余命半年 満ち足りた人生の終わり方 (ソフトバンク新書 96)

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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797352368

感想・レビュー・書評

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  • 2019.9.7-253

  • じいちゃんが余命宣告されてから読んだ本。

  •  人が亡くなった後に接する機会はあっても、人が亡くなるまでのプロセスに接する機会は少ない。

     ドラマや小説では、亡くなっていく人と一言二言交わした後、そっと息を引き取るのが通常だ。そんな人との別れが普通と考えている人が多い。しかし、そんな別れを迎える人は、ほとんどいないと著者は言っている。私がとても参考になったのは、”第四章 病末期の心得”である。ここだけ読んでも価値があると思う。

     また、「がんは治らない病気」とほとんどの方は知っているものの、治ることを信じて治療を続ける人が多い。治療を続けることが悪いとは言わないが、症状を緩和して余命期間にやるべき事をやる方法もあるとも言っている。このことから”緩和治療”という選択があると気付かされた。

     人は必ず死を迎える。迎える時期や迎え方は人それぞれ違っている。当たり前のことではあるが、ほとんどの方は、その事実から背を向けて「自分はまだ死なない」「自分は安らかに死ぬ」などと考えている。

     私自身、この本を読んだことで、死への心構えや自分がやるべき事が少し整理できた気がする。決して、ネガティブなことではなく、ポジティブに行動が出来そうだ。

  • 自分の命はどう終わっていくんだろうか?
    その時,自分は?
    考えさせられました。

  • ホスピス医師の大津氏の著作。ガン患者の末期、最後まで一秒でも長くただ生きることを目的に、辛い治療に時間を費やすか、一秒でも多く心豊かで幸せな時間を過ごすか?なかなか重い問題を現場で多くの人の生き様を見てきた医師の言葉には説得力がある。自分の人生、親の人生についても心構えとして読んでおきたい一冊である。

  • 自分が後半年の命と知ったときどうするだろうか。

    考えるチャンスをもらった、身近にガンでもうだめだという人が、薬を拒否して、ジュースのみで甦ったそんなことを思い出した。

    交通事故も可能性がないわけではないし、心の準備はしておこう。

  • 人生の最期で選びうる環境の一つとしての「終末期における緩和医療」そして、身近な医療としての緩和ケアについても言及。
    Quality of Lifeについて考え始めた人に、手がかりの一つとしておすすめです。

  • ちゃんとしたホスピスは終末期を過ごすためには最高の入院施設である
    セカンドオピニオンは必ず違う系列の病院にいく
    医療用麻薬(モルヒネ)、ステロイド、鎮痛補助薬で痛みを緩和。延命効果は無い

  • 何となくベテラン医師の手になるものと思っていたが、購入後にプロフィールを見てビックリ。自分より6歳も年下、30そこそこの緩和医療医だという。

    だが、記述からは「青臭さ」は感じない。医療を見る目、患者と向き合う姿勢、そして、死についての哲学など、どれも立派なものだ。

    より良き死を迎えるために知っておくべき知識がたくさん盛り込まれた「ガイド本」であると同時に、多くの死に行く人と向き合う中で著者が培ってきた深い思想が、随所に切れ味鋭い言葉で盛り込まれている。

    新書としてはページ数の多い部類の本だが、中味もしっかり詰まった良著だ。著者には、日本に緩和医療を根付かせるために働いてもらうと同時に、折に触れて著書の執筆もお願いしたい。文学的センスもあるお医者さんとお見受けするので。

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著者プロフィール

早期緩和ケア大津秀一クリニック院長。茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。緩和医療医。2006 年度笹川医学医療研究財団ホスピス緩和ケアドクター養成コース修了。内科専門研修後、2005年より3年間京都市左京区の日本バプテスト病院ホスピスに勤務したのち、2008年より東京都世田谷区の入院設備のある往診クリニック(在宅療養支援診療所)に勤務し、入院・在宅(往診)双方でがん患者・非がん患者を問わない緩和医療、終末期医療を実践。2010 年6 月から東邦大学医療センター大森病院緩和ケアセンターに所属し、緩和ケアセンター長を経て、2018年8月より現職。遠隔診療を導入した日本最初の早期からの(診断時や治療中から。対象をがんに限らない)緩和ケア専業外来クリニックを運営し、全国の患者さんをオンライン緩和ケア相談している。全国相談可能な『どこでも緩和』ネットワークを運営。著書に25万部のベストセラー『死ぬときに後悔すること25』(新潮文庫)、『死ぬときに人はどうなる 10の質問』(光文社文庫)、『死ぬときにはじめて気づく人生で大切なこと33』(幻冬舎)などがある。

「2021年 『幸せに死ぬために 人生を豊かにする「早期緩和ケア」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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