母への100の質問状

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797390254

作品紹介・あらすじ

3度の離婚。離ればなれになった家族。4人の父親。
50歳になった息子が、ずっと聞くことができなかった母の思いと人生を問う。

ドラマ『コドモ警察』『深夜食堂』のプロデューサー森谷雄。
初めて自分のこどもが産まれたとき、森谷は「母への100の質問状」を送ることを思いつく。
「母と息子の人生の公約数に自分自身の未来を見出せるかもしれない」

父親となったからこそ聞きたい、母の人生と思い。
どんな気持ちで僕を育てたのか。
家族が離ればなれになったとき、母は何を思っていたのか。
不器用な母と息子だからこそ聞けなかった思いが、少しずつ解き明かされていく……。

★★★

森谷雄氏のお母様の人生は、当時とても先進的なものでした。
シングルマザーとして強く生き、また、恋多き女性として人生を前向きに切り開いていきます。

森谷氏だけでなく、実は多くの人が知らずに生きている「母の人生」。
知っているようで何も知らなかった、ということに気づかされます。
この本が読まれることで、母と子のコミュニケーションが生まれ、母たちの人生にスポットライトが当たっていくはずです。

ドラマプロデューサーの著書ということで、ドラマ化など映像化も期待できる作品です。
「家族の絆」の価値を見直す動きも盛んないまだからこそ読みたい、感動の1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 自分の親に質問状を書くという発想が私には湧かない。たぶん、企画書とか脚本とか「書いて見せる」仕事をしているから想いつかれたのかな。母親もよく回答されている。

    ちょっと違和感があったのは、男の子、が生まれたときに「男親が男の子にどう接していくべきか?」と問うていること。とうに娘さんがいるのに娘が生まれたときには何も思わなかったのかしら?いや、最初の子供だから何かしら思っただろう。父親って娘にとって最初に接する異性なんだけどな。読み進めてるとこの長男が亡くなっていたので、娘より息子なのかなと思った。

    母親であっても「女」であることに変わりない(今だから分かるけど)。でも相手が愛情をもってくれ、子供たちにも大事に接してくれても、自分が相手に対して愛情を持てないから自立を決める母。偉いなあ、正直だなぁ。。子供たちと食べていくために、自分の感情を殺す母親も多いだろうに。何年か前のドラマ「コントレール」を思い出した。激しく愛した男より、子供や義母が懐いている男を選んだ。

    一緒に暮らした男性の中には借金取り押しかけられ、実家にも迷惑をかけた人がいたよう。母親も自分が責任者だった会社のお金を拝借して、警察沙汰になっている。お金には相当困ったようだけど、長男はちゃんと私立の大学に出てるのよね。なんとしても学費を捻出した母と子の執念だな。

    今の旦那さんと食堂を始めた。不動産屋に騙されて、息子への借金しか残らなかった。本当にお金には縁のない母さんなのかも。ただ読んでいて、お母さんと旦那さんが一番辛かっただろうし、今でも頭が上がらないのではと思う。

    母への質問状、その回答にみる母の人生。ラジオドラマにし、書籍化までしたのは、著者の仕事が仕事だからかな。

    昭和の女の人生がここに見える。ただ一緒に生きたとかそばで見た人生ではないので、文章から想像できるシーンが上辺だけのように感じる。こういうのを膨らませるとフィクションが出来上がるのかな。

    購入したのは電子版

  • 読み終わって、私も母に質問をしてみたいなと素直に思いました。私も家族の事は知っているつもりだけど、つもりなだけで案外知らない事だらけなんじゃないかなと気付かされました。質問状を通して今まで知らなかった母の思いを知っていく流れはとてもおもしろくて読みやすかったです。

  • ある家族の歴史としてしか読めなかった。それはたぶん、自分の母の方が辛い人生を歩んできたと思うからだろう。今母に幸せかと尋ねたらきっと幸せだと言うだろうな、そして私が訊かれたらやっぱり幸せだと答えるだろうな、と考えるきっかけにはなった。

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著者プロフィール

一九六六年、愛知県生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。制作会社でヒットメーカー・大多亮氏に師事し、数多くの連続ドラマ・映画をプロデュース。その後、映像制作を手がける株式会社アット・ムービー代表取締役プロデューサーとして独立。代表作に連続ドラマ『33分探偵』『天体観測』『東京湾景』(フジテレビ系)、『ザ・クイズショウ』(日本テレビ系)、『深夜食堂』(毎日放送)、『コドモ警察』(毎日放送)、『女くどき飯』(毎日放送)、『限界集落株式会社』(NHK)、映画『シムソンズ』『Littte DJ』『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』『しあわせのパン』など多数。

「2017年 『母への100の質問状』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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