ラブ・ケミストリー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
3.33
  • (55)
  • (147)
  • (185)
  • (71)
  • (14)
本棚登録 : 1582
感想 : 175
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796688574

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 数年振りに再読。結末を知っているので、終盤の驚きはなかったですが、初めて読む方は、ミスリードされるのではないかと思います。
    再読なので、散りばめられた伏線に気づけて、面白かったです。

    学生の頃から化学は苦手で、全く興味もないのですが、この本を読んで少し化学に興味を持ちました。興味のない分野でも少し勇気を出して、扉を開いてみることは大事ですね。

  •  有機化合物の構造式を見るだけで合成ルートが閃くというユニークスキルを有する大学院生の桂一郎さん、秘書さんにヒトメボレしたらスキルが発動しなくなった⁉︎
     別次元から突如現れたカロンさん、1つの世界の歪みが全体のバランスをおかしくするとのことで、謎の依頼人の望みである桂一郎さんのスキル復活させるために恋を成就させるお手伝いをするお話。

    ほのぼのな展開で、理系男子の恋のお悩みが、ちと歯痒くも微笑ましく読めました。

    謎の人物、アタシには最後のほーまで誰だか分からず...

    大変、夢のあるお話でした。

  • どんでん返しがあると言うことで読んでみたが、みずみずしい恋愛ストーリーと背後にあるミステリー小説が上手く絡み合っていてとても面白かった。
    カロンと「私」とのモノローグの部分では正体を分からないようにしつつも、女性である事を強調するところが既にミスリードであるところがうまいなぁと、思いつつも”彼女”と彼の関係が最後には友情からそれ以上のものに変化していくところが素敵な関係性が出来ていてグッときました。続編があるならこれからの物語も読んでみたいと思いました。非常に心地よい小説!だなぁ。

  • 恋愛×化学、1冊目

    モテないけど優秀な理系男子が主人公。
    知らない世界のあれこれが面白い、予想通りの展開だなぁと思っていたら…完全に騙されました。

  • 動物と違う、万物の霊長たるホモサピエンスの恋はやはり精神と精神のふれあいから生まれるべきだと、自分は思っているんだなあということを改めて感じさせられた。見かけだけで恋に落ち、相手と話すべき深淵な会話もないのでは、なんだかなあと思っている。
    森見さんや万城目さんのダメ大学生たちの話とつい比較してしまう。

  • 科学探偵、死香探偵、美少女探偵等の多くのキャラクター探偵小説をラノベ的に出されている著者の初期の作品。恋愛とミステリが合わさった物語で、あー理系の学生の心理ってこんな感じ何だなと妙に納得できる。大きなどんでん返しという程ではないけれどサラリと読めるので気楽に手に取りたい。

  • これ・・・ミステリーじゃないですよね?
    カロンが出てきた時点で、ファンタジーだよね?
    いや・・・楽しみましたけど(^◇^;)
    桂一郎の語る理系学生の実験重視の恋愛観に納得。
    予想外の展開に呆れたと言うか、感動したというか、
    久しぶりにやられましたぁ~
    日常と非日常の境目は上野辺りにあるのかもしれない。

  • 化学の研究に夢中な大学院生男子が恋と研究とどっちにするの?なお話。

    一つ前に読了した「リケコイ」よりはまあ・・・・。
    登場人物などの設定はほぼ同じパターン。

    本作は「このミス」の優秀賞とのこと。
    ミステリーというよりはファンタジー・・・?

    人々の記憶や体をも操作できちゃう別次元の人物が登場。
    その力をもって主人公(奥手な理系男子)の恋をどうにかしようとします。

    好みが分かれる一冊。

  • 天然有機化合物の研究に勤しむ藤村は、恋をしてスランプに陥る。カロンという妖女が現れ恋の指南を受ける。

  • 草食系男子(理系)が巻き起こすハートウオーム・ラブミステリー。

    藤村くんは、東大院生で、『目的の 物質の構造式を見るだけで、最適な合成ルートが閃く』という、化学分野での特殊能力を持つ。

    しかし、着任した研究室の秘書・真下さんに一目惚れ。それが原因か、天才的な能力が、無くなってしまった。

    そんなところに、死神を名乗る可愛い女の子・カロンが現れ、ある依頼者の願いにより、彼の能力を復活させる手伝いをするという。しかし、その条件とは、...

    ところどころに、『ダイアローグ』として、依頼者とカロンの会話がありますが、依頼者が誰なのか、すっかり騙されました(笑)。
    そう来たか...

    軽い文書で、スラスラ読める楽しい一冊です。

全175件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

喜多喜久

一九七九年、徳島県生まれ。東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。大手製薬会社の元研究員。第九回『このミステリーがすごい!』大賞にて優秀賞を受賞、二〇一一年受賞作を加筆した『ラブ・ケミストリー』でデビュー。主な著書に『青矢先輩と私の探偵部活動』(集英社)、『桐島教授の研究報告書 テロメアと吸血鬼の謎』、「化学探偵Mr.キュリー」シリーズ、「死香探偵」シリーズ(中央公論新社)がある。

「2022年 『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

喜多喜久の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×