憚りながら (宝島社文庫) (宝島社文庫 C こ 4-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796681346

感想・レビュー・書評

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  • 社会論として読めば、ヤクザを必要悪と見なすか否か。
    宗教、政治、警察との間でうごめく闇を覗くことができる。

    組織論として読めば、リーダーとして必要な統率力、
    ベンチャーのとるべき戦略、行動指針が見える。

    教育論として読めば、子供が成長する場所として
    家庭環境、親や年長者の役割が、いかに大事かを思い知らされる。

    ノンフィクションとして読めば、元暴力団組長から出家までの
    波乱の人生の一端を垣間見ることができる。

    まとめると『ヤクザ生む 社会の病に 目を向けず 
    追い立てたとて ヤクザは消えず』といったところでしょうか?

  • 面白かったです

  • 元山口組系後藤組組長のお話。
    書き筋が面白く、スイスイ読める。武富士の話など、ビジネス系のやばおもしろ話も多くて楽しめた。

  • インタビューをそのまま掲載した口語体であり、作為的な自意識は感じられない。その語り口から知性は感じられなかったが、愛嬌がある。また、創価やオウム、政治経済界との付き合いなど、ゴシップ的な面白さもあった。
    なるほどと思ったこと。
    「企業舎弟は逃げられるが、組という家族・掟の中で生きている限り逃げられない」。
    彼自身が言っているが、ヤクザは戦国大名の世界に近い。

  • ヤクザという組織の資金源を考えるとヤクザを全て肯定することはできない。

    ただ、ヤクザになってしまう人について本書でも触れられていたが真面目で社会には馴染めない人が集まっているんだと思う。
    親のために仇を打つなんて企業の上司部下間では起こりえない心情。まるで戦国時代の武士のような価値観である。
    考えを貫き生きる組織集団でもある。

    少し飛躍するが、ハリーポッターの世界観のように学校でみんなと上手く馴染めなくても自分なりの満足や幸せを若くして早く見つけていたらヤクザにはならなくてすむのではないかなとも思いました。
    ヤクザという道を選ばなくても少し道を外れたりマイノリティーには冷たい日本社会なので、自己肯定し自信をつけていけるような人を増やす教育ができてほしいと思った。

    本書の内容は、自伝なので武勇伝も多いとこはお分かりの通りかと思う。
    どこまでが本当かもわからないが0ではない事実なのだ。何かの事件が起きると30年〜50年ほどして関係者が亡くなったころに映画化や開示されることも多いが、今の時点でここまでの事実を知れるのはとても興味深い。
    創価学会、民主党、自民党、警察…クリーンでありたい組織のはずなのにヤクザとはやはり繋がっている。
    必然的に繋がってしまうのか?それとも両者どちらかが繋がりに行くのか?結局暴対法とかいいつつも半グレ集団を生むし善と悪は表裏一体なのかもしれない。

    この本を通じて大義がないことをすると失敗するという話はとても身につまされた。私個人だと子供の頃は小さいながら一つのことでも何かとこうありたいからと思えたことも大人になると周りとの同調や諦めから大義を無視してしまうことが多くなった。サラリーマンである以上むやみに人と衝突する必要もないが、大義をもつことは必要だ。

    最後に、ご本人は生き方をチンピラと称していたが、小粋な浪漫と骨のある男だったんだなとも思いました。

  • 非常に面白い/ 旧いヤクザの、しかも成功したヤクザの生い立ちから振り返られていて興味深い/ バブルを通り抜けたから、話の景気も良い/ 許永中や糸山英太郎、武富士、池田大作などが小物扱いされていて痛快/ 菅谷川内時代も良い/ 後半の政治の部分は不用だった/ 九州や関西の有名人との絡みがもっとあれば良かった/

  • 110527

  • 読むのをはばかる人はたれそ

  • そういう時代があったということ
    自分語りなので、周りにすごい人がいっぱいいたのはわかるが、本人がどれだけすごい人なのかはよくわからない。

  • 小チンピラの話、確かにそうだと思った。
    本著を読みながら自分もやはり小チンピラ。まだまだ最初から最後まで筋を通せる男ではないと痛感させられた。
    一人一人境遇は勿論違えど、自分の人生の中で如何に経験から自分を強く成長させられるか。
    やはり生半可に生きていてはダメなんだと思える本。

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