僕はお父さんを訴えます (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 460
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796688239

感想・レビュー・書評

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  • 「リクを殺した罪でお父さんを訴える。」
    中学生・向井光一の愛犬リクの死因は明らかに人の手による虐待だった。疑いの目を実の父に向けた光一は民事裁判によってリクの無念を晴らそうとする。そして始まる裁判、淡白すぎる父の行動に関係者一同は困惑するが息子の光一はなにかを見つめている。判決の日、法廷をひっくり返す大きな爆弾が投げられた。

     子供が実父を訴えるという衝撃的なテーマであるが、検事や弁護士が跋扈する法廷ミステリーのような固苦しさはなく、子供が如何に裁判を進めていくかということを周りの協力とともにコミカルに描いている。しかし裁判の開幕から一変、父の読めない行動と少年の隠された真意によって法廷は大きく揺らぎだす。裁判について平易に書かれていて読みやすく、ミステリーとして予想外なところに帰着した優秀作。

  • アイデアは良かったけど、スッキリとはしないかな。魅力的な登場人物もいなかった。

  • 発想はすごいが、後味が悪すぎる。
    光一の気持ちがあまり描かれていないし、お父さんの気持ちは全く分からない。
    最後の4人の場面はとってつけたような平和な場面で、なんか白々しさを感じた。

  • 内容的には辛いものだが、光一に対して周りの協力してくれる人たちが頼りになって救いがある

  • I really enjoyed it. I feel like the story went well pretty quickly and I don’t like that part.

  • どなたかのレビューを見て面白そうだったので図書館へ。
    なんだか登場人物全員が微妙にムカつくというか腹の立つ感じ。
    かといって悪い人たちでも無さそうなのでなんだかモヤッとしていた。
    「まさかの結末」みたいな感想が多かったのできっとどんでん返しがあるのかなと思いながら読んだが、思った以上のどんでん返しだった。
    なるほどまさかの結末である。
    そうかそう来たか。
    そして腹の立った理由もなんとなく。
    それに気づかないこいつらに腹が立っていたのかも。
    期待以上の面白さと読みやすさ。
    かなり面白かったです。
    ハイ。

  • テーマ的にはかなり重いけど、テンポよく展開もすばらしい。3作読んだけどどれもかなり面白くて、いま現在一番好きな作家さんっていえるかも。相性がいいのかな。

  • このミステリーが凄い大賞の10回目に優秀賞を取った友井羊氏の作品『僕はお父さんを訴えます』を読了。非常に軽い文体なのでライトノベルといった感じなのだが、まあこのままじゃあ終わらないようなあという予感は読み始めた当初からあったが、やはり大きな展開が最後にやってくる。展開も雑ではないし、主人公の周りで彼をサポートする人たちの人物描写もなかなかの物なのだが、やはり咲きにくる展開がある程度早い時点で予測できる部分もあるのが大賞ではなく優秀賞だったゆえんだろう。でも決しつまらない本ではないので軽いサスペンス物を探している人にはおすすめします。

  • 普通に読んでいると後半で思わず「何っ!」って言ってしまう展開。ある程度は予測できる部分はあったけどラストの謎解きの流れは素晴らしい。読みやすくあっという間に読み終わってしまった。ちょっと切なさの残る作品だが面白かったです。

  • このミス大賞優秀作。このミス大賞って正直あんまり期待してないんだけど、これはまぁまぁ楽しめたかな。愛犬を父に殺されたことで父を訴えることにした主人公の少年。弁護士志望の年上の友人、美少女のクラスメイト、美人の継母に協力を得て、法廷で決着をつけようとするが、審判は思いもよらぬ方向へ…。よく読んでいれば伏線には気づけたはず。良く考えてみればあの人の行動には怪しいところがあるし。テーマは意外と重いけど、最後には救いがあるかな。無理やり押し切った感もあるけれど。2012/486

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著者プロフィール

2011年、『僕はお父さんを訴えます』で第10回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞してデビュー。14年、『ボランティアバスで行こう!』が名門ミステリファンクラブ「SRの会」13年ベストミステリー国内第1位に選ばれる。著書に“スープ屋しずくの謎解き朝ごはん”“さえこ照ラス”“レシピで謎解きを”の各シリーズ、『映画化決定』など。

「2023年 『無実の君が裁かれる理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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