有機野菜はウソをつく (SB新書)

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  • SBクリエイティブ
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797382143

作品紹介・あらすじ

有機農作物は健康によい、安全、美味しいという大前提は必ずしも成り立たない。おいしい&安全な野菜であることに有機栽培は必須ではなかった! 有機信仰から頭を冷やし、賢い消費者として本当にいい野菜とは何かが見えてくる一冊!

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと本文に多少のギャップはあるが、知っている人は知っている、ありのままの事実を裏付けも取りながらまとめられた1冊である。

    文中にある、日本の農産物の収穫量は、海外と比べて実は低いレベルにあると言うことは、改善の余地があると言うことと、もう一つの課題としては消費者がサイズや、傷などについて寛容になることも必要であると言うことがあると考える。

    海外のマーケットに行くと思うのが、サイズがある程度まばらであったり、傷みが進まない傷や、多少の虫食いについて寛容なことである。それらを、見た目も揃って、蝋細工のような青果物をそろえると言うことにも、海外と比べての収穫量が低くなっている現実があるのではないかと考えている。

    その他の歴史観や、現状認識については、正にその通りであり、業界関係者、または農産物に興味のある人は一読すべき本である。

  • 有機野菜なんてイメージだけよくてやめといた方がいい。

    てっきりそんな内容かと思っていたら違いました。この本、ものすごく分かりやすく面白かったです。有機野菜に興味ある人だけでなく、農業に興味ある人にもお勧め。

    私が有機農業のことを知ったのは、高校生の時の、しかも夏休みの英語の補習(苦手だったもんで)の教材という、全く農業と何の関連もないものからだったんですが、たしかそこでは、地球の環境に負担をかけない農法という取り上げ方だったと思いますが、今、有機野菜と聞くと「健康に良い」「おいしい」といったイメージもともなっていませんか?

    有機野菜は定義からいっても味や健康とは全く関係ない、というお話。

    そこから始まって、有機農業が始まったいきさつ、定義についても語られるのですが、著者が力を入れている内容は実は「土」でした。

    有機であれ非有機であれ、土をきちんと作らないと作物はおいしく、健康に育たない。有機がいいからといって、油粕や魚粕、糞などの肥料を使えばいいというものではないということがよく分かります。これらは根が吸収するには分子構造が大きすぎて、きちんと醗酵させないといけないし、根が利用する養分は実は窒素やリン酸などの「無機物」。しかるべきタイミングでこれらを投入することで、すくすくとおいしい農産物になるとのこと。

    実際このように育てている農家さんも紹介されていて、植物を土に鋤きこんで腐植を作り、輪作でさまざまな作物を育てているそうです。これ、一見有機農業に聞こえますが、その方は有機農業実践者ではなく、最小限の農薬を使う。今の農薬は基準が厳しく、何日も残るようなものは使用許可がおりず、ましてや人体に影響が出るものはいうまでもない、ということから、有機的な農法と適度な農薬によって、下手な有機農法よりはおいしく健康で、環境負荷もほとんどないとのこと。

    土をしっかりつくると農薬をまく量も回数も減らすことができ、それでコスト削減にもなり、うまくいくかどうか難しい有機野菜よりもいい野菜ができることから、農家も継続して収入が得られ、農業を続けることができる。

    しかし誤ったイメージで有機野菜が売れると、そうはいかない。同じ作付面積から取れる野菜が少なく、おいしくないものが、比較的高く売られる。これが本当に環境にも考慮したやり方ですか?ということを伝えています。

    土に関する内容は有機野菜を信奉するしないは別としてとても参考になると思います。

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プロフィール

齋藤訓之(さいとう・さとし)1964年北海道生まれ。中央大学文学部卒業。 市場調査会社勤務、「月刊食堂」(柴田書店)編集者、「日経レストラン」(日経BP社)記者、 日経BPコンサルティング「ブランド・ジャパン」プロジェクト責任者、 「農業経営者」(農業技術通信社)取締役副編集長兼出版部長を経て独立。2010年株式会社香雪社を設立。農業・食品・外食にたずさわるプロ向けのWebサイト「Food Watch Japan」編集長。 著書に『農業成功マニュアル 「農家になる!」夢を現実に』(翔泳社)、『食品業界のしくみ』(ナツメ社)、 『農業をはじめたい人の本 作物別にわかる就農完全ガイド』(成美堂出版)がある。

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