数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

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レビュー : 306
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797341379

作品紹介・あらすじ

「僕」の心をときめかす、数式と二人の少女。オイラー生誕300年に捧ぐ魅惑の数学物語。

感想・レビュー・書評

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  • 高校時代、こんな青春過ごしてみたかったなぁー。そしたらもっと数学が好きになれただろうに。
    こんな風に自分が好きなものを、同じように好きな友達がいて、しかもその友達が二人の美少女なんて、本当にベッタベタなモテない男子が夢見るあらまほしき青春時代。分かりやすい。

    アカデミックな部分も難しすぎなくて良かった。テトラちゃん以下の数学レベルだけど、なんとか最後まで諦めずに読めたぞ。
    でも数式はやっぱり自分の手を動かさないとすっと入ってこないなぁ。

  • 数学について考えさせられる、参考書のような顔、
    魅力的な登場人物達が青春を数学と共に歩む、小説のような顔、

    その2つが同時に楽しめます。


    私では理解できない数式も出てきました。
    この本をキッカケに数学をもう一度勉強してみようと思いました。

  • "プログラマの数学" を勧められて、間違えて買ってしまった "数学ガール"。 (^^; ま、結城浩氏の著書だから、ハズレではあるまい。気にしないことにして読破。

    冒頭に "もしも、数式の意味がよくわからないときには、数式はながめるだけにして、まずは物語を追ってください。" と書いてくださっているのだが、すっかり言葉に甘えてしまった。 (--; ほ、ほ、他にも読みたい本が山積みなので、詳細を追っかけている時間が…と心の中で言い訳をしつつ…。

    本書は、ちょっと変わった数学書。三人の高校生が、あだち充著の "タッチ" 的な淡い恋の雰囲気を醸しつつ、数式をパズル的に楽しんでいる物語。それが進行しつつ、数式の解説が進む。教科書もこんな感じなら楽しいだろうに…。

    自身を振り返れば、似たような境遇があったことを思い出す。一つ目は中学生の頃で、担任の歴史の先生と図形問題を出し合ってた。放課後にオレに捕まってしまって、専門でもないのに相手をしてくださるとゆー、とても良い先生だった。今も元気にしてらっしゃるだろうか? もう一つは社会人になってから。LaTeX の練習がてら数式を書いていたら、大学で数学を専攻していた頭のいい友だち (私にコンピュータについていろいろ教えてくれた師匠でもある) と、いつの間にか数式バトルをやっていたっけ。もっとも、本書のレベルほどのモノではなく、複雑な式に見えるけど解くとゼロや 1 になるようなヤツで、ちょっとした気付きでアッとゆー間に解決してゆく様がとても美しかったのだ。

    数学は美しい。解にたどり着くまでの試行錯誤は、"アハ! 体験" だ。数学が苦手な人は少なくないと思うが、それは試験のためにやっていたからではないか? クロスワードやナンクロに負けないおもしろさがあるし、美しさはその比ではない。その感動が少しでも多くの人に伝わるように、願わずにいられない。

  • この本に出会えたから私は今も数学を好きでいられている気がします。
    内容的には中学生の頃の自分にはとうてい理解できない難しい数式などが出てきて困惑しながら読み進めました。高校生になった今読み返してみると、当時の疑問点が解消され、それに加えて理解できることにより知識が上乗せされ、数学の美しさ、楽しさに自分自身が感銘を受けた一冊です。

    ちょっと背伸びしてみたいな、っていう人でも全然お勧めできちゃうシリーズです。

  • 書評:『数学ガール』は、プログラマー結城浩による、数学を主題にした小説で、その後のシリーズ名でもある。2007年に第1作『数学ガール』が刊行その後、第2作『フェルマーの最終定理』、第3作『ゲーデルの不完全性定理』、第4作『乱択アルゴリズム』、第5作『ガロア理論』、第6作『ポアンカレ予想』が続いた。2014年日本数学会賞出版賞受賞。

    今回は第1作を読み、そして第2作の「フェルマーの最終定理」の半ば過ぎまで読んだ。最初は第6作まで全て読もうとしたけれども2作目の半ばで中断。またの機会に取って置くことにする。

    ライトノベルは読んだことないが、地の文はライトノベル風らしく、主な登場人物は3人で主人公「僕」と、同級生で数学が学年で1番できる少女ミルカ、一年後輩の少女テトラである。3人が数学について研究していく。

    第1作は数学に取り組むのに大事な心得が沢山あって下に引用したが、高校生の頃に出会っていたら数学観が変わっていただろう。というのは、高校生になって数学におけるレベル高めの数学の問題に苦手意識を持って困っていたから、当時出版されていたらなと思う。

    第2作は「フェルマーの最終定理」だ。証明するのにフェルマーの死後330年経った1995年にワイルズによって完全に証明され、ワイルズの定理あるいはフェルマー・ワイルズの定理とも呼ばれるようになった。

    「フェルマーの最終定理」サイモン・シン(新潮文庫)という本は平成27年に読了した。フェルマーの最終定理が証明される過程をドキュメンタリータッチで書いてあり、ダイナミックな展開が面白かった。

    この記事の下記にある引用部分が人によっては長く感じるかもしれないが、書いてある内容を理解し数学と関わったら、間違いなく数学の力がつくと思うので、多少でも数学に興味ある人は数学ガールシリーズは読んだらいいと思う。

    大人になって数学なんてやっていたら、人にどう思われるかと周囲らしきものを気にする人達、まずは自分はどう思うか、から始める方が良さそう。数学ができる人は他の科目もできる傾向があると中学生の段階で見抜いていた。

    以下引用。

    第1作『数学ガール』
    第1章 数列とパターン
    記憶するだけではいけないのだろう。
    思い出さなくてはいけないのだろう。
    ―小林秀雄

    古い記憶をたどるのが数学ではなく、新しい発見をするのが数学だ。

    問題の条件が与えられたら、材料も道具も、すべてテーブルに並んでいる。記憶の勝負ではなく、思考の勝負だ。

    数式を書くのは自分だけれど、思い通りに数式を書けるわけじゃない。そこにはルールがある。ルールあるところに、ゲームあり。この上なく厳密で、しかも自由。

    歴史的な数学者たちがチャレンジしてきたゲームだ。シャープペンとノートと自分の頭脳があればできるゲームだ。

    第2章 数式という名のラブレター

    理解したかどうかを自分自身で確かめる。
    たとえば、適切な例を作ること。≪例示は理解の試金石≫適切な例を作るのは良い練習。

    数学は言葉を大事にする。できるだけ誤解が
    生じないようにするために、数学は言葉を厳密に使うんだ。そして-厳密な言葉の最たるものが数式だ。

    厳密さに慣れてくると、数式に-そして数学にも慣れてくるんじゃないかな。

    数学を勉強していて、わからないことがあると悩む。何日も考えたり、本を読んだりして、あるとき≪ああ、こういうことか≫
    ってわかる。それはすごく嬉しい体験なんだ。そしてそのような体験を積み重ねていくと、数学がだんだん好きになり、得意になっていく。

    よく読んでも、どうしてもわからなかったら、本の場所に印を付けておく。そして先に進む。わからなかったら、もっと先まで読む。他の本も読む。そして、何度も戻ってくる。

    時間はかかる。とてもかかる。でも、それはあたりまえだ。考えてごらん。数式の背後には歴史がある。数式を読むとき、僕たちは無数の数学者の仕事と格闘しているんだ。理解するのに時間がかかるのは当然だ。

    一つの式展開のあいだに、僕たちは何百年もの時を駆ける。数式に向かうとき、僕たちは誰でも小さな数学者だ。

    数学者になったつもりで数式をじっくり読む。読むだけじゃなく、自分の手を動かして書く。僕は、自分がほんとうに理解しているのか、いつも心配なんだ。だから自分で書いて確かめる。

    第3章ωのワルツ
    数学の本質は自由にあり。

    整数から実数の数直線へ、数直線から複素平面へと、より高次元な世界を考える。すると、表現がシンプルになる。シンプルになったほうが、よりよく≪理解≫したと言えるかな。数式の一部が与えられ、次の数を考えるっていうのは、単なるクイズじゃない。一般項を探すというのは、隠された構造を見抜くことなんだ。

    構造を見抜く、心の目が必要なんだ。

    解決までの道のりが明らかになっているときには、せっかちに先を急ぐのだけれど、森を探索している最中では、急がないしあわてない。

    第4章フィボナッチ数列の母関数

    第5章相加相乗平均の関係

    ≪公式≫という名前だと、そっくりそのまま暗記しなければいけないものって思いがちだ。自分がいじってはいけないもの、みたいに考えてしまいそうになる。でも、式を変形させる練習をしょっちゅうやっていると、公式に対する構えた態度はだんだん薄れてくる。粘土をこねるみたいなものだね。こねているうちに、だんだんやわらかくなる。

    数式の導出は、最初から暗記しようと思っていては、かえって身に付かない。まずは、自分の手を動かして理解することが大事なんだ。理解しないうちに暗記するというのは普通ありえない。

    ≪例示は理解の試金石だ≫

    授業で出てきた式を自分で再構成したりする。自分で納得しながら一歩一歩進む。学んだことをきちんと自分で再現できるかどうか確かめる。

    時間はかかるかもしれないけれど、自分が抱いた疑問に安易に納得せず、ずっと考え抜くのは大事だ。それこそが勉強だと思う。

    好きなことをやっているだけなんだよ。

    僕は、自分の好きなことをしているだけなんだよ。好きなことに時間を使う。好きなことに手間暇かける。誰でもそうだよね。好きってそういう気持ちでしょう?

    誰からどう思われようと、誰から何と言われようと、自分で納得するまで考える。

    好きなことを追い求め、本物を追い求めていく。

    第6章ミルカさんの隣で
    解析は連続を研究する。
    数論は離散を研究する。
    オイラーはその二つを結びつけた。
    ―ダンハム

    第7章コンボリューション
    この解法はうまくて間違いがないように見えるけれども、どうしたらそれを思いつくことができるだろうか
    この実験はうまくて事実を示すように思われるが、どうしたらそれを発見できたであろうか
    どうしたら私は自分でそれを思いついたり発見したりできるであろうか
    ―ポリヤ  

    ストレートに書け。必要かつ十分な長さで書け。定式化して書け。用語を定義して書け。あいまいさを残さずに書け。威厳を持ち、香気を放ち、心打つほどの単純さを以て書け。

    最初からこのような展開式を提示してもなかなか覚えられない。でも、自分の手を動かして導出した経験があると、覚えることはそれほど難しくない。いざとなったら自分の導き出せるようになるまで練習すると、いつのまにか覚えていて、導出の必要がなくなる。

    第8章 ハーモニック・ナンバー
    バッハは彼の諸声部を、あたかも仲間同士で語り合う人物のように考えた。三つの声部があるとすれば、そのどれもがときには沈殿して、自分が再びしかるべきことを言いたくなるまで他の音の話に耳を傾けるのである。
    ―フォルケル「バッハ小伝」(角倉一朗訳)

    ≪当たり前のところから出発するのはいいこと≫

    数式はぎゅっと圧縮された短い表現になることが多い。

    自分で考えようとしただろう?それは大事なことだ。たとえ何も見つけられなかったとしても。懸命に考えたからこそ、その後、僕が話した内容がすぐに理解できたんだ。

    きみは数式を何とかして読もうとする。それは、とてもすごいことだよ。数式が出てきたとたん思考停止する人はとても多い。数式の意味を考える以前に、そもそも読もうとしないんだ。もちろん、難しい数式の意味はわからないことが多いだろう。全部はわからないとしても≪ここまではわかった。ここからはわからない≫と筋道立てて考えるべきなんだ。≪だめだ≫って言ってたら読まなくなる。でも、そのうちきっと≪役に立たないから読まない≫ではなく≪役に立てたくても読めない≫になってしまう。

    僕にしても、本当の意味で新しいことを思いついているわけじゃない。どこかで読んだものや、過去に解いたことがベースになっている。授業で習った問題、自分で考えた課題、本に載っていた例題、友人と議論した解法、・・・・・・それらが僕の中で、宝物を見つけ出す力・掘り出す力になっている。

    問題を解くときの心の動きは、不等式を使って数式の大きさを評価するのに似ている。いきなり等式で答えがびしっと見つかるとは限らない≪いまわかっていることから判断すると、答えはこれよりは大きいけれど、あれよりは小さいはず・・・・・・≫などと考える。これまで自分が知り得た手がかりを元にして、少しずつ答えに近づくんだ。すべてが一気にわかるとは限らない。わかったところに楔を打ち込み、梃子を使ってぐいっと岩を動かすんだ。既知の鍵で未知の扉を開くんだ

    勉強しながら、自分の中に≪なるほど≫という実感を積み重ねていこう。自分で思いつかなくてもいい。すばらしい証明を読んで≪これはすごい≫と感動する経験も大事だ

    第9章 テイラー展開とバーゼル問題

    学校で先生から習うことは、学ぶきっかけとして大事。でも、1から10まで、ガッコーでセンセーが教えてくれるのを口を開けて待っているのは受け身過ぎるよ。もしも、興味があるって言うならね

    僕たちは好きで学んでいる。先生を待つ必要はない。授業を待つ必要はない。本を探せばいい。本を読めばいい。広く、深く、ずっと先まで勉強すればいい

    自分で手を動かして数式を書いてみると、その感覚がよくわかるよね。目で追うだけじゃなく、手で書くことがとても大事なんだよ。

    自分の手で証明を追いかけ、さらにその証明を何も見ないで書き下せるまでにならなくちゃな。ミルカさんのように、それを人にリアルタイムに説明できるっていうのは、さらにその次の段階だろうか。

    第10章 分割数
    告白の答え銀河の果てにあり
    ―小松美和

    ≪少ないサンプルでは、ルールは姿を現さない≫

    オイラー先生は自由だよ。無限大や無限小の概念を、自分の研究のために融通無碍に開いた。円周率のπも、虚数単位のiも、そして、自然対数の底eも、オイラー先生が使い始めた文字だ。

    思い出すんじゃなく、考える。

    疲れたなら、休めばよい。道を間違えたなら、戻ればよい。―そのすべてが、私たちの旅なんだから

    第2作『数学ガール フェルマーの最終定理』
    プロローグ
    整数は神が作った。それ以外は人が作った。
    ークロネッカー

    整数は神が作った、とクロネッカーは言った。整数と直角三角形とを結びつけたピタゴラスにディオファントス。さらに一ひねりしたフェルマー。その茶目っ気が、三世紀以上も数学者を悩ませた。誰でもわかるのに誰にも解けない。史上最大のパズル。それを解くためには、すべて数学が投入されなければならなかった。単なるパズルとあなどるなかれ。

    第1章 無限の宇宙を手に乗せて

    第2章 ピタゴラスの定理

    現実世界に存在する何よりもすぐれた道具-数学を持っている。

    《整数の構造は、素因数が示す》

    授業を聞くのは刺激になる。本を読むのもためになる。けれど、自分の頭と手を動かす時間をたっぷりとらなければ、授業も本もまったく無意味だ。

    第3章 互いに素

    第4章 背理法

    「問題の意味って・・・読めばわかるんじゃないの?」
    「問題を読む《深さ》が人によって違うんだ。」
    「深さとか言われてもなー」
    「問題を読むときにはね、定義を確かめるのが大事」

    証明を丸暗記しても意味はない。自分でノートを広げて、シャープペンを持って、もういちど自力で証明しよう。
    たいてい上手くいかないものだから、証明できなくてもがっくりこないようにね。どこかで行き詰まっちゃうんだ。自分でわかったつもりでいても、なかなか証明は完成できないものだよ。行き詰まったら、本や自分で書いた以前のノートを読んで勉強する。完成できるまで、何度も繰り返し練習する。・・・その繰り返しで、数学を学ぶ足腰が強くなる。丸暗記とは違う。数学的な構造を理解し、論理の流れを追う力、数の性質をうまく使って問題と取り組む力を養うんだよ

    第5章 砕ける素数

    数学者の最も大切な仕事の一つは、研究した結果を《証明》という形で残すことだ。歴史的に、無数の数学者が無数の仕事をしてきた。現代の数学者は、《証明》によってその歴史に自分の一歩を加えることになる。

    第6章 アーベル群の涙
    なにがしあわせかわからないです。
    ほんとうにどんなつらいことでも、
    それがただしいみちを進む中でのできごとなら、
    峠の上り下りもみんなほんとうの幸福に近づく
    一あしずつですから。
    -宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

  • 難しくて理解できない問題のありましたが、日頃何も知らずに使っている公式の意外な姿がわかりとても面白い本でした。
    学びを深めて再度読みたい1冊でした。

  • 繰り返し読みたくなる良書です。なので文庫版が出れば嬉しいですね。なお、数学ガールの公式サイトでは、シリーズ各巻について刷ごとの訂正箇所が紹介されており、数学書という性格上、刷を重ね訂正が無くなったものの購入を勧めます。新刊が出てもしばらくは買い控えが正解です。数式などが間違ってる数学書ほど読みにくいものはありませんので。

  • 数学に少しでも興味があるなら、読んでみた方がいいです。
    数学問題に対面した時の考え方が、きっと少しは変わると思います。
    それ以外にストーリーもあるけど、単純にストーリーを追いかけるだけじゃもったいないような気がしました、個人的には。
    まあ、数学に興味がない人は、多分読むのがつらいかと。

  • 断然、テトラちゃんよりミルカさん推しです。高1くらいで読んでおいたら良かったかなと思うが気にしない。図書館で一緒に数学を勉強してくれるメタルフレームな女の子募集中です。

  • ようやく読めた。数学への熱意が呼び戻されることを願う。

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著者プロフィール

1963年生まれ。プログラミング言語、デザインパターン、暗号、数学などの分野で入門書を執筆。代表作は、『数学ガール』シリーズ、『暗号技術入門第3版』、『増補改訂版Java言語で学ぶデザインパターン入門』など。J.S.バッハの「フーガの技法」が大好きな、プロテスタントのクリスチャン。2014年度日本数学会出版賞受賞。

「2021年 『再発見の発想法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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