よみがえる脳 脳は環境の変化に対応し、何歳になっても、絶えず変わりつづける (サイエンス・アイ新書)

著者 :
  • SBクリエイティブ
3.60
  • (5)
  • (8)
  • (9)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 118
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797350074

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「大人の脳も変わり続ける」
    神経細胞は生まれ続けるんだそう。
    これって、語学をやるのに朗報★
    「もう歳だから」って言い訳にしかならなくなる。

    エクササイズで脳が変えられる。
    じゃ、メタボ対策とかじゃなくても運動しなくちゃって思う。
    脳が体をコントロールするだけではなくて、体も脳を変えるのだ。

    実際に運動しなくても関心を向けて頭に思い浮かべるだけで、運動したときと同じだけ脳が変わる。

    脳の使い方を教わりました。

  • 1つ1つのテーマの文章は短くまとめられて読みやすく、それでいてドラマ性があり、どんどん読まずにはいられなかった。大人になっても神経細胞は誕生しているという内容にも驚きと興味を書きたてられたし、実際それがつい最近の1990年代後半とはまたまた驚きだ。サイエンスに興味が生まれた。

  • 201108読了
    大人の脳は変わらない、というのが
    ついこの間といってもいい、1998年までの脳科学の常識だった。

    が、

    脳はいくつになっても変わる、神経再生はいくつになっても起きる、という希望のある話。

    脳と身体の関係も重要で、エクササイズにより脳は変化する。うつにも効くし、禁煙にも効く。想像するだけでも脳は変化するのでイメトレや瞑想によって人生は豊かになる。

    教養本っぽいテーマだが、脳が変化することが明らかになるまでのドラマなど読み物としても面白く、老若男女万人にオススメできる。

    以下引用
    ーーーーーーーーー
    □1998年以前の脳科学→大人の脳は変わらない

    ①脳は変わる
    ②体を動かすことで脳が変わる
    ③実際に運動しなくても脳は変わる

    ★脳は変わる
    ・子供と遊んだネズミは知能が高まった。環境富加。
    ・環境の何が要因か→エクササイズの有無(海馬の体積がアップ)
    <ヒトではどうか>
    ・エクササイズを0時限に実施したところ成績がUP。
    ・エクササイズにより海馬の血流がUP。
    ・まずエクササイズし、そのあと学習するのが効果的

    ★行動を変えれば脳が変わる。
    あなたの脳地図は、あなたの人生を表現したものである。

    ★エクササイズの効能
    ・活性酸素の発生を抑える。
    ・喫煙欲求を抑える。
    ・軽度認知障害の発生を抑える。
    ・アルツハイマーの予防。
    ・エクササイズはうつを予防する

    ★想像するだけで脳は変わる
    瞑想や認知療法で脳が変わる。
    ピアノを弾かず、弾く人をみて心の中で練習しても運動野に変化があった。

    瞑想、リラックス
    →集中を高める、痛みの軽減、脳への刺激

  • 「まずエクササイズ、つぎに勉強」「エクササイズでうつが治る」「行動を変えれば脳が変わる」。私にはこの3点。

  • 実用性かどうかわからないんですが、すごく面白かった。(^_^)v

    <目次>
    第1章 よみがえる脳
     1.突如、眼科医を襲った脳卒中
     2.CI療法によって完全に職場復帰をはたす
     3.60歳の誕生日にピアノのリサイタルを開く
     4.落ち込んだ心を救ったエクササイズ
     5.うつと対決し勝利した勇者
     6.なかなか回復しないうつ
     7.薬を買うお金が底をついた
     8.ネガティブな感情と対決する
     9.脳が変わる!
     10.脳が変わり人生が変わる
     11.もともと科学者は保守的である

    第2章 脳科学の常識が変わった!
     1.脳を変える意志的な努力
     2.回路と伝達物質は心を決める要因
     3.脳は変わらないという常識の誕生
     4.カナリヤに魅せられた男
     5.毎春、新曲を発表するカナリヤ
     6.男性ホルモンの投与でメスが歌いだす
     7.トリ脳は環境によって変わる
     8.シャワーを浴びていたときの閃き
     9.当初、クレージー扱いされたノッテボーム
     10.トリ脳で神経新生が実証される
     11.神経新生の治療への応用
     12.認められなかった大発見
     13.たかがトリではないか!
     14.脳科学会の大ボスは神経新生を認めなかった
     15.大人では神経新生が起こらないというラキクの主張1
     16.大人では神経新生が起こらないというラキクの主張2
     17.突破口を開いた若手のポスドク
     18.じつは、神経新生は1965年に発見されていた!
     19.顕微鏡で神経新生が確認されていた!
     20.成体サルで神経新生が発見された
     21.旧世界ザルで神経新生が起こっている
     22.不安は神経新生を阻害する
     23.ポスドク時代に研究の虜に
     24.彼女を助けた夫のひと言
     25.わが道を行くユニークな科学者
     26.学会の大ボスとの熾烈な戦い
     27.神経新生の研究を10年遅らせたラキク
     28.成体動物でも神経細胞は絶えず誕生している
     29.アメリカにおける脳科学の中心地サンディエゴ
     30.アメリカでもっとも著名な科学者ゲイジ
     31.前頭葉の障害で性格が激変
     32.胎児細胞や幹細胞の移植による難病の治療
     33.ヒトを用いた実験は難しい
     34.「脳はありませんか。あれば私にください」
     35.神経新生に興味を抱くようになったエリクソン
     36.ついに、待望の海馬を入手!
     37.大人の脳で神経新生が起こっている!
     38.悲運の大科学者マイケル・キャプラン

    第3章 エクササイズで頭がよくなる
     1.頭がよくなる方法
     2.環境富加ネズミは頭がいい
     3.海馬の体積が15パーセントもアップ!
     4.エクササイズで子供の成績が格段にアップ!
     5.エクササイズで海馬の血流量が増える
     6.まずエクササイズ、つぎに勉強
     7.学習を促進する4つの成長因子
     8.脳を育てる奇跡の栄養素BDNF
     9.IGF1の4つの働き
     10.VEGFとFGF2
     11.エクササイズによってBDNFとその受容体が増える
     12.エクササイズが脳を活性酸素から守る
     13.脳を傷つけるタバコ
     14.禁煙を助けるエクササイズ
     15.エクササイズが脳の老化を防ぐ
     16.アルツハイマー病の予防にも

    第4章 エクササイズでうつが治る
     1.ジョギングでうつが治る
     2.気分が落ち込むうつ
     3.現代ニッポンの「国民病」となった「うつ」
     4.うつの原因は不明
     5.エクササイズは「つながり」をつくる
     6.モノアミン不足でうつになる
     7.結核や高血圧の患者の気分が変わった!
     8.モノアミン理論の誕生
     9.「ランナーズハイ」はエンドルフィンの効果なのか?
     10.ついに証明された「ランナーズハイ」
     11.エンドルフィンのすごい効果
     12.エクササイズはうつを予防する
     13.深刻な副作用をともなう抗うつ薬
     14.ストレスを軽くするエクササイズ
     15.エクササイズは深刻なうつさえも改善する
     16.エクササイズ VS.抗うつ薬
     17.うつの再発率が低い!
     18.うつで灰白質と海馬が萎縮する
     19.うつは回路の断絶によって起こる
     20.「回路のつなぎなおし」
     21.どんなエクササイズが効果的なのか?
     22.効果的なエクササイズの強度と回数は?
     23.エクササイズ時間の長さ
     24.うつの改善はいつごろあらわれるのか

    第5章 想像するだけで脳は変わる
     1.心は脳を変えるのだろうか?
     2.苦手チームを克服したメントレ
     3.マッピングの強力な武器TMS
     4.心の中でのピアノの練習
     5.メントレは幅広く応用できる
     6.認知療法で脳が変わる
     7.認知療法に瞑想を追加で効果倍増
     8.関心を向ける
     9.脳を変えるのに関心が欠かせない 10.「心の筋トレ」瞑想
     11.バイオフィードバックで痛みを軽減する
     12.瞑想で痛みを軽減する
     13.瞑想は集中力を高める
     14.瞑想で脳が拡大する!

著者プロフィール

生田 哲(いくた・さとし)
1955年、北海道に生まれる。薬学博士。がん、糖尿病、遺伝子研究で有名なシティ・オブ・ホープ研究所、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)などの博士研究員を経て、イリノイ工科大学助教授(化学科)。遺伝子の構造やドラッグデザインをテーマに研究生活を送る。現在は日本で、生化学、医学、薬学、教育を中心とする執筆活動や講演活動、脳と栄養に関する研究とコンサルティング活動を行う。著書に、『遺伝子のスイッチ』(東洋経済新報社)、『心と体を健康にする腸内細菌と脳の真実』(育鵬社)、『ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く』(講談社)、『よみがえる脳』(SBクリエイティブ)、『子どもの脳は食べ物で変わる』(PHP研究所)、など多数。

「2023年 『「健康神話」を科学的に検証する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

生田哲の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×