数学ガール/ゲーデルの不完全性定理 (数学ガールシリーズ 3)
- SBクリエイティブ (2009年10月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797352962
感想・レビュー・書評
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わかりやすい本で有名な著者の「数学ガール」シリーズの1冊で、不完全性定理の解説を目指している本
終盤、読者を置いてきぼりにして爆走するという噂があったこともあり通読してみた。
・不完全性定理というよりは数理論理学 (や形式系・証明論) の解説という感じ
・妙にラノベチックな文体は必要なのか?
・中身は流石に読みやすい。例も豊富
・不完全性定理を理解するための前提知識については各章で時によってはさりげなく紹介されている
たぶんさりげなさ過ぎる部分があって、わかった気になっている読者の場合は後半で振り落とされるのだと思う。
いよいよ、ゲーデルの論文に沿って不完全性定理の証明を追う第10章はたしかに爆走している。これまであんだけ喋っていたユーリちゃんやテトラちゃんも片隅に追いやられ、いきなり述語論理の公理系が導入され、PMの単純型理論ベース集合論も導入される。形式系と超数学の行き来をできるだけわかりやすくしようという著者の苦労が感じられるが、残念ながら対象読者層にはわからないだろう。
余談だが、参考文献に載っている書籍はいずれも私が読んだことがあり良書だと思っているものだったので、自分の感覚にちょっと安心した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゲーデルの不完全性定理を理解するには、一つ一つの前提を手元で整理しなければならないことがよくわかった。前提を疎かにすると理解がついていけない。逆にちゃんと前提がしていれば美しい論理展開なんだろうなと思う。もう一度ちゃんと読みたい。
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虚数、負の数などの既存の概念を打ち破る新しい概念により揺らぎ始めた数学。数学の真相、いわば数学のアイデンティティに迫る為にゲーデルを筆頭に偉大な数学者達が叡智を集結させて完成された不完全性定理という財産。同じく「僕」をはじめミルカ、テトラ、ユーリも歩みを共にその財産を紐解いていく。さらには「僕」にとっては自身のアイデンティティ、つまり誰かに数学の魅力を教える、ということに辿り着く証明でもあったのだ。毎度お馴染みの茶番劇が下らねぇと思っていたけど、今作は「僕」と数学、「僕」とゲーデルで二対一で対応していて数学は当たり前で緩いストーリーの方も結構楽しめる。
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難しすぎた。
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Mathematical Girls / Godel's Incompleteness Theorems ―
http://www.sbcr.jp/products/4797352962.html ,
http://www.hyuki.com/ -
最初のユーリとの話は非常にわかりやすく、面白いネタだったのだが、いかんせん後半のゲーデルの不完全性定理は、もう本当訳がわからないといった風で、ほぼ読み飛ばし状態だった。
意外とあっさりと終わった印象。
蛇足だが、ゲーデルの不完全性定理は、本書でも述べられているが、プログラミング言語のようであってなかなかおもしろい。訳はわからないけれども。 -
何処まで理解していて、何処から解らないのか。
そう考えながら読み進めましたが、もう、ほとんどが解りませんでした。
内容をしっかり理解するには、高等数学が理解できていないと無理そうです。
まずは、基礎からやり直して読み直そうと思います。