YouTube革命 テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ [ソフトバンク新書] (ソフトバンク新書 29)
- ソフトバンククリエイティブ (2006年12月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797339031
作品紹介・あらすじ
テレビCMのビジネスモデルが崩壊の予兆を見せ始めているといわれる。ユーチューブ上で映像が「検索」され、口コミ感覚で「共有」される時代には広告マーケティングにも、従来とはまったく異なるユーザー重視のアプローチが必要だ。今まさに起こりつつあるこの革命で誰が笑い、誰が泣くことになるか?『Web2.0でビジネスが変わる』著者がメディアのパラダイムシフトを読み解く。
感想・レビュー・書評
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法学のスピーチ用に
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発売当時の2006年、「革命」という言葉に惹かれた。
その後も勢いは衰えない。知のグローバリズムをますます進展させているYoutube。まさに、コンテンツの革命をおこしたのだと実感。 -
以前のYouTubeの状況を確認するために読んだが、現実的に現在も取り巻く状況は変わっていないことに驚いた。
しかも、システムもほぼ変わっていない。ある意味すごいことかもしれない。 -
動画共有サイト"YouTube"の話。
YouTubeはあまり見ないのですがニコニコ動画はすっかりお世話になっているので手にとってみるました。昔、動画の共有はオリジナル側の不利益にしかならないと考えていましたが、そうではない話もいろいろ紹介してあったりと、動画共有で変わった各々の状況を多彩に説明してあり楽しめました。
基本的に機能重視派(聞ければよい、観れればよい)なので、動画共有サイトのためすっかりCDもDVDも買わなくなりました。こういった動画共有が蔓延しこれからこの世界がどう変わっていくか見据えたいと思います。 -
なるほど!今読むには少々古かったか・・・
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[ 内容 ]
テレビCMのビジネスモデルが崩壊の予兆を見せ始めているといわれる。
ユーチューブ上で映像が「検索」され、口コミ感覚で「共有」される時代には広告マーケティングにも、従来とはまったく異なるユーザー重視のアプローチが必要だ。
今まさに起こりつつあるこの革命で誰が笑い、誰が泣くことになるか?
『Web2.0でビジネスが変わる』著者がメディアのパラダイムシフトを読み解く。
[ 目次 ]
第1章 動画共有革命の衝撃
第2章 ユーチューブのメディアパワー
第3章 方向転換を余儀なくされるテレビ業界
第4章 動画共有が創造するビジネスモデル
第5章 著作権2.0を考える
第6章 ユーチューブ後の世界
巻末付録 すぐわかるユーチューブ
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Gogleが16億も出して買った価値があるかどうか、ためされるのはこれからでしょうかね。
ハードルは山のようにあるけれど、今iTunesによって音がネット上に移行していて、これから動画もネット上に移行していくんでしょうね。この流れはとめようもない。
・いまだにテレビのビジネスモデルは広告主がいて初めて番組放送が成り立つというものが中心で、有料放送でさえ、CMなしでは継続運営が難しい。考え方によってはユーチューブより脆弱なビジネスモデルかもしれない
⇒なるほど、言われてみればテレビ局も広告によって運営されているわけですね。YouTubeより価値が高いと考えられているのは、視聴者の数の違いによるものでしょうか。もしYouTubeの中に放送局ができてクオリティ高い番組をきちんと提供できるようになったら。もし、YouTubeが自然にテレビで見れるようになったら。どうなるんでしょうか?
・マスメディアの生き残る道は、情報の偏食を防ぐためにいろんなノイズを提供し続けることだろう。ユーザーが自分では絶対に選ばない、検索しない、見つけられない情報を大量に提供することにマスメディアの意義が存在する。
⇒なんか、NHKっぽいですねぇ。この理屈はわかるけど、この理屈で生き残れる会社って1社から2社くらいしかなさそうな気がします。もしそうなら他の会社はマスメディアであることを放棄しないと生き残れないのではないだろうか。
まーどっちにしろ、最強の護送船団たるテレビ局はそんなに簡単に既得権益を手放せないだろうし、インターネットトラフィックの爆発的な増大に耐えられるだけの回線容量がプロバイダーに必要だろうし、テレビと同じくらいインターネットが普及しないとテレビの代わりは勤まらないだろうし。
そんなに近い将来にこの変化が起こるとも思えないですね。 -
YouTubeの変遷や著作権について興味がある人にとっては、
問題点などを含め書かれているので面白いかもしれない。 -
ユーチューブの収益構造が知りたくて読んだが、不透明な部分が多すぎて?な状態みたい。
魅了としてあげられる6点
・無料で動画をアップできる投稿機能
・膨大な作品の検索を可能にするタグ
・動画でコミュニケーションをする共有機能[share]
・埋め込みタグによるブログスフィア活用(これはよくわからなかった)
・控えめな宣伝
・おおらかな著作権保護対応
結局、これらの要因が相まって16.5億ドルの値がつき買収(株式交換)ということになったわけみたい。
特にこの著書では、これまでの広告主や放送局側の利益を重視してきた媒体に反して、ユーチューブは消費者(使い手)の立場にたって、サービスを展開してきたことが大きく飛躍したことを、強調している。たとえば、ギャオなんかのブロードバンド放送なんかも、映像にたどり着く前に、CMを強制的にみてもらう必要があるとの欠点があるからこそ、いまいちな状態でとどまっていると述べている。
ユーチューブによって、著作権保護の観点からテレビ業界が反発していることが、特に去年目だった気がする。そうした動きはせっかくテレビ離れがおき始めた現代において、視聴率回復の契機をみすみす見過ごしたと述べている。自分もこの意見には賛成で、音楽業界なんかを見ても著作権保護の観点からコピーコントロールCD(CCCD)を作ってしまったことによって、CDの売上を大きくさげてしまったことやネット配信に難色を示していたために、好機を逃してしまったことが否めないということは、いろいろな媒体でいわれていることである。このようなことから、テレビ業界も同じ過ちをおかさないために、今後、どのようにユーチューブのみならず、ブロードバンドとうまくやっていくかが課題となってくる。もし、うまくやっていくことができないようであれば、既存のCM権利をネットや他の媒体にうばれていくことになるだろう。
著作権保護の観点からは、新たな動きも紹介されている。クリエイティブ・コモンズ(CC)である。これは
帰属表示(著作表示)
非商用
派生禁止(パロるな)
同一条件承諾(ライセンスを継承させるか)
これらの条件をくみあわせることによって、一重に著作権とひとくくりにしていた権利をどこまでが許されてどこまでが許されないかを作品ごとに表記するといった動き。これによって著作権を認めながら、動画が共有できることになり、ユーザーが安心して利用することができるようになる。
また、この本では最終章に個人メディアのロングテールが成立してることを述べている。こういったニッチな世界が台頭していくことにより、大衆文化はやや勢いを失っている。それでも、大衆文化なしにニッチな部分は成立しないことは実証されているし、テレビ業界もそうした事実をうけとめつつ、今後、どのように連携していくのかが、注目である。 -
(2009.07.10読了)
最近、YouTube(ユーチューブ)という文字をあちこちで目にするので、活字人間としては、本が頼りなので、読んでみました。
体感したほうが早い人は、下記のURLを見てください。
http://www.youtube.com/
●ユーチューブとは(184頁)
YouTubeのTubeとは、英語で「ブラウン管」を意味する。インターネットを通じて、ユーザーが自分の動画(オリジナルのもの。他人の著作権を侵さないもの)を自由に公開し、誰でも閲覧・共有することのできるサービスのことだ。
●登録できる素材は?(188頁)
アップロード可能な素材はAVI, MOV, MPG, WMV, RM そのほか、携帯電話やデジカメ、デジタルビデオカメラで撮影した動画ならば何でもOKだ。なお、FLV形式への変換は自動的にやってくれる。一度に送信できるファイルの容量は100Mバイト、時間は10分以内。
●創立は?(21頁)
2005年2月15日。
●ユーチューブの魅力(24頁)
1.無料で大容量の動画をアップロードできる投稿機能
2.膨大な作品の検索を可能にするタグ機能
3.動画でコミュニケーションする共有機能
4.埋め込みタグによるブログスフィア活用(ブログに手軽に映像を貼り付ける)
5.ひかえめな宣伝
6.おおらかな著作権保護対応(?)
著者 神田 敏晶
1961年、兵庫県生まれ
1995年より世界で一番小さなデジタル放送局「KNN」を開局
渋谷センター街に、「BarTube」をオープン
(2009年7月13日・記)