読んでおきたいベスト集! 夏目漱石 (宝島社文庫)

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制作 : 別冊宝島編集部 
  • 宝島社
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (606ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796685139

感想・レビュー・書評

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  • 『坊っちゃん』『こころ』が一冊で読めるのは漱石ビギナーの自分には嬉しいところです。

    『坊っちゃん』は少し文体は硬い感じがしましたが、主人公のキャラやセリフがさっぱりとしていて潔くて面白いです。世の中を皮肉るユーモアもたっぷり!

    『こころ』は言葉で表しにくい人間の複雑な心情の書き表し方がすごかったです。文章もきれいでさすが名作といわれるだけあるな、と思いました。

    他の収録作品は『夢十夜』『硝子戸の中』
    『夢十夜』は感覚的な話だなあ、と思いました。読むごとに印象の変わりそうな不思議な話です。

    『硝子戸の中』はこの中で一番読みやすい印象でした。内容としては漱石のエッセイ。日常の事から漱石の思想の話まで、非常に多彩なことが思いのままに書かれていて、飾り気のない文章でした。

  • ・坊っちゃん
    理想、自分なりの理屈があって、それをそのままぶつけることは、賢いことではないのかもしれないけれど、そうあるべきだと思う。結局うらなりくんが何を考えていたのか、口に出さない彼の様子は、坊っちゃんの視点からだとことさら対照的に映る。余計なおせっかいだったのかもしれないけれど、坊っちゃんが満足していそうだからそれでいいのだろう。赤シャツたちは行いを(坊っちゃんから見た意味で)「改めた」のか、たぶんそうではないだろうところに、また人間関係のままならないものを感じる。文章の調子が面白くてどんどん読み進められた。
    ・夢十夜
    こんな夢を見た、と言われたので、そうか、と言う心持ちで読み進めた。縁側に並んで座って、毎日、話を聞いているような。途中から夢を見たと書かれなくなるのもそういうことなのだろうと思う。
    ・こころ
    本を読むこと、人と話すこと、そこにある考えに触れることは、時にその相手をよく知りたいという思いを生み、恋をさせる。だけれど先生は少なくとも私が惹かれていた部分について、それを形づくったすべてを私に告白して、種明かしをしてしまう。この恋は自分の頭の中でつくり出された半身の相手に対するもので、それが成就することはないのだから、漱石が亡くなった時代に生まれてよかったのだと思う。
    ・硝子戸の中
    はじめに断りが入れてられてある通り、漱石の日々の雑感がただ綴られたもの。彼の人となりをよく想像させる。共感したり、ハッとさせられたり、他の作品に通じていそうなものを垣間見たり。しかし漱石という人物に興味を持っていないと若干読み進めるのがつらい部分があるとは思う。

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プロフィール

明治、大正時代の小説家、英文学者。1867年、江戸(東京都)に生まれる。愛媛県松山で教師をしたのち、イギリスに留学。帰国後、執筆活動を始める。『吾輩は猫である』『三四郎』『こころ』など作品多数。

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