ホークアイ:リトル・ヒッツ (ShoPro Books)
- 小学館集英社プロダクション (2015年8月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796875561
作品紹介・あらすじ
アベンジャーズのメンバー"ホークアイ"ことクリント・バートン。弓の名手ながら普通の人間である彼の活躍を描いて、日本でも好評を博した『ホークアイ:マイライフ・アズ・ア・ウェポン』の続刊が登場。今回はホークアイを巡る3人の美女(ブラック・ウィドウ、スパイダーウーマン、そして前妻モッキンバード)が新たに登場して物語に花を添える一方で、1巻に登場したロシア人地上げ屋グループとの抗争が意外な展開を迎える。さらに2014年のアイズナー賞を受賞した傑作エピソード「ピザ・イズ・マイ・ビジネス」を収録した必読の第2巻!
感想・レビュー・書評
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邦訳ホークアイシリーズ第2巻。
見どころは何と言ってもアイズナー賞受賞作「ピザ犬の冒険」。
物言えぬ犬を主人公に、人間の言ってる言葉を犬が理解している(であろう)範囲で文字として言語化し、ピクトグラムを駆使した画面構成・表現方法にに「こんなマンガ表現があったなんて!」と驚きました。
個人的には「クリント・バートンの6日間」も好き。
クリスマス直前のクリント・バートンの6日間。というだけなんですがこれがいい。このシリーズでは珍しくスパイダーマンやウルヴァリン、トニー・スタークといった有名なキャラクター登場するというのと、時系列が前後することで徐々になぜそれが起きているのか明らかになっていくという構成の面白さ。
その2話に関してはお話以上に画面構成や表現方法が日本のマンガ文化とは文脈が違って新鮮。
全体のお話に関しては1巻の出来事がさらに膨らみ、クリントとケイトの間に軋轢が生まれて…
1巻のとき以上に続きが2人の今後が気になるラストです。
そしてやっぱりDavid Ajaのアートがかっこいい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「マーベル・ナウ!」のホークアイ誌の続刊。前巻のホークアイの日常の中に訪れるトラブルを独特な表現を使いながら描いていく魅力は変わらず。むしろ複数の日をあえて時系列順に並べずに興味を惹きながら描いていく話や、飼い犬視点で言語を使わずピクトグラムだけで犬の気持ちを表現していく話など、意欲的な表現に取り組んでいるというだけで面白い。
シナリオとしても前巻で出た関わりのなさそうな事件をヴィラン側でつなげたり、すでに問題が起きそうだった女性問題をケイトも含めて一度完全な問題として表現したり…とにかく予想もつかない方向から様々なものを見せてくれる。このままの雰囲気で最終巻まで行ってほしい。 -
ミニマルでお洒落なアートとユーモア、そぎ落としたシナリオが融合して、まさに大人のコミックといったてい。時系列をたびたび差し替える手法は大人向けにせよ難読ではある。ギルはいい端役だっただけに残念で、続編が気になる。