神曲奏界ポリフォニカ エイディング・クリムゾン (GA文庫 さ 1-9)

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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797349276

作品紹介・あらすじ

奏始曲による精霊の争乱を退けたフォロンとコーティカルテ。だが連絡橋が破壊されたメガ・フロート-ホライズン-は完全に孤立していた。しかも奏始曲に操られた精霊達の怒りが収まらず、ホライズンは悪天候の中崩壊を始める。一方ポークトに付いていったリュネアは、彼の振る舞いを見て自らのカーマインに対する気持ちが本物かどうか疑問を抱き始める。隔壁が降り、移動もままならなくなったホライズンで繰り広げられる人と精霊-似て非なるもの-の葛藤と軋轢。精霊を恐れ、排除しようとする人、良き隣人として受け入れようとする人。彼らの思いの行方は!クリムゾンシリーズ第7弾。

感想・レビュー・書評

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  • 孤立してしまった場所では、あちらこちらで
    離れられない事件多発。

    ある意味、全員己の道まっしぐら、です。
    欲にまみれていたり、助けようと思ったり。
    巻き込まれた人間に説明してしまえば
    ものすごく楽ですけど…そうもいかない現実。

    双子精霊のすごい特異体質の使い方、がすごい。
    戦闘シーンでそれを想像すると、ぎょっとします。
    元々の状態を思い出せば…ですが
    2股の餅、をなぜか考えてしまいました。

  • シリーズ第7弾。前の『ジェラス・クリムゾン』の続きです。

    フォロンたちは、反精霊団体〈真実なる道程〉のトツカワ・ビアンカと、神曲楽士のカザマル・ナルニアーテを捕まえて、創始曲の演奏を止めることに成功しましたが、事件はこれで終わりではありませんでした。海上の〈ホライズン〉に閉じ込められた彼らは、隔壁によって分断され、別々に行動することを余儀なくされてしまいます。

    やがてフォロンたちは、リュネアが両親の敵と信じている馬型精霊のカーマインと遭遇し、リュネアにまつわる事件の真実を知ることになります。一方、リュネアとニシカ・ポークトの前に、ディエスが姿を現わします。焦るポークトは、精霊たちを従わせるために創始曲を演奏します。ところが、彼が創始曲だと思い込んでいた楽譜は、精霊たちを狂気に陥らせる神曲〈聖カエルレウムの虐殺〉だったのです。神曲によって自我の境界線が侵食された精霊たちを「喰う」ことで力を得たディエスに、フォロンたちは立ち向かいます。

    エピローグの、リュネアとカーマインとのやりとりが印象的でした。

  • 精霊は人間とは違う。といわれてもコーティをはじめみんな可愛い。と思いきや「強っ笑」ってなったりします。まぁ女王様がカッコイイね。フォロンがうらやましいです!

  • まさかのクローズドサークルでパニックものだよ!
    予想ついていたけど。

    楽譜、カーマイン、バトル、パニック。それぞれが絡まりあって物語が進んでいる。

  • 読了 2010/5/17

  • <内容>
    ジェラス・クリムゾンの後編。
    フォロンとコーティカルテは奏始曲による精霊の争乱を退けたものの、メガ・フロート“ホライゾン”は連絡橋が破壊され、完全に孤立してしまっていた。
    しかも奏始曲に操られた精霊達の怒りが収まらず……

    <感想>
    あぁぁぁやっぱり榊一郎いいっいいっ(黙れ

    内容は精霊と人間のあり方+救出劇ってとこですかね?
    ジェラス・クリムゾン(前編)で戦闘とか全然なくてあぁぁorz って感じだった分、後編のエイディング・クリムゾンは中々に熱い救出劇を繰り広げてくださってます。
    でも、リュネアとカーマインの過去からの脱却?が根幹になってるので、あんまフォロン達は活躍できませんが……www
    ミノティアスがビアンカに説くシーン、シェルのカティオムへの想い故の葛藤、精霊を恐れていた人とペルセルテとの会話、リュネアの決意?……
    後編だけあってやばいシーンが多いのなんの……

    もぅ最後の方なんて終始泣きそうでしたよ……

    これだからポリフォニカはやめらんねぇっっ

  • 今月のポリフォニカは3冊同時刊行。また月刊ポリフォニカが始まるのでしょうか?
    ジェラス・クリムゾンの続きとなりますので、そちらと一緒にご覧ください。

  • つーわけで奇蹟の三冊同時刊行ですよ。まずは本家本元の『赤』第七弾。六巻のときに450ページ近くあってGA文庫最厚じゃね?とか言ってたら、今度は500ページというミラクル。榊さん曰く、700円越すと文庫の値段じゃないそうな。じゃあ、京極夏彦さんや川上稔さんの仕事は鈍器製造ですね。

    表紙はいつも通りコーティ。股間を凝視した人は二三時間正座な。どうせなら半ズボンじゃなくてミニスカートの方が良かったなぁ。

    前回から引っ張っていたミゼルドリットの謎は、本来一柱の中級精霊として生まれる筈だったが、ゴタゴタがあって分裂して生まれることになったというものでした。そのため、契約楽士が居ると合体が可能。合体後は若干外見が成長。
    今回、やむを得ずペルセルテと契約することになったわけだが、契約関係は今後も続くんだろうか。分裂することになったゴタゴタもいずれは語られるんだろうし、契約を破棄したとしても、また出て来るだろうけど。
    冬コミではペルセルテと二人のミゼルドリットがえっちぃことする同人誌が出回るんですね、分かります。

    で、今回の肝と言える〈聖カエルレウムの虐殺〉。精霊達を無差別に殺し合わせることが出来るという〈奏始曲〉より数段質の悪い楽曲。これは『青』のルーファが昔に当事者になった事件で使用されたものだが、リーマ&グレイスカンパニーのリグルスからツゲ事務所に電話が掛かってきたりしているので、去年の十二月に出る予定だった『青』の三巻は今回の事件と密接に関わるエピソードだったのではないかと考えられる。ホント、いつになったら三巻出るんだろうなぁ。

    続いて、再びフォロンとコーティの前に現れた骸骨の精霊ディエス。彼は消滅しかけで自我境界面の薄くなった精霊達を取り込む行為、通称共食いで自らを強化し攻撃してくる。これって、もしかして『黒』のマティアの飛行機事故の原因となった「アレ」と同種のものなんじゃないのか?で、「アレ」はどうもマナガと関係が有るらしいことが『リライアンス・ブラック』のラストで匂わされていた。また、共食いは精霊の間で禁忌とされている。ってことはマナガの罪ってのは共食いをしてしまったってことなんだろうか。単純な思考展開ですが。

    また今回はコーティメインのラブコメパートにも注目。普段はフォロンを朴念仁だの何だの言っているくせに、いざ具体的な行動に出られると弱いコーティ可愛いよコーティ。

    ところで、フォロンの同級生に芸能人として成功した人間が居るそうですが、まさかダングイスか……?わざわざ、こういう書き方をするってことは既に登場している人物ってことなんだと思うんだが……。でも、最初は同級生だったけど、途中からは後輩になったんだよなぁ。そう考えると違うのかなぁ。ダングイスだったら面白いんだけどなぁ。

    そして、ミノティが呟く「また……やり直す事になるのか……?」という言葉。恐らく精霊島が落ちたときのことなんだろうが、しかしそうだとすると『白』の結末が不安だ……。

    後書きでは、未発表の企画が二つあるとさらっと書かれてました。キネティック五六話って公式発表はまだなんだっけ?あとはアニメ二期、『ぱれっと』二巻、ビジュアルファンブック第二弾、コミカライズ第二弾、ゲーム化、TCG化くらいか、思いつくのは。普通に新シリーズとかかもしれんが。

    次は『エンシェント・ホワイト』。

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著者プロフィール

第9回ファンタジア長編小説大賞準入選作「ドラゴンズ・ウィル」でデビュー。主なシリーズに「スクラップド・プリンセス」「ストレイト・ジャケット」「棺姫のチャイカ」の他、「アウトブレイク・カンパニー」(講談社ラノベ文庫)などがある。

「2019年 『妖精狙撃 エルフ・ウィズ・サイレントアサシン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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