ケルベロスの肖像

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796698580

作品紹介・あらすじ

「東城大学病院を破壊する」――送られてきた一通の脅迫状。愚痴外来の田口医師&厚生労働省の変人役人・白鳥は病院を守ることができるのか。エーアイセンター設立の日、何かが起きる!
「バチスタ」シリーズ、ついに完結!

感想・レビュー・書評

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  • 田口&白鳥コンビのバチスタ・シリーズ最終巻だそう。
    田口先生が他の人としゃべる部分は面白い。
    それがなくなるのは、ちょっと残念かな。
    東城大学医学部付属病院はすでに事件起こりすぎなので、確かに場所を変えてもいいかもだけど。

    高階病院長の依頼には応じないと、内心決意を固める田口公平医師。
    不定愁訴外来担当で、優柔不断な性格。気がいいだけが取り柄の田口だったが、院長に見込まれて無理やり鍛えられていく。
    いつの間にかどんどん大役を押し付けられてしまう結果に。

    専門外のAiセンターの所長にも就任している。これは、トップはお飾りだからと説得された。
    同期の島津が実行部隊なので、引き受けたのだが。

    病院に「八の月 東城大とケルベロスの塔を破壊する」という脅迫状が届いた。
    厚生省の白鳥の部下・姫宮からのご指名と聞いて、田口は担当を引き受ける。
    美女と噂の高い?姫宮には一度も会ったことがなかったのだ。
    かって碧翠院での火災で医師一家が亡くなったと思われていたのが、一人生き残っていた可能性が出て来たという。
    対照的な双子の姉妹のどちらかが、生きているのか?
    当時を回想する田口。

    マサチューセッツ医科大学の東堂文昭が、Aiセンターのスーパ-バイザーとして来日する。
    ノーベル賞に最も近いともいわれている、派手な男だ。
    Ai反対派も含め、田口より格上ばかりの人材が揃う運営委員会を切り回す羽目になった田口。
    世界に3台しかないマンモスAiマシン、リヴァイアサンを東堂が輸入。
    Aiに世間の注目を集めるために、パレードまで行うことに。
    田口の趣味まで高階病院長につかまれていたという。
    そうこうするうちに、脅迫のときが近づくが‥?!

    オールスターキャストな展開は、それなりに面白い。
    けど~この結末ってちょっと‥
    いろいろなことをこれで決着つけたっていうことなの?
    でも出来たばかりのものを大規模に破壊するって、なんかあまりにも無駄な気がして(笑)‥
    違う結末のほうがよかったですけどねえ。

  • 医師であり作家である海堂 尊氏。
    社会的貢献は大きく、とても尊敬しています。
    本屋さんで新刊を見つけたので、即 購入しました。
    帯にはなんとシリーズ完結の文字が。
    面白くって、あっという間に読んでしまいました。
    今回も東城大学が舞台。
    なんと待望のAiセンターが。。
    これまでの作品の内容とリンクして、さまざまなことが絡み合います。
    途中まではあまりミステリー的な要素は少ないのですが、最後の50ページはさすがです。
    でも、本当に完結??
    なんだか続くような気がします。
    これからも海堂氏の作品はすべて読もうと思っています。

  • これで完結じゃないですよね?
    伏線を貼りすぎて本巻がぼけてる。

    お話は…
    高階病院長の元に「東城大とケルベロスの塔を破壊する」という脅迫状が送られてきた。そしてAiセンターも稼働に向けて着々と進行していく。そして碧翠院の陰が覆いかぶりながらAiセンターのシンポジウムの日がやってくる

    高階病院長と田口先生、田口先生と藤原さんなどの腹黒会話は楽しい。
    だけれども、東堂、天馬とかなんか中途半端でした。

    4Sの断り、大阪、天馬の黙り、そして亡霊の声…
    あー釣りですか?

    きれいにまとめて終わったようになってますが、おもしろかった!
    と素直に言えない巻でした。

  • シリーズ5作を経て、ようやくAiセンターが完成!と思ったら…
    いつの間に田口はあんな偉そうになってしまったのだろうと、違和感を覚えながらも、一気読み。
    今回は白鳥の出番も少なく、代わりに出てくる東堂も白鳥ほどインパクトはなく、田口の一人芝居な印象。
    これでシリーズ完結なのかなぁ?

  • 〈内容〉、田口&白鳥シリーズ最終巻! 大人気メディカル・エンターテインメント、いよいよ完結です! 「東城大学病院とケルベロスの塔を破壊する」――東城大学病院に送られてきた脅迫状。高階病院長は、院内の厄介事を一手に引き受ける愚痴外来の田口医師に、犯人を突き止めるよう依頼した。厚生労働省のロジカル・モンスター白鳥の部下、姫宮からのアドバイスによって、調査を開始する田口。警察、医療事故被害者の会、内科学会、法医学会など、様々な人間の思惑が交錯するなか、エーアイセンター設立の日、何かが起きる!?

  • バチスタシリーズ これが最後だったのですね。
    読み終わってから知りました。
    もう一度最初から読み直さなきゃ話が続かないなぁ とか、懐かしい人たちがでてくるなぁ とか、アリアドネ・インシデントが数ヶ月前という設定だけど、私が読んだのはいったいいつで、どんな話だっけ? とか思いながら読んでいました。
    このシリーズ終わってしまうのは悲しいです。でも、番外編でまだ出てきそうな気がするので、楽しみにしています。

  • シリーズ最終作?微妙に残った感じがあるので、続編か番外編があるかも?それそろこのシリーズもマンネリだと感じてたので、いいタイミングかも。

  • どう決着つけるのか注目していたが、だらだらせずにスッキリ纏まって良かったと思う。たくさんの登場人物がこれまでに出てきたが、何より、主人公である田口の周りの人材には本当に興味深い。あの黒崎教授も出番こそ最後にしかなかったが、なんだかとてもお茶目な人になっていたし。最後まで東城大に残った島津は元より、極北で頑張って?いるジェネラルも、孤独を貫き通すスカラムーシュ彦根にとっても田口という存在は意外に大きいものかもしれない。そして、ジェネラルがそうであったように最後の最後に田口に勝てなかった高階病院長。やっぱりグッチーは何か持っているのかもしれない(笑)

  • 田口・白鳥シリーズ最終章!と銘打たれた作品です。

    まずこの一冊は突然ここから読み始めてもさっぱり訳がわからないです。
    桜宮サーガと呼ばれる一連の作品群から引き継がれてきたかなりの数のフラグを回収しているので、バチスタシリーズは勿論のこと「螺鈿迷宮」を読んでいないと話になりません。

    でもここまで田口・白鳥を追いかけ、桜宮サーガを堪能してきたファンにはたまらない一冊ではないでしょうか。
    Amazonレビューでは「最後とか言って絶対続きまた書くよね」「伏線まだ残ってるのに最終章とか帯に書いてそこまでして売りたいのか」みたいな否定的な意見が結構見受けられましたが、私も帯の煽り文には少々やりすぎ感や出版業界のお寒い状況が透けて見えるようでちょっと引き気味でしたが、読み始めたらなんてことはない!
    導入部分がいつもと違って一捻りしてあることも「おっ♪」っとなってがんがん読めました。

    陶器のマスク女は絶対あの人だろうなとか、アリジゴクはどこで使えることになるのかとか、もう色んな事が同時進行で無茶苦茶ワクワクしました。
    それに桜宮サーガの最大の謎、でんでん虫の双子の片割れについてはずっと続編を待っていた状態だったのでまさに「待ってました!」でした。
    満を持しての登場からの復讐劇、そして更なる謎を残して消えた彼女。

    多くの方のレビューにあったように、確かにこのまま田口・白鳥シリーズを終わらせるのは勿体無いし終わるとも思えない。
    この作品はシリーズの終わりであり始まりであるのでしょう。
    でもやっぱり田口・白鳥コンビが主役となることはもう無いと思います。
    それはそんなにたいして悲しむことでも無いとも思うのです。

    だって桜宮サーガは不滅ですから。

    浪速も極北もあります。
    海堂尊も不滅でいて欲しいですw

  • バチスタシリーズの最後らしいこの作品。
    あんまり最後って感じがしなかったですが、もう東城大の今後の話をメインにした話は書かないということでしょうか。

    府知事の話や四国の話やら伏線がまだ残っているので、いわゆる桜宮サーガと言われる物語はまだ続くのでしょう。
    えーっと、極北の話はもう終わったんでしたっけ??今一つ記憶が・・・。

    作者は「自分の作品は全部シリーズではあるけれど、それぞれがエンターテイメントになっているのでシリーズを知らない人でも一作一作十分楽しめるようになっている」というようなことを言っていたけれど、ホントですかね。
    この話はもう螺鈿迷宮やらブラックペアンやらブレイズメスやらを読んでいないと「???」状態でしょう。
    まあ森博嗣のシリーズに比べればましでしょうが。

    速筆で次々とシリーズが出るのは読者として大変うれしいのだけれど、もうちょっと物語を煮詰めたほうがいいような。
    処方された薬が片栗粉と知りながら(と思いながら)2週間きちんと服用を続けるクレーマーなんてこの世に存在しないでしょう。確実に。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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