- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797329834
感想・レビュー・書評
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エンデの「はてしない物語」のファンタージエンを舞台にしたオマージュ作品を、現代作家が書く企画のひとつ。
元々ラルフ・イーザウはエンデへのリスペクトを表していたので、書くべくして書かれた感があります。しかも「はてしない物語」冒頭に登場する古書店の主人カール・コレアンダー氏の若き日の冒険が描かれるという驚き。これを読んだあとに「はてしない物語」を読むと、冒頭のシーンの印象がかなり変わりそうです。
ファンタージエン図書館の本が消え、本があった場所に虚無があらわれた。その謎を解きファンタージエンを救うために、カールの冒険が始まる。
初めは完全に巻き込まれ型主人公として、人から言われたことを嫌々行なうおつかい冒険なのですが、徐々に自ら考えて自ら行動するようになります。そんな成長譚を子どもでなく青年のカールで描くというのが面白いです。いつでも人は変わることができる。冒険の扉を自ら開きさえすれば、新たな世界が待っている。そんな風に思えます。
「はてしない物語」に出てきたあれこれが物語に絡んでくるのはもちろん、イーザウ作品にも繋がる仕掛けが為されているのも楽しいです。それこそ「けれどもこれは別の物語」が連綿と続いているのでしょう。これは他のファンタージエンを舞台にした作品も読まねば。 -
表紙に二匹の蛇が描かれたあかがね色の本。この本はどうやって街の古本屋にたどりついたのか。ファンタージエンを訪れたことがあるという古本屋の老主人は、かの地でいったいどのような冒険をしてきたのだろうか。
ミヒャエル-エンデの『はてしない物語』の世界観をライフいイーザウが描いた。
はてしない物語の前の出来事。
カールが冒険することで成長していく。
この本を読んだことで、カールお祖父さんが何故子供嫌いだったのかが解ったし、はてしない物語の本についても理解した。
もう一度はてしない物語を読もうかな。 -
もう一度「はてしない物語」を読みたくなります