スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

制作 : Erving Goffman  石黒 毅 
  • せりか書房
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本棚登録 : 245
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796700436

感想・レビュー・書評

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  • 「スティグマ」とは烙印の意。奴隷や家畜に押される焼き印を指すが、英語にはイエスの聖痕の意もあるようだ。つまり、この言葉には二重の憎悪が仕込まれていると考えてよい。

    http://sessendo.blogspot.com/2011/09/blog-post_551.html

  • 障碍・外傷・マイノリティ属性など=スティグマによってそれらを持たない多数者(本書では「常人」と呼ぶ)から峻別される人びとと常人との関係性について、およそ考え得る限りのケースを想定・分析しており、圧倒的な読み応え。最終的に、スティグマを持つ人と常人とはそれぞれが固定的な役割を担わされた個人のことではなくあくまで流動的・相対的な関係性の問題との結論には蒙を啓かれる。 本書は、スティグマを持つ者、を知るためではなく、スティグマと名指す者と名指される者の絶えず浮動する関係性を知るための書だ。

  • 「ビブリアバトル」で紹介されていたチャンプ本。

    でも、申し訳ないが、さっぱり、だった。
    何に魅かれて読みたいと思ったかもわからないぐらい、
    中身が理解できなかった。

    なんだか、ごくフツーのことを小難しく言ってるだけな気もするが。
    難しい、というか、訳がわからない、というのが正直な感想。

  • 「以上のことに含意されるのは、人間の特異性を理解したければ、特異な者にではなくて、平均的な人びとにこそそれを求めるべきだ、ということだ」

    僕は昔から特異なものが好きだった。それは今も変わらずそうで、宗教学というトピックを選んだのも、言ってみれば変な人やものや思想が好きだったからだ。

    その一方で、いわゆる平均的とされる人やもの、思想にはあまり目を向けてこなかったという事実がある。それはいうなれば、なぜ「特異」とされているものが「特異」であるのか、その社会的背景を見過ごしてきたということもある。自分を平均的な人であると決めつけ、その自分と違うものを見ることで、面白がっていただけなのだ。

    そういった見方も良かったけれども、もう一歩引いてみて、「なぜそれが特異なのか?」というところにまで視野を広げると、昔は興味のなかった「平均的なもの」が逆に面白くなる。その平均的なものも、例えば世界各国との比較のときに平均であるとは言えないという面白みもあるだろうし。

    ということで、最近は中二病をやや脱して?平均的なものに関心が出てきたよという話。

  • ゼミの課題図書
    対面状況の社会学(心理社会学に近い)

  • 既に信頼を失った者と、信頼を失う事情のある者

  • 資料ID:W0123284
    請求記号:361.4||G 56
    配架場所: 本館2F書架(千葉)

  • とてもおもしろい本です。抽象的な表現を多用していますが、それに対する具体例を瞬時にいくつも想像できるので全く苦になりません。実例もところどころに差し挟まれていますが、日本の状況ともたぶん現在の世界状況とも異なっていると思います。

    ここで言われるスティグマの元々の意味は「聖痕」です。そして「常人」という言葉が出てきます。常人とは普通の人という意味ではなく、あるカテゴリーの中にいる人が当然そうあるべき/そうすべきであると期待されて、それができている人たちを指しています。

    それに対してスティグマのある人とはそのカテゴリーにとっては「異形(いぎょう)」の存在のことです。それは見た目かもしれませんし、ふるまい方かもしれません。そのカテゴリーの常人をぎょっとさせる何かを持っている人です。

    そしてこの本は常人とスティグマのある人のそれぞれが出会うことにより心に持つ葛藤や、受け容れる/受け容れられるための切ない儀式をもののみごとに解説してくれています。さらに常人とスティグマのある人という立場は単なる視角の問題だとも言っています。

    「そっか〜、私はそんな風に考えてふるまっていたんだ〜」という、自分が無意識にとっていた行動を説明してもらった気分です。もちろん両者の立場で。

  • 1317夜

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著者プロフィール

(Erving Goffman)
1922-83。現代アメリカの代表的な社会学者。カナダに生まれ、トロント大学卒業後アメリカに移住。シカゴ大学大学院(社会学専攻)に進み、W.L.ウォーナーに師事。49年同大学で修士号を取得し、同年より51年までエディンバラ大学の社会人類学科に籍を置き、シェトランド諸島のフィールドワークに従事。
53年にその成果をまとめた論文でシカゴ大学より博士号を受ける。54年より57年まで合衆国国立精神衛生研究所の研究員として研究のかたわら、精神病患者の参与観察を行なう。カリフォルニア大学バークレー校教授、ハーバード大学国際問題研究センター特別研究員、ペンシルバニア大学人類学・社会学系教授を歴任。この間、61年マッキーヴァー賞を受賞、82年アメリカ社会学会長に選任される。本書(67)のほか、『行為と演技──日常生活における自己呈示』(59)、『出会い──相互行為の社会学』(61)、『アサイラム──施設被収容者の日常世界』(61)、『スティグマの社会学──烙印を押されたアイデンティティ』(63)、『集まりの構造──新しい日常行動論を求めて』(63)等の著作がある。

「2012年 『儀礼としての相互行為 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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