感じる経済学 コンビニでコーヒーが成功して、ドーナツがダメな理由

著者 :
  • SBクリエイティブ
3.52
  • (4)
  • (6)
  • (8)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 82
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797390391

作品紹介・あらすじ

経済を動かしているのは私たち一人ひとりの消費活動。でも、経済学という存在は、あまりにも私たちの日常生活からかけ離れていて、GDP、インフレ・デフレ、円高ドル安など、何度聞いても頭にスッと入ってきません。経済というものが、まったくの他人事のように思えるのは、なぜでしょうか?

その理由は、経済学の本があまりにも無味乾燥に書かれているせいもありますが、多くの人が経済を「感じる」ためのコツを身につけていないことが原因。
経済は、頭で考えることも大事ですが、何よりも「感じる」ことが大事。
どの商品がよいのか、どこのサービスがよいのか、自分自身がしっかり感じ、選択することは、立派な経済活動であり、それが数字や指標になったものが経済学なのです。

本書は、無味乾燥に思える経済について「感じる」ことができるようにするためのもの。経済を動かす原動力は経済政策ではなく、わたしたち一人ひとりの行動にあります。経済を感じることができるようになり、皆がもっと前向きに行動すれば、必ず経済はよくなるでしょう。実はこれが日本経済に対する最大の処方箋なのです。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 表紙にかわいい女の子が描いているけど、中身は普通のビジネス本という最近よくある本の一つ(そうだとは思ってたけど)。
    経済は時に合理的ではなく、感情的に動くということを論理的に解説した本。ミスドの売上が不振で、閉店が相次いでいるのはコンビニドーナツのせいと思ったけど、一概にそうとは言い切れない(というよりも、あまり関係なさそう)と思った。実際、コンビニがコーヒーを提供し始めても、コーヒーチェーンの売上が不振になったり、閉店が相次いだりしたわけではないのだとか。そもそも、日本の文化にドーナツがあわないのかもしれない。海外から人気ドーナツ店が日本に進出してもうまくいってる気がしないし(クリスピードーナツとか)。
    他にも、カラオケ業界は好調なのに、カラオケチェーンのシダックスについては失速して閉店が相次いでいるとか。今のカラオケは一人カラオケが多くなっているせいで、食事に力をいれているシダックスは売上が伸びなかったらしい。まあ、カラオケで食事ってそんなに食べないしなぁ。まあ、最近の自分は一人カラオケすら行かなくなったけど。
    なお、諸外国に比べて日本の所得はここ20年増えていないらしい。むしろ、父親の話を聞いていると減ってるようにも思うんだけど、どうなんだろう。そのせいで、車の価格帯は上昇してるから車が日本人の若者に売れないらしいのだけど、それだけじゃんくて中古市場も日本では活発ではないからというのもあるよう。アメリカは新車1台に対して3倍が中古車だけど、日本は中古車は新車の半分なのだとか。そんなに中古車って売れてないのか。前職では中古車関連のシステムに携わっていたから、自分が知らないだけでそれなりの数はあるんだろうなと思っていた。
    それにしても、ヨーロッパの国ってなんでこんな働き方がゆったりしているのだろうか。こないだも、フランスのパン職人が週に1度も休みをとらなかったからと裁判で罰金を科されたというニュースが話題になってたけど、日本とは大違いだなと。
    後、現在の日本の輸出額はドイツや米国と比べてかなり小さいという話がちょっとショックだった。輸出国っていうのもだいぶ前の話なのか。TPPが吉と出るか凶とでるか。
    後驚いたのが、英語力ランキングでドイツが10位、日本が30位なのにたいし、フランスが37位だということ。えっ!? フランス人って日本人より英語できないの?

  • 「コンビニでコーヒーが成功して、ドーナツがだめな理由」は副題だろうか?~●経済活動には、相手から奪うものと、市場を創造し、経済全体を拡大させるものの2つがある●ある商品やサービスを見た時、それが奪い合い的なものなのか、市場を創造するものなのか考えるクセをつけるとよい●奪い合いの要素が強い製品やサービスが多いと経済が疲弊してしまう。経済が伸びる国は、市場を創造する製品やサービスが多い●日本の景気がどうなうのかを予測したければ、市場創造が目立つのか、奪い合いが目立つのかを考えればよい●牛丼チェーンに注目が集まるのはデフレだからではなく、消費者の購買力が低下しているから●本来、インフレとデフレには良い悪いはない。物価が上がっても給料が上がらない状態では生活が苦しくなるが、こうした状況を俗に「悪いインフレ」と呼ぶ●消費者の購買力が落ちているため、本来は、顧客を奪い合う関係ではない牛丼店とコンビニがライバルになってしまっている●量的緩和策は今のところ物価上昇の悪い面の影響が大きい状態にある●カラオケ市場が伸びているのにシダックスが減速してしまったのは、宴会需要が減って、食事をオーダーしなくなったから●同じ業態でも、何で稼ぐのかという構造は日々変わっている。これに対応できないと企業はたちまち失速する●事業を展開する方法には、水平展開と垂直展開の2種類がある。垂直展開は利益も大きいがリスクもある●コンビニという業態は自然な力ではなく、政治力によってできあがった●人口が減少したからといって経済が縮小するとは限らない。イノベーションによって新しい需要やビジネスが生み出されるなど、経済が拡大する余地が出てくる●所得と消費はニワトリとタマゴの関係。消費を増やそうと無理に所得を増やしても、物価が上昇するなど、別なところに影響が及び、効果を得られないこともある●経済の原動力は人の気持ち。日本で女性の社会進出が進まないのもメンタルな部分の影響が大きい●今後は新しいテクノロジーの発展によって、既存の価値観や働き方が大きく変わってくる。感じる力をさらに敏感にすることが大事●世の中の経済活動(支出面)には、消費と投資の2種類しかない。消費と投資が増えることが、経済が拡大すること●銀行口座にあるお金(貯蓄)は、銀行が融資の形で投資に回している●経済を良好な状態に保つには、消費と投資がほどよいバランスになっていることが重要●消費と投資の最適な組み合わせは、国の発展段階によって大きく異なる●貯蓄とは、消費されなかったお金のことであり、貯蓄は基本的にすべて投資に回っていると考える。マクロ経済では、貯蓄=投資と考えてよい●GDPの定義は、消費(C)と投資(I)、政府支出(G)を足したものGDP=C+I+G●お金を払う、お金を受け取る、モノを生産するという行為は、同じ経済活動を異なる立場から眺めたものに過ぎない。これをGDPの三面等価と呼ぶ●経済のスタートラインは家計の所得。経済の動向は、家庭の消費次第である●政府支出は意図的に操作できるため、民間企業のように市場動向に左右されることはないが、支出の実施が適切でないと、経済の悪化を招く恐れもある●消費が鈍く、投資も横ばいの今の日本経済はかなりの停滞モードである●経済学では、話を単純化するために、「消費はGDPに比例して多くなる」という仮定条件の下分析を行う●GDPが大きくなれば消費は増えると考えたとき、景気の動向を決めるのは政府支出と投資となる●政府支出は、恣意的な操作により決まるので、景気対策が行われなければ、景気を左右するのは投資となる●景気を左右する投資は金利によって変化し、金利は人の心理で大きく変わる●恣意的に操作できる政府支出を増やせば、GDPが拡大するように考えられるが、現実の動きは違う●政府支出を増やすには増税の必要があり、それによっり家計の支出が減る可能性が高まる。そのため、政府は増税ではなく、国債を発行して国民からお金を徴収する策をとる●国債を大量発行すると市場に国債が溢れ、国債を売るために金利が上がる。金利が上がると、企業は設備投資を躊躇するようになるため、投資(I)が減少する●経済の拡大を狙って、景気対策を行った結果、消費や投資が減少して、効果を相殺してしまうことを「クラウディング・アウト」という●経済学では、物価は世の中に出回っている貨幣の総量で決まるとされている。これを「貨幣数量説」という●経済活動に必要なお金の量に対して、市中に出回っているお金の量が多く、お金の価値が下がるのがインフレ●必要なお金の量に対して、市中に出回っているお金の量が少なく、お金の価値が高くなるのがデフレ●量的緩和策とは、日銀が国債を購入して市中にお金をばらまくことでインフレ状態にし、現金を保有している人に投資を促し,経済を活性化させようという仕組み●経済は需要と供給のバランスで成立する。需要とは、モノやサービスを購入しようという意思や能力。供給とは、モノやサービスを生産して提供すること●長期的な経済成長では、供給側の能力が大きなカギになる●経済成長を決める供給側の要因は、①資本、②労働、③イノベーションの3つである●労働力に限りのある日本では、資本をイノベーションにしっかりつぎ込み、イノベーションで勝負しなければ、持続的な経済成長を実現できない●途上国にはお金もイノベーションもないので、設備投資が要らない軽工業からスタートする●成熟国では、同じ製造業でも、より高度なイノベーションが求められる●太平洋戦争で、日本は国家予算の280倍もの金額を戦費に投じ、経済が破たんした●日本が終戦後、奇跡の復活を遂げることができたのは、朝鮮戦争の勃発とそれに伴う特需による●日本の製造業が発展してきたのは、古い製造業を破壊し、最先端の技術を追い掛けてきたから●資源が乏しい日本では、知識で勝負するしかない。進歩を是とする製造業だからこそ、常に新しいものを取り込む日本の伝統が生きる●経済成長そのものを否定することは、需要を低下させ、ひいてはモノの価格を高くするという悪循環を招く●年々増大する公的医療を支えられるかどうかは、経済が順調に成長できるかどうかにかかっている●日本人の働き方がおかしい一方で、長時間労働をこなさないと生活を維持できないのも現実である。この問題を解決するには、日本経済の仕組みを改善する必要がある
    ●労働生産性は、国の豊かさを決定づけるものであり、この数字が経済力を表すといっても良いほど重要な指標●「労働生産性」とは、どれだけ効率よく働いたかを示す指標で、この数値が大きいほど効率が良い社会である●労働生産性は、国の豊かさを決定づけるものであり、この数字が経済力を表すといっても良いほど重要な指標●日本の労働生産性は主要先進国の中でももっとも低く、日本人の働き方に問題があることは数字上からも明らかである●たくさん働いて、たくさん稼ぐのが米国人と英国人。私生活重視であまり働かないのがフランス人とイタリア人。知恵で働くのがドイツ人●日本人は、たくさん働くにもかかわらず、稼ぎが少なく、私生活も犠牲にしている●日本人が仕事に時間がかかるのは、貧弱なIT化が理由のひとつ ●日本企業がIT投資を実施することで、生産性が上がり、家計の所得も増え、消費も増えることが考えられる●同じ製造業の国なのに、日本とドイツの生産性の大きな差が開いた要因は、変化に対する対応力●ドイツは、競争力のない企業を市場から強制的に撤退させる一方、失業した労働者への手当が厚いため、市場では常に人が入れ替わり、新しいアイデアも生まれやすい●ドイツではネットを使った新しいビジネスへの取り組みも活発で、それを後押しするのが熱心な英語教育●ドイツは製造業大国として、競争力、イノベーション、英語力と、世界でビジネスを展開させるちからをしっかり培っている●日本が豊かな経済を実現するには、グローバル化を推し進めるだけでなく、消費を拡大することでもかなえられる●消費主導型経済を目指して賃上げを行っても、一部で上がって一部は減らされるという構図が生まれ、全体の所得増にはならず、消費も増えない●日本で最低賃金をもらっている人の多くは、低所得層ではなく、主婦のパート労働であるため、最低賃金を引き上げることにいよって、所得が増えるのは、低所得層でなく中間層となる●中間層で所得が増えても、貯蓄に回る可能性があるため、消費に直結するとは限らない●消費を増やすためには、需要側に働きかける方法と、画期的な商品を発明するなど、供給側に焦点を当てる方法がある●画期的な商品やサービスの誕生には、ベンチャー・ビジネスがどれだけ活発なのかで状況が変わる●ベンチャー企業の成長を妨げているのは、ベンチャー企業側ではなく、大企業の減点主義の文化にある●構造改革とは、規制緩和などで強制的に競争環境をつくることで、画期的な製品やサービスが生まれるという考え方●米国でアップルやグーグルが誕生したのは、競争環境施策の結果でもあるが、チャレンジしようという前向きなスピリッツが存在しているから●日本で規制緩和を進めると、前向きな挑戦よりも損をしないようにと後ろ向きな行動を生み出し、健全な競争環境が生まれない●どんなに政府が金融政策や財政政策を実施しても、経済の主役である国民が動かない限り、何も変わらない●「転職」など、あなた自身の小さな行動の積み重ねが、最終的には経済の流れを決定する●複数の仕事を知ると、既存の知識が新しい知識と結びつき、新しいアイデアが生まれやすくなる。仕事を変えることのメリットは大きい●人の移動が多いことは、企業活動を確実に活性化させる●転職に対して日本人が少し前向きになるだけで、雇用の仕組みは大きく変わり、経済効果に大きな影響を与える●同じ仕事を長く続けても、仕事に対する刺激を感じ続けることはできる●日本社会は、途中からのキャリア変更が難しく、学生の就職における最優先事項が安定した著名企業に入ることになってしまっている●スイスでは、大学進学率がそれほど高いわけではないが、豊富な職業訓練教育制度が用意されており、時間をかけて自分に合った仕事を選べるようになっている●社会のことを知らないまま、一発の試験だけで仕事を決めてしまう日本の制度は、見直す時期に来ている●お金持ちの行動原理には、消費を活発にするヒントが詰まっている。そのひとつが「お礼」●自分のためになったモノやサービスに対して、ちょっと奮発してお礼すると、消費経済が気持ちよく回り始める●ビジネスの根本原理は、小金を儲けることではなく、「多くの人が喜ぶ製品やサービスを提供すること」●競争社会においては、減点主義よりも、加点主義でプラスの面を競う方が健全かつ建設的●資本主義を発展させるのは、合理主義者ではなく、自分の損得に捉われず、リスクに果敢に挑む人●経済を理解するためには、人の心を知る必要がある●多くの人が、経済活動に対して前向きにならなければ、本当の意味での景気を回復させることはできない~途中までは納得して読んでいたけど、最後の最後に嫌いなったね。どの部分が引っかかったかというと、「筆者は職業柄、多くのお金持ちの人と接する機会があり、お金持ちに関する書籍も数多く執筆してきました。お金持ちの人たちの振る舞いを見ていると、いくつかの共通事項を見つけ・・・」と、この部分だ! ああ、そうですか!って感じ! キャッチコピーは「コンビニでドーナツがだめな理由」なんだけど、理由じゃなくて結果としてパイを奪い合うだけだったって事で・へッ何だよって事ですよ

  • 経済なんもわからん私には読みやすかったし、興味をもたせる内容だった。

  • 経済のニュースを見てもピンとこない人に、基礎知識を流し込み当事者としての意識をもってもらう...という感じです。

    基礎知識などの説明はわかりやすく、全体的に平易で読みやすい本でよかったです。

    一方で、主張に対する根拠の弱さや、資料の出典元があやふやだったり、主語の不足など明確にすべきことが抜けていて、印象は悪かったです。

    気持ちをもった(合理的に限らない)人間が経済を動かし、当事者である私たちには経済を発展させる責任がある。という主張は好きだけどなー...。

  • 大学生、若手ビジネスパーソン向けかな。

    表紙のイラストで、手に取りやすくしているでしょうけれど、内容はしっかり経済学です。

    消費と投資の違いなど、分かっていそうで分からないような事柄が説明されています。

    心理学を専攻して、どういうワケか証券会社に入り、その後ファイナンシャル・プランナーを営む私としては、第4章が面白かったです。

    資本主義は「心」

    同感です!

  • コンビニでコーヒーが成功してドーナツが失敗した理由を始め、日本の携帯料金は本当に高いのか、とか、一人カラオケが定着しつつある中シダックスが何故規模縮小してるのか、とか、牛丼屋のライバルはコンビニとか。具体的な数字を挙げつつなかなか興味深い昨今の日本の在り様を分析した内容が前半。中盤はGDPとは何かの説明と共に、日本経済は本当にバブルなのかとか、その割には生活に潤いが感じられない理由を具に説明。後半はそれらを基に、お金の貯まる精神論が殆ど。全体的には尻窄みな内容な印象を持ちました。
    先に読んだ「宅配が無くなる日」の方が読んでいて楽しかったかな。

  • コンビニのコーヒーは成功しても、なぜドーナツは成功しなかったのか。

    身の回りの出来事から経済のしくみをわかりやすく説明しています。

    国の経済という大きくて曖昧なくくりも一人一人の消費者の目線から考えると色々見えてきますね。

    面白かったです。

  • 私達が
    「あー日本って景気いいじゃん
     未来も明るいし
     どんどんお金使ってもOK」
    っていう気持ちにさえなれば
    かなり景気は良くなるということですね

    未来が明るく感じると
    子供と同じで 経済も伸びるのか
    褒めて伸ばすのね

  • 請求記号:330.4/Kay
    資料ID:50087727
    配架場所:図書館1階東館 め・く~る

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

経済評論家。東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関など対するコンサルティング業務に従事。現在は、経済、金融、ビジネス、ITなど多方面の分野で執筆活動を行っており、ニューズウィーク(Web)、現代ビジネスなど多くの媒体で連載を持つ。著書に、「お金持ちの教科書」「これからのお金持ちの教科書」などがある。

「2018年 『ポスト新産業革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

感じる経済学 コンビニでコーヒーが成功して、ドーナツがダメな理由のその他の作品

加谷珪一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村田 沙耶香
辻村 深月
又吉 直樹
池井戸 潤
リンダ グラット...
松村 真宏
有効な右矢印 無効な右矢印

感じる経済学 コンビニでコーヒーが成功して、ドーナツがダメな理由を本棚に登録しているひと

ツイートする