホワイ・ダニット 行動心理捜査官・楯岡絵麻』『ストラングラー 死刑囚の逆転』がある。

「2023年 『残奏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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