夜空に響く声 (ソフトバンク文庫 シ 5-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797345087

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  • スターだけど孤独なヒロインとボディガードのヒーローという取り合わせは王道の一つな設定ですが、この作品では、ヒーローのキャラ設定が、童顔だったり、あんまりかっこいい見せ場がなかったりとちょっと珍しい感じ。シリーズものの、四作目みたい。

  • ボディガードシリーズの四作目。一作目でちょこっと登場したブローボーイこと元レンジャー隊員がヒーロー。除隊したものの警官にもなれず自暴自棄になっていたヒーローはEDENにいる元隊長ノーランを頼ってボディガードの職を得る。そこで彼が警護することになったロック歌手がヒロイン。<br>
    さすがにロック歌手としてスターダムにのし上がったヒロインは凄い、っていう感じ。もちろんヒロインは売れるまでは貧困も経験していて、そういう意味でも視野が広いのだけど、それだけでなく危機に瀕したときの肝の据わり方とか人との接し方とか、そして尻込みするヒーローとの関係とか、いろいろな強さを垣間見せてくれる。このシリーズはこんなふうにヒロインがしっかりと生きているところがいい。<br>
    それに引き替えヒーローのほうは。なんというかタフでマッチョで頼りがいのある、頼もしいヒーローでないところが味わい深い。確かにヒロインの危機を何度も防いでいるけれど、どこか抜けているところがあって、ベイビィー・ブルーと呼びたくなるヒロインの気持ちが良くわかる。戦争の傷、自身の障害、失恋の傷手。さらに田舎での兄の死や親の期待への裏切り、そういう傷を必死でなだめすかして生きているヒーローは完全無欠じゃないし、ヒロインへも引け目を感じている。そういう自身と折りあいをつけていくまでがもう少し丁寧に描かれていても良かったかも。まあ、事件が解決してしまったら、あとは大団円しかないわけだけど。<br>
    最後の最後に笑わせて貰ったのが刺青。確かに「力」と「刀」、「恋人」と「変人」は良く似ている。六本木あたりで腕に「台所」と彫った外人さんを見掛けた、という話しを聞いたことがあったけど、けっこうありそうなことなんだと再認識。

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