アリアドネの弾丸(下) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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レビュー : 143
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796698566

作品紹介・あらすじ

「この事件はすべてが不自然すぎる。ぜったいにどこかおかしいんだ」。72時間以内に完全トリックを暴け! 宇佐見警視はコロンブスエッグの設置されている診断室へ走った。再び銃声が聞こえ、田口・白鳥らが後を追うと、コロンブスエッグの中には北山元刑事局長の亡骸があった。そして傍には、拳銃を握った高階病院長が倒れていた――。銃弾の種類と手の硝煙反応から、警察は高階病院長を犯人と見る。高階の無罪を信じる白鳥・田口は、犯人の仕掛ける完全無欠のトリックを暴くことができるのか!? 解説:島田荘司(作家)。『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作家が描くメディカル・エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • 【読間】
    そういえば、まだ下巻読んでなかった…と手に取った。
    しかし、、、数ページ読んだだけで、なぜか既視感が。あれ、やっぱり読んだんだっけ?
    ブクログをチェックすると、登録されてはいない。

    再び読み始めるも…やっぱり…いや、これ、絶対、読んだはず!という描写のオンパレード。
    読んだのに登録し忘れてただけかぁ。。
    確かに、上巻読んだのが2017年1月、1年も前だし…。既読だとしても、内容を忘れてしまっても、さもありなんってやつかも。

    ・・・でも・・50数ページも読んできて、明らかに「これ読んだ」という記憶は甦ったのに 、結末の記憶が全くない!?!

    いくらなんでも・・・そんなことあるかぁ?たった1年前なのに?

    ・・・ということで、とりあえず二度目だとしても、結末を思い出すまでは読もう、と読み進めると、約80ページ、彦根医師の登場あたりから、既視感が全くなくなった。

    そうか…、約1年前の自分、下巻を途中まで読んで、投げ出したか紛れたかして、中断したままだったのだと、ようやく合点がいったという(笑)。

    さ、続き、楽しみ。面白くなってきた♪


    【読了】
    物語が加速し始めた辺りからクライマックスへ向けての疾走感、かなりイイ。タイムリミットが切られていて、かつ、敵の背中は見えているのに、時間と権力が足りない・・・。その中での試行錯誤、駆け引き、恰好良し。

    終盤、小気味よいロジックで一気呵成に敵を追い詰める白鳥・・・・、なんだかちょっと、恰好良し。

    “桜ノ宮サーガ”自体は、まだまだ続くらしい。カタツムリの再来が何を意味するのか?司法VS医療の闘いの行方は?

    しばらく遠ざかっていた海堂ワールド、未読の作品、まとめて読みたくなってきた。

    ★4つ、8ポイント半。
    2018.02.09.古。

  • 上巻はいつものように作者の主張。今回もこの話か…と思っていたら下巻はミステリ要素が出てきて、久しぶりに小説として読めた気がする。ドラマを見ていたから何となくのトリックは覚えていたかな。
    毎度のことながら、作者の主張が強い。シリーズを通してのテーマがあるのは良いけど、小説としての面白さ、エンタメ性も欲しい。単に自分の知識不足、理解不足や、好みの問題もあるだろうけど、、。例えば今回だったら、トリックを解き明かす場面や犯行の動機をもう少しドラマチックに(と言ったら大げさか)描いても良かったかな、とか。
    まぁ何だかんだ言いながら、文章自体はサクサク読めるし、シリーズもここまで読んできたし、区切りのつくところまでは読むつもり。

  • 上巻からの続きを早く読みたくて、あっという間に読了。警察側の仕掛ける罠に、白鳥が逆トラップを仕掛ける展開が痛快だ。起・友野君の死と、元警察庁官僚の死が相関し、MRIという磁場の中での息をのむような攻防が、読んでいて楽しい。登場人物が大勢出てきたが、扱いがチョイ役で、彦根医師、シオン医師など気の毒なくらい。上巻ではAIに対する著者の思いを登場人物に語らせていたが、下巻は推理メインだった。

  • 死体があって犯人がわからない、わかりやすいミステリー。
    だが、前段を読ませるための殺人事件のようね気もする。
    めずらしく勧善懲悪な展開ではなく、もやっとして終わるあたりは取り上げた問題の根の深さゆえかもしれない。

  • やっばりこの世界観、好き過ぎる。

    海堂尊の作品にはいくつかのシリーズがありますが、
    シリーズを問わず全て(?)の作品は、
    桜宮サーガと呼ばれる一つの世界感で展開されています。

    そして、バチスタに代表される『田口&白鳥シリーズ』が、
    桜宮サーガのいう世界観の本流であり、
    その第五弾が「アリアドネの弾丸」です。
    しかも、アリアドネはバチスタを彷彿とさせる本格ミステリーで、
    これぞ海堂尊といった作品に仕上がっております。

    でも、この作品を読んで改めて確信してしまった事は、
    自分は本流より亜流の方が好きだ!って事です。

    自分が特に好きなのは「螺鈿迷宮」と「ジーン・ワルツ」かな。
    螺鈿の不気味な世界観の中で、白鳥はホント笑わせてくれました。
    ジーン・ワルツはすごく綺麗なお話でした(田口も白鳥もでてきません)。
    これらの作品は、桜宮サーガの中ではサイドストーリー的な物語ですが、
    単なるスピンオフではなくて、間違いなく傑作!!

    ただし、当たり前だけど、本流あっての亜流であり、
    『田口&白鳥シリーズ』を抜きにして、その他の作品はありえません。
    バチスタを面白いと思ったからこそ、海堂尊を読みはじめたわけであって、
    ジェネラルを知らない事には桜宮サーガの魅力は半減してしまうわけで。。

    さらにスゴイのは螺鈿や『極北シリーズ』を読んでいることで、
    その後の『田口&白鳥シリーズ』がもっと面白くなったりして。。

    つまり、海堂尊にハマったら全部読むしかない!!
    ってことで、スイマセン、話が発散してまとまりそうもないので、
    ここら辺でずらかります。

  • 根底に流れるのは、Ai(死亡時画像診断)導入による「死因不明社会」からの脱却と、その導入にあたっては司法ではなく医療界が主導でなければならないという、シリーズをとおして訴えられ続けているテーマです。
    今作では、東城大病院にエーアイセンターが設立されるところから幕を開けるだけあって、その運営連絡会議の場面などにその訴えがこれまで以上に反映されているように思いました。
    そういった、司法と医療の対立構図の緊迫感に加え、今回は病院のMRI室での殺人事件の謎解きが絡み(しかも、それが本格的なハウダニット!)、その容疑が高階院長にかかるという、見どころタップリのストーリーです。
    しっかりエンターテイメントしてながら、司法制度や医療制度の問題も考えさせてくれる海堂さん、今回も面白くてためになりました。
    「司法には監査制度がない」という言葉が印象に残りました。

  • 宇佐美の目的は?田口先生も高階先生ものんびり過ぎない?友野くんの死の意味は?口先だけの推理はご都合主義に感じる。途中までは面白かったけど、釈然としない部分がやっぱり多い。次に繋がるのかなー。

  • 先にドラマ見てたけど、原作のが数段面白かった。ドラマでは壮大な桜宮ワールドを描ききれないから当然かも。トリックはどうってことないから、ドラマみたく殺人事件だけでひっぱるとしんどい。トリックや謎解きそのものじゃなく、人間模様とか司法との闘争とか、別作品からの伏線とかがたまらない部分。その前にはトリック自体は些細なひとつのエピソードにすぎない。医療ものならではの現実的な問題や対立が何より面白い。ドラマはそこを根こそぎ削除してる。

  • 解決の下巻。
    シリーズ当初の頃のようなミステリーテイストの話だったが何とも言えない。
    つまらなかったわけではないけど絶賛するほど面白いわけでも無い。

    なんだろーな。
    やっぱ作者のメッセージ性が先に立ち過ぎてるのに違和感を感じるのかな。
    まぁでもそろそろシリーズも終わるみたいだし続巻に期待。

  • 大人気医療ミステリー、田口&白鳥シリーズ第5弾。
    72時間以内に完全トリックを暴け。

    シリーズ第5弾は、原点回帰というかミステリー色の濃い作品となっています。それなりに楽しめますが、作者が作ったフィクションの部分を受け入れることができるかどうかですね。私的には、若干の違和感を感じますが、小説なのでしょうがないのでしょう。
    本作のトリックも、説明されればなるほどと思いますが、してやられた感が湧かないのは、専門的すぎるということなんでしょう。田口先生と高階病院長のやりとりとかが好きなんですが、控え目な感じだったのが残念でした。
    著者の最近の作品は、その主張とエンターテイメント性のバランスが悪く、イノセント・ゲリラの祝祭や、極北クレイマーなんかは、さほど良い出来ではありませんでした。AIが進まないのは、官僚の陰謀や警察の陰謀など陰謀論に走りがちなのは、物語の底を浅いものにしています。問題は、しがらみに縛られ過ぎて、物事が進まないことにあると思います。

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著者プロフィール

海堂 尊(かいどう たける)
1961年、千葉県生まれの作家、医師。医師としての所属は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所・放射線医学総合研究所病院勤務(2018年3月時)。
2005年に『チーム・バチスタの崩壊』で、第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、作家デビュー。
同作はのちに『チーム・バチスタの栄光』と改題して出版される。映画・テレビドラマ化もされた代表作となった。

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