- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797360820
作品紹介・あらすじ
今日も道化の声が都の大路に響く。「この世は、ただ一夜の夢」、と。兄の名はヴァルキール。ガゼルーン帝国皇帝である。妹の名はアイーシア。自身の兄に、北の最果てに放逐された前皇帝である。時にヴァルキール二十歳、アイーシア十八歳のことであった。このままヴァルキールが天下を握ると思われたが、狩る者は常に狩られる者でもある。日々流転し紡がれていく運命の糸は、やがて二人のみならず、大陸全体を飲み込む巨大な潮流を形づくっていくのであった…。響くのは楽しげな道化の囁き。「よい夢を」戦塵外史シリーズ、堂々の最終巻。
感想・レビュー・書評
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作者のデビュー作から続くシリーズ完結作。今回はシリーズでよく出てきた、皇帝アイーシアの追放と復帰のお話。
相変わらず花田節炸裂の歴史小説に仕上がってました。
前半はアイーシアの代わりに皇帝となったヴァルキールの自刃するまでの話。ここに出てくる道化、あまりの強さに絶対正体が明かされると思ったのですが、結局謎のまま。ちょっともやもやしますね。
後半はアイーシアの皇帝復帰までの話し。最初の酒場の話何かがお気に入りでした。
しかし、後半のやきもきと気持ちよさは格別。ハッピーエンド?で良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
93:シリーズ最終巻。思ってたよりはあっさりめかな……? 道化とヴァルキールのラストシーン、すごく意味深だと思うのは私だけなのかな。このシリーズはスニーカー文庫の「八の弓〜」からのお付き合いなのですが、最後の最後でアイーシアの話に戻ったのが個人的にはすごく嬉しかったです。そしてフーシェはじめ、ジェラルスタンに愛。もう一度シリーズ通して読み返したいな。
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2014/10/4
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滅ぶ側と滅ぼす側の歴史。
どちらも人間くさく、ありきたりな英雄物とかになってないのが
よかった所。
道化いいな、道化。 -
これで最終巻なんてもったいない。
アイーシアの恵まれた環境(もちろん自力で作り上げた)と、ヴァルキールの虚ろな玉座の対比がむごい。道化とハルの対比もかなしい。
前半はつらいお話ですよ。
で、後半はもうニヤニヤ。