数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797345261

作品紹介・あらすじ

「僕」たちが追い求めた、整数の"ほんとうの姿"とは?「僕」と三人の少女が織りなす魅惑の数学物語。

感想・レビュー・書評

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  • 今回からユーリという新しい登場人物が参加です。
    主人公と共に数学について考える3人の女性たちは各々考え方、得意分野、視点がバラバラです。
    その特徴が面白く感じました。

    数学というものは1人でコツコツ解いていくものという概念がなくなるほど、対話から生まれる新たな発見が魅力です。

  • 第6章6.2.2まで読了。

    第2作『数学ガール フェルマーの最終定理』
    プロローグ
    整数は神が作った。それ以外は人が作った。
    ークロネッカー

    整数は神が作った、とクロネッカーは言った。整数と直角三角形とを結びつけたピタゴラスにディオファントス。さらに一ひねりしたフェルマー。その茶目っ気が、三世紀以上も数学者を悩ませた。誰でもわかるのに誰にも解けない。史上最大のパズル。それを解くためには、すべて数学が投入されなければならなかった。単なるパズルとあなどるなかれ。

    第1章 無限の宇宙を手に乗せて

    第2章 ピタゴラスの定理

    現実世界に存在する何よりもすぐれた道具、数学を持っている。

    《整数の構造は、素因数が示す》

    授業を聞くのは刺激になる。本を読むのもためになる。けれど、自分の頭と手を動かす時間をたっぷりとらなければ、授業も本もまったく無意味だ。

    第3章 互いに素

    第4章 背理法

    「問題の意味って・・・読めばわかるんじゃないの?」
    「問題を読む《深さ》が人によって違うんだ。」
    「深さとか言われてもなー」
    「問題を読むときにはね、定義を確かめるのが大事」

    証明を丸暗記しても意味はない。自分でノートを広げて、シャープペンを持って、もういちど自力で証明しよう。
    たいてい上手くいかないものだから、証明できなくてもがっくりこないようにね。どこかで行き詰まっちゃうんだ。自分でわかったつもりでいても、なかなか証明は完成できないものだよ。行き詰まったら、本や自分で書いた以前のノートを読んで勉強する。完成できるまで、何度も繰り返し練習する。・・・その繰り返しで、数学を学ぶ足腰が強くなる。丸暗記とは違う。数学的な構造を理解し、論理の流れを追う力、数の性質をうまく使って問題と取り組む力を養うんだよ

    第5章 砕ける素数

    数学者の最も大切な仕事の一つは、研究した結果を《証明》という形で残すことだ。歴史的に、無数の数学者が無数の仕事をしてきた。現代の数学者は、《証明》によってその歴史に自分の一歩を加えることになる。

    第6章 アーベル群の涙
    なにがしあわせかわからないです。
    ほんとうにどんなつらいことでも、
    それがただしいみちを進む中でのできごとなら、
    峠の上り下りもみんなほんとうの幸福に近づく
    一あしずつですから。
    -宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

  • この本はフェルマーの最終定理をサブタイトルに持ってきていますが、フェルマーの最終定理を完全に解説する本ではありません。でも、そこに至る道のりが、程よい難易度で提示されています。本格的にフェルマーの最終定理を勉強したい人は、この本でウォーミングアップして、より専門的な本に挑めばいいと思います。群とか環とか体とかは、数学の教科書では、冒頭でいきなり出現するものだから、どうもいままでしっくりとなじめない感じがありました。この本では、そういった概念がなんで必要なのか、あったほうがいいのか、ということを登場人物たちと一緒に追って行けるところがとてもいいですね。流石、結城浩氏です。5点。

  • 「私はこの本に驚くべき感想を持ったが、それを書き記すにはこのレビュー欄は狭すぎる。」とでも言えば良いのか。まぁいつも通り、ミルカさん、テトラちゃん、ユーリちゃんというラノベ的女性配置とともに、フェルマーの最終定理の証明が段階ごとに示されている。今日も私はミルカ様推し。

  • なかなか頭の方は数学についていけないが、ここまで数学の奥深さを教えてくれる本はあまりないと思う。

  • 数学の内容それ自体は正直ついていけなかったが、
    数学の不思議とか神秘とか美しさは伝わりました。
    そういうふうに数学を語っている登場人物たちが素敵です。

    じゃっかん萌え?っぽいところもありました。
    でも、”僕”みたいな男の子大好きです。笑

  • 数学的な部分は噛み砕いて、発見的でほんとうに素晴らしい。

    個人的には女の子の描き方が気になった。母も加えると女性全般か。ジェンダーの規範化が強く出てしまっている。

  • いつもながら面白い。e^xのテイラー展開など、とても面白かった。谷山志村とかは表面のサラッとしたところだった。それでもとても難しかったが…。

  • 2022年8月24日「笑わない数学」で紹介
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99094842

  • 第2巻は、フェルマーの最終定理。さすがに、これを説明するには、内容的にもボリューム的にも難しかったか?。雰囲気だけ理解できたような気になって終わってしまった。
    しかし、あらためて数学の持つ面白さを体感させてくれる。

    原始ピタゴラス数、互いに素、複素平面、余り、群、法、オイラーの公式、自然対数、指数法則。高校時代に漠然と聞いていた用語が、意味を持って繋がる気がする。かといって、人生に役立つわけではないが…。それがいいのかもしれない。

    最先端の数学が、時代がくれば学校の教科書に載る、と語る。「負の数」や「複素数」のように。私たちは、まだまだ、新しい数学の世界を傍観するだけだけど。

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著者プロフィール



「2023年 『数学ガールの秘密ノート/数を作ろう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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