- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797361247
感想・レビュー・書評
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普通に考えると、古代史に謎などない。謎があるといってるのは、古代史をビジネスにしたがってる連中のしわざ、という本。おもしろかった。
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定説をドラスティックにひっくり返すのではなく、他国との関係や記録に残す建前と現場の裁量との兼ね合いなどから察するに、より現実的な解釈はこうでしょう、という見方。邪馬台国がどこにあったかも、どういう位置付けか、から違う。
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古代史を中心に現代の日中韓の関係まで触れる。
邪馬台国が大和政権と結びつかないと断定するところ以外は、空想的で突飛な説よりも、妥当性の高い説を採ろうとしている姿勢が感じられ、納得感がある。古代史を概観するにも適している1冊だ。 -
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「現実に寄り添った歴史本だと言える」
偏ってしまうコトが多いのは、ブレないで論を進めるためのバックボーンが、ズレてるか歪んでいるかしているか...「現実に寄り添った歴史本だと言える」
偏ってしまうコトが多いのは、ブレないで論を進めるためのバックボーンが、ズレてるか歪んでいるかしているからでしょうけど、、、公正であるコトって難しいね。
たまたま本屋で、目次だけサラっと眺めたら、成る程と思えるところがあったので、今度、面白そうなトコロだけ読んでみます。。。2013/06/21
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それなりの知識のある古代史ファン向けの内容。
自分は中学の日本史の授業で習った程度の知識しかなかったため、
表面をなぞるくらいしか出来なかった。
著者の意見もまたひとつの見解にすぎないのだろうが、
少なくとも古代のことは文献や遺跡から推測するしかなく、
我々が「こうだ」と思っている歴史が
ただの解釈のひとつだということは気をつけないといけない。 -
ここに書かれている説の全てが本当だとは到底思えないが、邪馬台国が単に魏とコンタクトを取ったから知名度がたかいだけで、その実は単なる地方勢力の一つに過ぎず、実際には現代に連なる日本の歴史においてはさほど重要な存在ではなかった、という説は、多分その通りなのではないかと思う。
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学者から小説家まで諸説飛び交う古代史について、今と同様、一定の合理性をもって、すなわち天皇を始め政権をになった人物も血統やバックの大物の影響だけでなく、相応の年齢・経験があり、能力や人望のある人物が政権についたと考えていけば謎が謎でなくなるという見方は新鮮。
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歯切れのよい八幡先生の歴史観。
ロマンや思い込みとかでなく古代を現実的に考えようとする姿勢は面白い。 -
「先入観に捕らわれずに日本書紀を読めば、巷間伝わるトンデモ解釈の余地はない」という主張には頷けるが、細部の解釈には反論したくなる罠。
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あまりにも単純に、シンプルに、古代史を(記紀の記述をもとに)そのまま読めば謎なんかないよ、というタイトルまんまの一冊。その割には年代を都合よく修正してあるような気がしないでもないけど、あまりこねくり回さずに読みとく方向性もありよね、という考えには賛成。邪馬台国論争についてもあっけないほどシンプルに結論づけているが、私自身も「邪馬台国ってそんなにほんとに日本全体を支配するような巨大な存在だったのかな?」とか思ってたりするので、納得できるところもそれなりにあった。でも、いくら何でも記紀の記述をまるまる信用しすぎでは?と感じなくもない。嘘は書いてないかもしれないけど、意図的に本当のことを書かないとかぼかして描くなんてことは今の歴史教科書にだってあることで、そりゃ支配者に都合悪いことなんか書いてあるわけないじゃん、と思うので。わからないことはまだたくさんある、それは当たり前だけど実は謎でも何でもないことを無理やり謎に仕立て上げなくても…とは確かに感じるところだけど。でも、書かれていないことやわざとぼかして書いてあるところについて、いわゆる「行間を読む」作業だって必要じゃないかと思うんだけど。著者は考古学的な発見をあまり重視していないように見えるが、個人的にはそれにもあまり賛成できなかった。