- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797341164
作品紹介・あらすじ
いつの時代も求められる未来予測。気象予測、地震予測、経済予測など様々なニーズがあるが、コンピュータ・シミュレーションは、現代もっとも科学的信頼性に基づいて行われる未来予測の手法である。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の調査にも貢献する「地球シミュレータ」を通し、シミュレーションの「今」と「展望」を解説し、新しい文化の胎動を俯瞰する。
感想・レビュー・書評
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via すだち師匠。
シミュレーションそのものの話よりも、おそらくはワザとエキセントリックに書いてあるところも含めて、終章の熱い語り口が良かった。
名前が付いていること、他と区別出来ると言うこと、などの話はもうちょっとkwsk! という感じだったけど、この本の主旨とは少し外れるから書かなかったのかな。
自然界の連続的な状態を、名前を付けることで離散的に扱っている以上、どこかでゆがみが生じるのは必然だと思う。(もちろん悪いことではない)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[private]R25的ブックレビュー『不安解消のカギ! 正しい"将来"の占い方』で取り上げられていた本の中で唯一読んでなかった。
因みに『ツイッターノミクス』が大枠で、『「感情」の地政学』『電子書籍の衝撃』が取り上げられていた。[/private] -
コンピュータシミュレーションとは、つまり未来予測である。つーのを、「地球シミュレータ」のセンター長が解説。これもまた、「部分に還元して考える」ではなく、「まるごとつくってやってみる」式の別側面だといえるだろう。
コンピュータの能力は信じられないほどのスピードでどんどん増していっているのだが、「シミュレーション」ではまだまだ「足りない」のだという。「ホリスティック・シミュレーション」と著者が名付けている、ミクロとマクロの階層を連結したアルゴリズムによるシミュレーションでは、どういうことをやっているか。雲をひとつひとつの粒子が集まったものとして記述して、そこから台風の予測をするような計算をしているのだから、いくら計算能力があっても足りなくなるのは当然だ。だから、地球シミュレータほどの計算能力をしても、「そろばん的に使う」(人間の能力のせてつかう道具)ことを求められる。そこをどう工夫していくか。そのうえで「還元的」ではなく、まるごとシミュレーションすることで、どんなに意外な姿が立ち現れてくるのか。
具体例を語りながら、とてつもなく大きなおおきな世界へと広がっていく。まさにスケールの大きい語り口だなぁと、楽しく読了。 -
コンピュータシミュレーションについての概略についての本。
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シミュレーションを使って気候、経済動向、その他もろもろの未来を予測する技術について。もうちょっと的を絞って、突っ込んだ話が読みたかったような。2007/10/01