狼と鳩(上) (ソフトバンク文庫 ウ 3-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797346886

感想・レビュー・書評

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  • オープニングから引き込まれた。
    敗者が辛酸をなめるのはある意味で当然だけど、詳細に書かれた状況が、むしろ女性にこそ悲惨だなと思った。
    苦しい状況にもめげず持てるものの中でがんばるヒロインは健気で好感が持てる。やられっぱなしではなく時に反撃する強さも持っていて、すかっとさせられる場面もある。

    反面、いつまでも煮え切らないヒーローの態度にいらいらさせられた。
    何度も「売女」と罵られるヒロイン。
    ヒーローは強いだけでなく頭も切れる(はず!)なのに、ヒロインのことを気にかけつつも、その置かれた立場には無頓着すぎ。ヒロインに権威を与えなければ周囲の反応は充分に予想がつく。
    女嫌いで通ってはいるが軽い関係には抵抗がないヒーロー、過去のトラウマはわかるけど、それならばヒロインを妻にして「政治的な結婚」と冷たい態度をとらせ心理的な距離を置かせたが方がしっくりくる。政治的にも征服した地の領主の娘を妻にする方が無理が無い。

    ただ二人が互いに思い合っているのは分かるので、下巻でどう距離が縮まるか楽しみ。

  • ヒロイン積極的。
    時代設定、背景のおかげか、大仰な主人公も気にならない、楽しい。
    匂いなどの描写も豊か。
    まだ表題の関係は?。狐じゃないし。

  • The wolf and the dove
    時は1066年。
    イギリスはノルマン軍の手にいままさに落ちようとしていた。
    ダーケンウォルドの領主の一人娘、エイスリンもまた、血なまぐさい戦乱に巻き込まれ、父や部下たちは目前で惨殺され、命だけは救われたものの、母娘は奴隷という屈辱の身にあった。
    誇り高く、すみれ色の瞳とブロンドの髪、まだ18歳の美しいエイスリンを、粗暴な騎士ラグナーは、たちまち、自分のものにしようとするのだった。
    やがて、使者が新しい領主ウルフガーの入城を告げる。
    傷ついたエイスリンの心は、この私生児だと噂される狼の騎士、ウルフガーにも憎しみをつのらせていくのだった。

  • 図書館の本

    内容(「BOOK」データベースより)
    1066年、イングランドはノルマン軍の侵攻を受け、戦乱の渦中にあった。ダーケンウォルドの領主の娘エイスリンは美しさゆえに、父を殺した憎き相手ラグノールの目にとまりその身を奪われてしまう。父を殺され、母とともに奴隷の身に堕ちるエイスリン。そして新しい領主となったウルフガーの囚われの愛人となり、愛と憎しみに翻弄されていく―。不朽のヒストリカル・ロマンスが新訳で登場。

    各方面での評判がすこぶる良かったので図書館から借りてきました。
    うん、時代・舞台・人物設定がものすごくよくて、ものすごくうまく書かれ、そして素敵な展開になっています。ベタだけどベタすぎなくてとてもいい。
    エイスリンの決断力がすごいのよね。ここは反抗するべきか、服従するべきか、その判断力と行動力はさすがレディです。
    ラグノールとウルフガーのパワーバランス、グゥイネスの登場がこれからどう反映していくのか下巻がたのしみです。

    行きつくところ、人間性なのよね。ノルマン人、サクソン人にかかわらず。
    下巻ではエイスリンの知性をとくと拝見したいと思います。

    Wolf and the Dove by Kathleen E. Woodiwiss

  • 2009年8月23日読了。

    まずまず面白いです。
    この物語の発端となった1066年のヘイスティングの戦いにはちょっとした思い出があります。
    昔、ヘイスティングでホームスティしながら語学学校に通ったから。

    物語としては、ロマンス系にありがちな内容ですが、登場人物が魅力的で、
    どんどん読めた。

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