連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 6-2)
- 宝島社 (2011年2月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796680899
感想・レビュー・書評
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マスコミや警察 民間人の様々な動きはどうも読者を意識誘導しているに感じてしまった。
現実離れしているはずの暴動シーンやボロボロになるまでの格闘シーンは映像が当たり前の様に脳内再生出来るリアルさが凄かったし、後に見た映像作品は脳内映像そのままだった。
刑法三十九条、心神喪失者と健常者の違い。
守られる事が当たり前の民間人。
人間の愚かな言動に所変われば心も変わるなんとも身勝手な人間達の闇の表現が巧み。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
連続殺人の方法が不気味というか非道。映像では見たくない。刑法39条(心神喪失者の行為は、罰しない)が最後まで影響する。こんな異常な殺害をする犯人が、精神異常ということで無罪放免される法律は、遺族のみならず周囲にとっても許せる事では無いように思う。犯人が早目に判明したと思ったら、どんでん返しに次ぐどんでん返し。最終の犯人が野放しかと思ったら•••因果応報?
殺人と動機も不気味すぎて、犯人が判明しても読後のスッキリ感があまり無い。 -
凄惨な描写に多少困惑もしたが、さすがのどんでん返し。最後は一気読みでした。
中山七里作品はまだ数作しか読んでいないが、続編を含め他の作品も楽しみと思わせる一作でした。 -
「テミスの剣」から続けて、読むと渡瀬の変わりようがよく分かる。一般的な書評では、グロテスクとあるが、私はそうでもなく、読めた。謎の連続殺人事件に挑むのは、最近、あらゆるシリーズで活躍中の古手川刑事。まだ駆け出しと言うことで、初々しい。「カエル男」と呼ばれる犯人に奔走されるが、ラストに待ち受けるどんでん返しは、さすが中山七里!
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大好物なシリアルキラーもの。かなりグロい殺し方がたまらん…‼︎
終盤のゴタゴタ感があまり好みではなかったけど、御子柴シリーズやヒポクラテスシリーズとの繋がりがあり楽しめた。
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すごい。
中山七里は本当にすごい。
「ネメシスの使者」、「御子柴シリーズ(現在既出の4作のうち3作)」に続いて、読むのは5作目となりましたが
今回も、やはり、見事なまでに裏切られました。
大切に読もうと思っていたのですが、続きが気になってどんどんページを繰ってしまいました。
途中に出てくるベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」。
実際にヴラディーミル・アシュケナージの「悲愴」を聴きながら読みました。
目で楽しめる音楽とは正にこのことで、ここまで音楽を文学的に表現できるのかと感動しました。
中山七里の作品に何度も登場する人気キャラクターの渡瀬&小手川ですが、この作品が初登場なのですね。
後々の作品に比べると、その言動に幼さが残る印象。
結構ムチャしてますよね…特に小手川。
乱闘や暴行を受ける描写が長くて、読むのが辛い場面がありました。
物語の構成は素晴らしいのですが、あくまでも個人的感想として☆3です。
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タイトル見て買った一冊。
タイトルのイメージと違い結構凄まじい内容だった。
刑法39条や事件を起こした容疑者の精神状態がどうのとかちょっと疑問に思ってた事が、この本で出てきたのでビックリした。
二転三転して終わった話だったが、疑問に思う部分もありスッキリ終わったとか、爽快感とかはなく、モヤモヤが残った。
なんとなく難しい小説でした。 -
中山七里さんの作品は刑法第39条を絡めた内容を時々目にする。カエル男は人間の心の闇を真犯人だけでなく、一般市民の暴徒化にも焦点をあてている。終盤は次々と暴かれる展開の速度と古手川刑事とその上司である渡瀬が真相に迫るところにハラハラさせられ、驚かされた。
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猟奇的な殺人に怪奇的な犯行声明から始まる物語。
途中から2つの物語が並走し、犯人特定に繋がっていく。
かなりグロテスクな描写や、目を背けたくなる表現もあるが、
それ以上に攻防をしているシーンが冗長に感じられ、中弛みしてしまう。
最終の展開に次ぐ展開は素晴らしかった。
最終展開以外はしっかりと読んでいれば繋がってくる。
最後の最後まで綺麗に纏まっていてスッキリ。