アリアドネの弾丸(下) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796698566

作品紹介・あらすじ

「この事件はすべてが不自然すぎる。ぜったいにどこかおかしいんだ」。72時間以内に完全トリックを暴け! 宇佐見警視はコロンブスエッグの設置されている診断室へ走った。再び銃声が聞こえ、田口・白鳥らが後を追うと、コロンブスエッグの中には北山元刑事局長の亡骸があった。そして傍には、拳銃を握った高階病院長が倒れていた――。銃弾の種類と手の硝煙反応から、警察は高階病院長を犯人と見る。高階の無罪を信じる白鳥・田口は、犯人の仕掛ける完全無欠のトリックを暴くことができるのか!? 解説:島田荘司(作家)。『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作家が描くメディカル・エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  •  下巻からようやく事件が起き、高階病院長が殺人事件の容疑者にされる。なぜこんな特殊な状況下で殺したのか。結局ボロが出る可能性があるなら普通の部屋で良かったのでは?と思うが、それを言うのは野暮なんだろう。でも医師だからこそ書けたミステリーと思える。素人が3日で真相を解明しないといけなくて慌ただしい。田口先生のボーっとした所がガス抜きになって丁度良い。

  • 【読間】
    そういえば、まだ下巻読んでなかった…と手に取った。
    しかし、、、数ページ読んだだけで、なぜか既視感が。あれ、やっぱり読んだんだっけ?
    ブクログをチェックすると、登録されてはいない。

    再び読み始めるも…やっぱり…いや、これ、絶対、読んだはず!という描写のオンパレード。
    読んだのに登録し忘れてただけかぁ。。
    確かに、上巻読んだのが2017年1月、1年も前だし…。既読だとしても、内容を忘れてしまっても、さもありなんってやつかも。

    ・・・でも・・50数ページも読んできて、明らかに「これ読んだ」という記憶は甦ったのに 、結末の記憶が全くない!?!

    いくらなんでも・・・そんなことあるかぁ?たった1年前なのに?

    ・・・ということで、とりあえず二度目だとしても、結末を思い出すまでは読もう、と読み進めると、約80ページ、彦根医師の登場あたりから、既視感が全くなくなった。

    そうか…、約1年前の自分、下巻を途中まで読んで、投げ出したか紛れたかして、中断したままだったのだと、ようやく合点がいったという(笑)。

    さ、続き、楽しみ。面白くなってきた♪


    【読了】
    物語が加速し始めた辺りからクライマックスへ向けての疾走感、かなりイイ。タイムリミットが切られていて、かつ、敵の背中は見えているのに、時間と権力が足りない・・・。その中での試行錯誤、駆け引き、恰好良し。

    終盤、小気味よいロジックで一気呵成に敵を追い詰める白鳥・・・・、なんだかちょっと、恰好良し。

    “桜ノ宮サーガ”自体は、まだまだ続くらしい。カタツムリの再来が何を意味するのか?司法VS医療の闘いの行方は?

    しばらく遠ざかっていた海堂ワールド、未読の作品、まとめて読みたくなってきた。

    ★4つ、8ポイント半。
    2018.02.09.古。

  • 上巻に同じ

  • 部屋の片付けをしていたら掘り出せたので、上巻から日が空きましたが登録。再読です。

    シリーズの中では一番ミステリらしい話かもしれません。塩ビ管というものを私が知らないので、犯行がどのように行われたのかイメージできないのが残念。

    『ナイチンゲールの沈黙』の主要人物、牧村瑞人が城崎と一緒に少しだけ再登場。重い障害を負ってしまったものの、本質は変わってなさそうでやや安心。

    それにしても警察官にも見破られない狸寝入りとは……オチとしては面白いけど、「そんなことがあるだろうか……」と思ってしまいました。

  • この下巻を読んでいて
    ふと東野圭吾か?
    と思ったんですけど
    どうですかねぇ。。。

    これ推理小説だったっけ
    と思うような展開。
    田村正和辺りにでも
    お願いしたかったな、白鳥さん。

    まぁ、それは置いといて・・・
    碧翆院のメンバーがこちらで
    全然出て来ないのって
    なんででしょうかね?
    別の巻に出てくるための
    布石なんですかね。。。

  • 面白かった

  • 田口先生頼りなさ過ぎ 笑
    白鳥さんの明晰さが気持ちいい。

  • 上巻はいつものように作者の主張。今回もこの話か…と思っていたら下巻はミステリ要素が出てきて、久しぶりに小説として読めた気がする。ドラマを見ていたから何となくのトリックは覚えていたかな。
    毎度のことながら、作者の主張が強い。シリーズを通してのテーマがあるのは良いけど、小説としての面白さ、エンタメ性も欲しい。単に自分の知識不足、理解不足や、好みの問題もあるだろうけど、、。例えば今回だったら、トリックを解き明かす場面や犯行の動機をもう少しドラマチックに(と言ったら大げさか)描いても良かったかな、とか。
    まぁ何だかんだ言いながら、文章自体はサクサク読めるし、シリーズもここまで読んできたし、区切りのつくところまでは読むつもり。

  • 上巻からの続きを早く読みたくて、あっという間に読了。警察側の仕掛ける罠に、白鳥が逆トラップを仕掛ける展開が痛快だ。起・友野君の死と、元警察庁官僚の死が相関し、MRIという磁場の中での息をのむような攻防が、読んでいて楽しい。登場人物が大勢出てきたが、扱いがチョイ役で、彦根医師、シオン医師など気の毒なくらい。上巻ではAIに対する著者の思いを登場人物に語らせていたが、下巻は推理メインだった。

  • 死体があって犯人がわからない、わかりやすいミステリー。
    だが、前段を読ませるための殺人事件のようね気もする。
    めずらしく勧善懲悪な展開ではなく、もやっとして終わるあたりは取り上げた問題の根の深さゆえかもしれない。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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