バットマン:アーカム・アサイラム 完全版 (ShoPro Books)

  • 小学館集英社プロダクション
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本棚登録 : 192
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796870757

作品紹介・あらすじ

『アーカム・アサイラム』は、グラント・モリソンの衝撃的なストーリー展開とデイブ・マッキーンの病的とも言えるほど個性的なペイントアートで注目を集めたアメコミの名著です。一度は弊社より刊行した作品(2000年)ではありますが、現在は入手困難となったため、新しいアメコミ読者より復刊を望む声が多くあがり、皆さまの期待に応えるべく『アーカム・アサイラム 完全版』として復刊しました。さらに「完全版」の特典として旧版コミックに収録されていなかったスクリプトとラフスケッチを収録しています。これらを合わせ読むことで、ライターのグラント・モリソンが創造したアングラなストーリーをアーティストのデイブ・マッキーンがどのように破壊し、さらに病的とも言えるほど幻想的な世界観に昇華したのかが見てとれます。まさに「全バットマンファン」必携の一冊です!

感想・レビュー・書評

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  • バットマンに登場する、ヴィラン達を収容している施設「アーカム•アサイラム」を舞台にしたコミック。文字やコマがはっきりとしておらず、アート本という感じ。

    バットマンやジョーカーが好きな人におすすめ。
    過去のアーカム博士と、現在のバットマン達の物語が入れ替わりに描かれる。歴史を重ねた「アーカム•アサイラム」の闇と狂気はジョーカーを凌駕し、まるで悪夢を見ているよう。

    バットマンは、ヒーローでありながら人間らしく、ヴィランと紙一重でありながら、闇に飲まれない。やはりそこが、とてもカッコいいと思う。

  • 「ここに来い、狂気の館に。お前のいるべき場所によ」
    犯罪者専門の精神病院『アーカム・アサイラム』で暴動が発生した。ジョーカーの誘いに乗って一人乗りこんだバットマンを待ち受けていたのは、トゥーフェイス、マッドハッターら危険な囚人達だった。
    彼らと対峙し、悪夢の館を彷徨うバットマンは、いつしか正気と狂気の狭間に陥っていき…。
    アメリカンコミック業界を戦慄させた衝撃の問題作が完全版で登場。
    著者グラント・モリソンによるフルスクリプト&ラフスケッチを完全収録。
    このグラフィックノベルのアートワークは、抽象画のように、バットマンやジョーカーたちヴィランのダークサイドや狂気をえぐり出しています。
    ストーリーは、ジョーカーたちヴィランにアーカム精神病院に誘い込まれたバットマンが自らのダークサイドや狂気に直面する物語と自分の母親を救えなかった償いをするためにアーカム精神病院を作った創立者の物語が、平行して描かれます。
    バットマンがジョーカーや心理士から心理テストや誘導尋問を受けて、自分の中のトラウマやダークサイドに向き合って、ジョーカーたちヴィランと地獄のような鬼ごっこを繰り広げる展開は、バットマン版・不思議の国のアリスのようで、ラストに明かされるアーカム精神病院の本当の設立の理由は、背筋が凍りつきました。

  • 絵も話も頭のおかしさが滲み出てる。バットマンが弱々しいせいもあって、作品全体が不穏な感じ。ヒーローコミック感ゼロ。
    絵画のような絵は独特で、国内外問わず似たような絵の漫画は無いんじゃないかなぁと思った。

    短い話だけど、ページの残り半分は脚本と作者による注釈があって豪華。これを読めば難解な話もなんとなく分かったような気にはなれる。注釈で「ここは聖書の引用で~」「ここは〇〇のメタファーで~」等々色々細かく解説してくれて、「なるほど、凄いなぁ」と思うと共に、「面倒臭ぇ!」とも思ってしまった。

    絵は好きだし、ヴィランだけじゃなくバットマンの内面の狂気を描いてたり、自分の好きな要素は色々あるんだけど、娯楽作品と言うより芸術的な方向を目指して作られた作品で、全体としては余り好みじゃなかった。

  • じわじわとジョーカーとアーカムの狂気に浸食されていくのを感じた。この本に支配されている気分になる。

  • アーカム・アサイラム。
    そこは精神を病んだ犯罪者たちが収監される精神病院。

    「患者」たちに占拠されたこの場所で、
    バットマンと「患者」たちの、
    そして「過去」と現在のせめぎあいが始まる。

    アートもストーリーも、すべてが「狂って」いる、
    狂気のコミック、奇跡の再販が実現。

  • コミックというよりグラフィックノベルというくくりがふさわしい。ジョーカーに導かれ精神病院を訪れるバットマン。筋はいまひとつよくわかりません。

  • ストーリーとアートまでもが狂気を帯びている一冊。巻末に脚本が収録されているのが、本当にありがたい。ダークナイトリターンズと並んでバットマンの深淵を垣間見ることが出来るようだ。本編中、やはりクレイフェイスの様子には驚かされるし、トゥーフェイスに至っては狂気に取り込まれているからこそ、正常なのだ。一瞬で見抜いているバットマンもまた…。アーカムの成り立ちは読むものにそこはかとない恐怖を与えるだろう。

  • 精神病が舞台の狂った世界。
    漫画とは思えないアーティステックな
    重苦しい画面がその世界をより妖しく表現してる。
    美しい。嫌いじゃないです。

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著者プロフィール

●グラント・モリソン[作]……現代アメリカン・コミックスにおけるトップライターの一人。バットマン関連作品を多数手がける。

「2020年 『バットマン:アーカム・アサイラム[増補改訂版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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