最後の証人 (宝島社文庫) (宝島社文庫 C ゆ 1-3)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796683647

感想・レビュー・書評

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  • 「しあわせなミステリー」で出会った佐方貞人に
    会いたくて読んでみた。
    彼は既に検事を辞しており、弁護士となっていた。
    何故、弁護士になったのかということも含めて
    依頼人の無実を勝ち取るまでのお話。

    引き込まれて読んだ。
    佐方貞人は魅力的な人だった。
    「その人間が犯した罪で裁かなければ意味がない」
    そういうことか、と納得。

    立場を利用するもの。
    利用することに目を瞑るもの。
    利用されて苦しむもの。
    そこで、正しいことを正しく実行しようとする意志。
    実行する行動力。
    それがどれほどに、強く揺るぎないものでなければならないか
    ということは、容易に想像できる。

    あー、面白かった。

  • コンパクトに纏まっていて、すんなり読める。
    叙述トリックを混ぜた命をかけた復讐劇。

    絶対続きあるよなぁと調べたら案の定シリーズ化されていた。
    これは、続編も読まねば。

  • 面白かった!仕掛けもあり、最後の証人が登場したときには、息を呑んだ。
    動機の背後にある真実を追求する佐方のような弁護士が実際に多くいたらいいと思った。

  • 検事と弁護士を主軸に据えつつ、単なる法廷モノではない

    被害者があまりに救われないので気分は落ちるけど、ページをめくる手は止まりませんでした。(特に後半は)

    「慈雨」を読んだ時も感じましたが、読者にいろいろ考えさせますね

  • 美津子おおおおおおおおおおおおおおおお

  • ああすごい。

    淡々とした文章だけど心理描写がとてもとても細かく深い。読み進める毎に感情をどんどん揺さぶられて心臓をキュッと掴まれる感覚。

    すごく深く細かく描かれる感情表現に感情移入せずにはいらず、物語のはじめ、3分の1くらいはただひたすらに辛い。感情移入しすぎて辛い。

    子を失う辛さ、なのに犯人が罰されない辛さ、聞き入れてももらえない辛さ。加えて最愛の妻をも失う辛さ。辛さを復讐というエネルギーに変えて強く敵に立ち向かう夫婦が本当にすごい。

    3分の2辺りから進んでいくストーリーに目が離せないし、上手いこと全部は明かしてくれないから想像しながら読み進めていく楽しさも味わえる。

    復讐のトリックは想像はしていた通りだったけど、それでも面白い。こんなに悲しい復讐劇は初めて見ました。

  • いろいろミステリー好きで読んでいますが、柚木裕子さんの法廷ミステリーは、それぞれの感情の動き、描写に心動かされます。
    予想しながら読み進めていくたのしさ。自分の想像を越えてくる。心をガツンと掴まれて、気がつくと感情移入して、涙が止まらない。
    大好きな一冊になりました。

  • 久々に隙間時間を見つけてページをめくる感じで一気読みでした。
    エピローグはホテルの一室で起きる事件だが始まりは7年前に起きた交通事故。
    その交通事故で息子を失った時からの夫婦の描写と、現在進められているホテルでの事件で無罪を主張する被告人の裁判が交互に描かれていき法廷での最後のシーンに集約されます。
    結末が望むものであっても悲しい気持ちしか残りません。
    登場人物それぞれの立場からストーリーが進みあっという間のラストですが常に穏やかであった弁護士佐方の最後の熱量で全ての登場人物の感情が溢れ出した読後感は重厚でした。

  • テレビドラマで視聴率が取れそうな内容

  • 法廷ミステリ。やっぱこの人の作品は面白い。本作には結構などんでん返しも仕込まれていて、ミステリ的にも満足度は高い。シリーズになっているみたいだから、この後に続く諸作品も気になるところ。

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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