数学ガールの秘密ノート/やさしい統計 (数学ガールの秘密ノートシリーズ)
- SBクリエイティブ (2016年10月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797387124
作品紹介・あらすじ
現代を生きるすべての人にとって必須の教養と言うべき「統計」をテーマに、
「僕」と三人の数学ガール(ミルカさん、テトラちゃん、ユーリ)が楽しい数学トークを繰り広げる、最高の統計入門書。
▼本書の構成
あなたへ
プロローグ
第1章 グラフのトリック
第2章 平らに均す平均
第3章 偏差値の驚き
第4章 コインを10回投げたとき
第5章 投げたコインの正体は
エピローグ
解答
もっと考えたいあなたのために
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●登場人物紹介
「僕」
高校二年生、語り手。
数学、特に数式が好き。
ユーリ
中学二年生、「僕」の従妹。
栗色のポニーテール。論理的な思考が好き。
テトラちゃん
高校一年生、いつも張り切っている《元気少女》。
ショートカットで、大きな目がチャームポイント。
ミルカさん
高校二年生、数学が得意な《饒舌才媛》。
長い黒髪にメタルフレームの眼鏡。
母
「僕」の母親。
瑞谷女史
「僕」の高校に勤務する司書の先生。
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感想・レビュー・書評
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統計について中学、高校、大学初歩までが丁寧に、読みやすく描かれている
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[初版]2016年11月7日
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これを読めば高校で学習する統計についてはかなり理解が深まる。(もちろん受験を考えれば別で問題演習等しなければならないが)解法の暗記ではなくなり、公式の意味がきちんとわかるようになる。
嫌でも標準偏差という言葉が頭に残るので、統計データを見るときに「平均」だけを見てしまうというやりがちな誤りはなくなると思う。
第5章はちょい難しかったかな。 -
数学ガールの統計についての本
数学ガールの中ではかなり簡単側
確か秘密のノートは割と知識なくても行けるのが多かった気がする。
ちょっと物足りない気もする。
おいてかれるのは寂しいけどそれを求めているのもある -
わかりやすかったが、高校の統計はこんなものだったか?少し期待が外れた。
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「秘密ノート」シリーズが自分のレベルにあってるけれど、後半になると難しくなってしまうこともある。今回は自分が最も使う分野なので気楽に読み通せた。
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扱っている範囲はそれほど広くない。これでも文系には難しく感じる人もいると思う。文系の粘り弱さは想像を絶するから,このように工夫された本でも,落ちこぼれる人は消えない。そういう人は分からない原因を外に帰属するからタチが悪い。
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グラフは《パッとわかる》けど,それこそ危険なところなんだ。わかった気になっちゃうからね。そのグラフが何を表しているのか,目盛りと軸は正しいか,隠れた条件は何か,別の描き方ができないか……それを考えないと大変なことになるんだよ (p.43-44)
物理的な性質や,社会的な現象に対して,数学が直接的な証明を与えることはない。数学はただ,数理モデルをどう扱うべきかを教えてくれるだけだ。私たちはコイン投げを扱っているようで,実はコイン投げを扱っているわけではない。私たちはコイン投げの数理モデルを扱っているのだ。コイン投げに限らない。何らかの現象を《確率pで起きることをn回繰り返した結果》のように数理モデル化して扱う。そして,前提条件を整え,数理モデル化された現象に対してなら,数学的にいえることはある (p.201)