大人の語彙力ノート 誰からも「できる!」と思われる

  • SBクリエイティブ (2017年9月11日発売)
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  • 本 ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797393446

作品紹介・あらすじ

●ベストセラー17万部突破の『語彙力こそが教養である』の著者・明治大学齋藤孝先生が、
普段気になる「語彙力」を実践的に紹介

メールやLINEで、いつも同じ言葉が続いてしまう(思います、考えますなど)、つい「大変」「すごい」などと使っていて、言葉が足らないと感じているーー。
そんな方に向けて、「言い換え」で語彙力がどんどん増える1冊をつくりました。
たとえば、ビジネスで「わかりません」「無理です」というと、頼りなく感じますが、「不勉強で申し訳ございません」「荷が勝ちます」などというときちんとした印象が生まれます。
日常のあらたまったシーンで使える言葉、上品に感じるやまとことば、ビジネスシーンで使える言葉、相手の気持ちを害さない言い回しなど、実践的に使い方を紹介します。

●また、メールなどで「考えます」がやたらと続いてしまうという方には、「考える」のニュアンス別バリエーションも紹介。読むだけで「教養」を感じさせられる文章が書けるようになること請け合いです。

感想・レビュー・書評

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  • ついつい多用しがちな言葉の言い換えなどを紹介する本。単語帳的な作りで、通して読むと中だるみしてしまったので、パラパラ気が向いたページを読むのがいいのかも。

    日頃使っている言葉も初めて聞く様な言葉も載っていた。日本ならではの古来からの美しい言葉が沢山あるけど、廃れてきているなと感じた。歌の歌詞に一番残っているのでは。
    言葉はやはり、日常使う場面では「通じる」ことが一番大事なので、ここに載っているもので「果たして通じるのか?」と正直思ってしまうものもあった。ただ言葉は変化するものだから、年代によっても通じる通じないがあったり、「その言い回しは古臭くて笑われてしまうのでは?!」と私的に感じるものがあるのは興味深いと思う。

  • 言葉を言い換えるのは大変です。
    結局、使い慣れた言葉を使うことになる。
    これを何とかしようと手に取って見ました。
    何度か読み返してみようと思います。


    【33刷、36万部突破のベストセラー 】
    【日販2018年間ベストセラー 単行本ビジネス 1位】(集計期間: 2017.11.26~2018.11.24)
    【日販2017年12月、2018年1月、2カ月連続月間ベストセラー 単行本ビジネス 1位】
    【テレビ朝日「Qさま!! ~齋藤孝完全監修! 大人の語彙力テストスペシャル! 」で話題沸騰! 】(2017年11月20日放送)

    たった一言で品と教養が伝わる

    ●ベストセラー17万部突破の『語彙力こそが教養である』の著者・明治大学齋藤孝先生が、
    普段気になる「語彙力」を実践的に紹介

    メールやLINEで、いつも同じ言葉が続いてしまう(思います、考えますなど)、つい「大変」「すごい」などと使っていて、言葉が足らないと感じているーー。
    そんな方に向けて、「言い換え」で語彙力がどんどん増える1冊をつくりました。
    たとえば、ビジネスで「わかりません」「無理です」というと、頼りなく感じますが、「不勉強で申し訳ございません」「荷が勝ちます」などというときちんとした印象が生まれます。
    日常のあらたまったシーンで使える言葉、上品に感じるやまとことば、ビジネスシーンで使える言葉、相手の気持ちを害さない言い回しなど、実践的に使い方を紹介します。

    ●また、メールなどで「考えます」がやたらと続いてしまうという方には、「考える」のニュアンス別バリエーションも紹介。読むだけで「教養」を感じさせられる文章が書けるようになること請け合いです。


    ▼内容構成(一部紹介)
    CONTENTS
    はじめに―001

    第1章
    「普段の会話で品よく見せる」語彙力ノート―011
    •なるほど→おっしゃる通りです
    •大丈夫です→問題ございません
    •今、お金がなくて…→今、持ち合わせがなくて…

    第2章
    「お願いする」ときの語彙力ノート―039
    •お願いして申し訳ございません→ お使い立てして申し訳ありません お手を煩わせて申し訳ございません
    •どうぞよろしくお願い申し上げます→何卒よろしくお願い申し上げます
    •手伝ってください→お力をお貸しください/手をお貸しください

    第3章
    「言いづらいことを言い換える」語彙力ノート―053
    •当日は都合がつきません→当日はあいにく都合がつきません
    •残念ですが、おうかがいできません→よんどころない急用ができまして
    •絶対無理です→私には荷が勝ちます

    第4章
    「気持ちを伝える」語彙力ノート―079
    •うれしく思います→冥利に尽きます
    •おめでとうございます→慶賀にたえません
    •ありがたい言葉に感謝します→もったいないお言葉でございます

    第5章
    メール・口グセで自分を下げない「同じ言葉の繰り返しをなくす」語彙力ノート―099
    •「考えます」を言い換える
    •「思う」を言い換える
    •「感じる」を言い換える

    第6章
    会議・打ち合わせで「できる! 」と言われる語彙力ノート―155
    •だいたいお話の通りです→概ねおっしゃることに同意します
    •とりあえずの日程です→暫定的な日程です
    •OKです→かしこまりました

    第7章
    「訪問・宴会・手紙で使える」語彙力ノート―191
    •ごちそうになって恐縮ですが、そろそろ帰ります→いただきだちで恐縮ですが、そろそろお暇させていただきます
    •気楽にしてくださいね→心置きなくお過ごしくださいね
    •いただきもので失礼ですが→おもたせで失礼ですが

    第8章
    センスが伝わる「季節の言葉」ノート―221
    •春めいてきました
    •桜狩り
    •風薫る

  • なるほど、おっしゃる通りその通りごもっとも
    大丈夫です、問題ありません差し支えありませんお気持ちだけ頂きます
    お金がない、持ち合わせがない
    わかりません、勉強不足寡聞にて存じ上げておりません
    それでいいです、依存はございません意義はありません賛成します同意します賛同します支持します
    楽しみにしております、首を長く一日千秋
    やばい、大変一大事危惧
    ぶっちゃけ、ありてい率直本音ざっくばらん教えてください、ご教示ください知恵を拝借後学のために伺いたい
    上手、お手の物無双非の打ちどころがない
    忘れる、失念する
    つまらないものですが…、ご笑納ください
    忘れてください、ご放念くださいお気になさらず
    伝言、言伝
    確認、確認のほどよろしくお願い致します
    一緒に行きます、お供させてくださいお相伴
    いただく、賜る
    お願いして申し訳ありません、お手を煩わせて申し訳ありません
    何度もすみません、立て続けに申し訳ございません
    暇なときにお願いします、お手隙の時にお願いします
    どうぞよろしくお願いします、何卒よろしくお願いします
    手伝ってください、お力添えください
    知っておいてください、お含みおきください
    忖度、相手の意向を汲み取る
    見てください、お目通しのほどお願いします
    自分を覚えてください、お見知り置きください
    あいにく、意に添えず
    残念ですがお伺いできません、よんどころない急用
    差し支えがありまして
    無理、ご容赦ください
    できません、しかねます
    恐縮しながら言う時、僭越ながら申し上げます
    間違い、お門違い
    ミス、不手際粗相
    反省しています、不徳の致すところ面目ありません
    言い過ぎ、口が過ぎる
    合わない、しっくりこないそりが合わない性があわない
    見掛け倒し、砂上の楼閣看板倒れ
    中止、お蔵入りご破算
    不愉快、耳にあたる
    自慢、手前味噌自分で自分を褒める
    嬉しく思う、冥利につきます
    おめでとうございます、慶賀にたえません
    ありがたいお言葉、もったいないお言葉
    助けていただき、ひとかたならぬご尽力いただき
    来てくれて、ご足労おかけいたします
    お送りくださいましてありがとうございます
    ご恵送くださいましてお礼申し上げます
    普通のもの、月並みですが
    残念です、遺憾に思います惜しむらくは不本意ながら
    やりたくない、気乗りしない
    すっきりしない、しこりが残る
    辛いですね、ご案じ申し上げます
    ひどい、開いた口が塞がらない度し難い
    そのままにできない、看過できない
    納得できない、潔しとしない
    ラッキー、幸いでした
    考える、検討吟味判断考察分析知恵を絞る省察する
    思う、理解する信じる決心する推量案じる
    感じる、印象を受ける感触を持つ
    頑張る、不退転堅忍不抜全身全霊最善を尽くす精進する
    すごい、抜群出色白眉抜群優れた無類めざましい聡明頭脳明晰見識がある先見の明がある一を聞いて十を知るお目が高い慧眼秀逸流麗名声面目躍如獅子奮迅
    たしかに、まさに間違いなくまさしく
    かわいい、愛おしいあどけない
    美味しい、格別極上
    本当に、深く心から
    超、極めて卓越傑出
    たくさん、枚挙にいとまが無い数え切れないほど
    少ない、少々心持ち申し訳程度わずかほんの
    順番に、順次逐次随時
    大体お話の通り、概ねおっしゃることに同意します
    とりあえず、暫定
    OK、かしこまりました
    一つにまとめる、集約統一
    いろいろ考える、思案勘案
    担当任される、お役目をいただく
    うまくいくよう努力する、善処します
    主導権を握る、イニシアチブ
    他と比べて、相対的に
    役立てる、資する
    代わりの案、代替案
    午前でなく時間を明確にする
    マター、担当するべき仕事
    コミット、関わる
    アサイン、任命する
    アテンド、案内役になる
    アライアンス、提携する
    ご馳走になって恐縮ですがそろそろ帰ります
    いただきだちで恐縮ですがそろそろお暇させて頂きます
    お名残惜しい、お粗末様
    気楽にしてくださいね、心置きなくお過ごし下さいね
    御記帳をお願いします、ご芳名をお願いします
    自由に話す、ご歓談
    お悔やみ、お力落としになりませんように
    出席、ご臨席
    幸い、幸甚
    遅くなれましたが、遅ればせながら
    お元気ですか、つつがなくお過ごしですか
    お体を大切に、ご自愛ください

  • 既に使っている言葉が多かったので、新しい知識がすごく増えた!ということはありませんが、季節の言葉には、日本語の良さを感じました。
    メールのやり取りがこれから増えるから勉強したいという人には良い一冊になると思います。

  • 読みやすいです。
    一冊の内容まるまる身につければ、語彙力がかなり鍛えられます。

    社会人前に本の内容を身につけたいです。

  • 難しいし、使いづらい言葉が多かった。
    知っておいて損はないが、多用しても文脈上無理が出るし、現代語として使うには難しい表現が半分以上だったので残念。
    ⭐使える言い回し⭐
    ・教えてください→ご教示ください
    ・手伝ってください→お力をお貸しください
    ・届きましたら確認をお願いします→ご査収ください、よろしくご査収のほどお願いします
    ・できません→しかねます、いたしかねます
    ・私のミスです→私の不手際です
    ・了解です→かしこまりました

  • 意味は知ってるのに出てこない知的な言葉。
    すぐ忘れてしまうから何度も読みたい

  • 1ページか2ページに1つの項目が書かれているので、読みやすかった。説明文に難しい表現や言葉がなかったので分かりやすかった。齋藤先生の別の本、いいのがあればまた買ってみようかな。


    ーーーーーー以下、自分メモ

    【第1章】普段の会話

    なるほど
    →おっしゃる通りです、確かにそうだよね、まさしくおっしゃる通り、いかにもその通りです、〜さんのお話はごもっともです

    大丈夫です
    →問題ございません、差し支えありません、子細ありません・子細に及びません、支障ありません・不都合ありません、お気持ちだけいただきます

    今お金がなくて
    →今持ち合わせがなくて、金欠病で、糊口をしのいでおります、手元不如意で、素寒貧

    分かりません
    →勉強不足で申し訳ございません、不勉強で申し訳ございません、寡聞にして存じ上げません(皮肉を言うときにも)、浅学非才

    それでいいです
    →異存はごさいません、異議はありません、賛成します、同意します、賛同します、支持します

    楽しみにお待ちしております
    →首を長くしてお待ちしております、指折り数えております、一日千秋の思いです、待ち望む、待ちわびる、待ち焦がれる
    (「手ぐすねを引いて待つ」は十分に準備をして待つ、あらかじめ用意して敵を待ち受ける)

    やばい
    →大変だ、これは一大事だ(仏教用語で一大事は悟りを開くきっかけ)、危惧される、都合が悪い、不具合がある

    ぶっちゃけて言うと
    →有り体に言えば、率直に言うと、正味のところ、本音を言うと、単刀直入に言うと、ざっくばらんに言うと

    教えてください
    →ご教示ください、お知恵を拝借できますか、ご高配のほどお願い申し上げます、後学のためにおうかがいしたいのですが
    *大学の先生などから継続的に講義を受けているときは「ご教授」、ビジネスで目上の人から知識や方法を教えてもらうときは「ご教示」が適当

    上手ですね
    →お手の物ですね、右に出る者がない、無双、非の打ち所がない、一頭地を抜いている

    すみません、忘れておりました
    →すみません、失念しておりました

    つまらないものですが、お受け取りください
    →ご笑納ください

    忘れてください
    →ご放念ください、お気になさらないでください

    伝言です
    →お言付けがございます、言伝、メッセージ

    確認してください
    →確認のほどよろしくお願い申し上げます

    一緒に行きます
    →お供させていただきます、お相伴させていただきます、お相伴にあずからせていただきます

    いただく
    →賜る
    (「賜る」は相手を高める謙譲語、「いただく」よりも恐れ多い言葉)


    【第2章】お願いする

    お願いして申し訳ございません
    →お使い立てして申し訳ありません、お手を煩わせて申し訳ございません(目上の人)

    何度もすみません
    →立て続けに申し訳ございません、度々で恐縮ですが

    暇なときにお願いします
    →お手隙のときにお願いします、ご都合のよいとき、お時間のあるとき

    どうぞよろしくお願いします
    →何卒よろしくお願い申し上げます(二重敬語だが一般的)、伏せてお願いします、切にお願いします、ぜひお願いします、ぜひともお願いします(「ぜひとも」は「それが道理にかなっていてもかなっていなくても」)、まげてお願いします(「そこをなんとか」と似た言葉)

    手伝ってください
    →お力をお貸しください(お力をお借りしたく)、手をお貸しください、お力添えください 、お骨折りいただけますでしょうか、肩をお貸しください
    (「胸を貸す」は実力が上の人が下位の人の練習相手になるという意味)、知恵をお貸しください(知恵をお借りしたく)、助太刀を頼む、後ろ盾になっていただきたく、フォローをお願いします、サポートをお願いします、てこ入れをお願いします

    知っておいてください
    →お含みおきください

    事情を察してください
    →ご賢察くださいますよう(「事情ご賢察の上、ご猶予をいただけましたら幸いです」、「事情ご賢察の上、ご容赦いただけましたら幸いです」)
    ※「お察しします」と言えば相手の窮状を理解したことを伝えられる
    高察、忖度、ご斟酌(シンシャク)ください・お汲み取りください

    見ておいてください
    →お目通しのほどお願いします、ご高覧ください、ご査収ください、ご検収ください、ご精査ください、ご笑覧ください、ご観覧ください

    自分のことを覚えておいてください
    →お見知りおきください


    【第3章】言いづらいことを言い換える

    当日は都合がつきません
    →当日はあいにく都合がつきません、残念ながら、運悪く、折悪しく、せっかくですが

    残念ですが、おうかがいできません
    →よんどころない急用ができまして、差し支えがありまして、手がふさがっていまして、ない袖はふれません(金銭や資力について言う)

    絶対無理です
    →私には荷が勝ちます、平にご容赦ください、おあいにくさま、ご寛恕(カンジョ)いただきたくお願い申し上げます

    〜できません
    →〜しかねます(ご期待に添えず恐縮でございますが、〜しかねます)、いたしかねます、難しいです、〜は困難です・〜至難です

    苦手なもので、勘弁してください
    →不調法(ブチョウホウ)なもので、勘弁してください、不調法で申し訳ございません、何しろ不調法なもので
    ※「不調法」は行き届かないこと、つたないこと、下手なことを表す言葉。過失、しくじり、不始末という意味もある一方、お酒や煙草をたしまないこと、芸事ができないこと、遊びごとに疎いことをへりくだって伝えること言葉でもある

    (目下の自分から言いづらい)
    →僭越ながら申し上げます、出過ぎたことを言うようですが、はばかりながら

    それを責めるのは間違いでしょう
    →それはお門違いではないでしょうか、筋違い(物事の筋や手続きの違い)、場違い、無理筋、牽強付会、承服いたしかねます

    私のミスです
    →私の不手際です、落ち度、粗相、手違い、過誤

    反省しています
    →平にご容赦ください、慙愧(ザンキ)に耐えません、不徳のいたすところです、お詫びの言葉もございません・申し開きのできないことです、面目ありません

    言い過ぎだよ
    →口が過ぎるよ
    ※「鉄棒引き(カナボウヒキ)」は些細なことを大袈裟に触れ回る人、隣近所の噂をして歩く人

    あの人とどうも合わないんだよね
    →あの人とはしっくりこないんですよね、反りが合わない、性(ショウ)が合わない

    一見立派に見えるけど、実際は違うよ
    →砂上の楼閣だね、看板倒れ、羊頭狗肉、有名無実、見かけ倒し

    中止になりました
    →お蔵入りになりました、ご破算にする(そろばんから)、お釈迦になる(鋳物職人の隠語で、阿弥陀仏を鋳るつもりが釈迦を鋳たことからできた)、棒に振る、水の泡・水泡に帰す

    あの人の言い方は不愉快だ、うざい
    →あの人の言い方は耳に当たる、慇懃無礼

    (これを言うと自慢になってしまうな)
    →手前味噌ですが、自画自賛、腕に覚えがある、胸を張る、自負


    【第4章】気持ちを伝える

    うれしく思います
    →冥利に尽きます(自分の身分や商売などによって受ける恩恵があまりにも多くてありがたい気持ち)、恐悦至極に存じます、快哉を叫びました、天の配剤です

    おめでとうございます
    →慶賀にたえません、謹んでお慶び申し上げます、誠にご同慶(ドウケイ)の至りです、誠に大慶(タイケイ)に存じます

    ※「冥加に尽きる」は神の加護から見放されること

    ありがたい言葉に感謝します
    →もったいないお言葉でございます、過分なお言葉でございます、身に余るお言葉です

    助けていただき
    →ひとかたならぬご尽力をいただき

    来てくれてありがとうございます
    →ご足労おかけいたします、ご足労を煩わせてしまい恐縮です
    ※雨の日→お足元の悪い中、寒い日→お寒い中、遠い場所→遠いところ、忙しいとき→お忙しいところ

    お送りくださいましてありがとうございます
    →ご恵贈(ご恵送)くださいまして御礼申し上げます、恵与・恵投(金品を送られるときに使う)

    ごちそうになりました
    →思わぬ散財をさせてしまいました+感謝の言葉(先日はごちそうになり、ありがとうございました。ご散財をおかけしてしまったようで、恐縮しております)

    (へりくだって)普通のものですが
    →月並みですが、ありきたりですが、陳腐ですが、凡俗ですが、謹んでお受けします(+ご期待に添えるように努力します)

    残念です
    →遺憾に思います、惜しむらくは、不本意ながら

    やりたくないなぁ
    →気が乗らないんですよね、腰が重い(無精で気軽に行動しないさま)、及び腰(消極的ではないものの、自信のなさそうな中途半端な態度)

    もやもやとしてすっきりしない
    →しこりが残る、寝覚めが悪い(過去のある行為が反省されて心が休まらない)、禍根が残る(「わだかまり」よりもニュアンが強い言葉)

    大変(つらい)ですね
    →ご心痛のほどお察しいたします、ご案じ申し上げます

    ひどい
    →開いた口が塞がらない、二の句が継げない、言語道断だ、もってのほかです、度しがたい(「縁なき衆生は度し難し」とは人の忠告を聞こうとしない者は救いようがないという意味)

    そのままにしておけない
    →看過できない、黙認できない、勘弁ならない

    納得できない
    →潔しとしない、甘んじるわけにはいかない

    ラッキーだったよ
    →もっけの幸いでした、棚からぼたもち・たなぼた、ツキが回る


    【第5章】同じ言葉の繰り返しをなくす

    考えます

    〈 いろいろと調べて考えている〉
    検討する、考慮する、吟味する
    〈 物事を筋道立てて考える〉
    判断する、考察する、分析する
    〈 アイデアを考える〉
    企画する、構想する、知恵を絞る、頭を絞る
    〈 未来のことを考える〉
    推測する、想定する、見込む
    〈 反省する〉
    省察する(反省してよしあしを考える)
    〈 見当をつける〉
    睨む、見る
    〈 よく考える〉
    熟慮する、沈思黙考する

    思う
    →理解する、信じる・信じ込む、決心する・決意する、存じます・存じ上げます、回想する、追想する
    〈 そうしたいと思う〉
    心ざす、願う
    〈 予想する〉
    推量する、案じる、想像する・空想する、夢想する
    〈 相手のことを思う〉
    気にかける

    感じる
    →印象を受ける、感触を持つ、感想を持つ・感想を抱く、看取する、感慨にふける(過去の経験なのを思い出して懐かしく感じるようなとき)

    頑張ります
    →不退転の決意で臨みます、堅忍不抜の精神で精進します・不撓不屈で臨みます、全身全霊を捧げます、最善を尽くします、鋭意努力します、手を尽くす、尽力する、精進します、踏ん張る、粘る、打ち克つ(困難に負けず乗り越えたこと、頑張ってその後よい結果が出たことに焦点をあてた言葉)

    すごい

    〈 能力・技術・価値がすごい〉
    優れた・優秀な、出色、抜群、手練れ、白眉、エキスパート、無類、通、心憎い、錚々たる

    〈 集団の一人ひとりがすごい〉
    より抜き・選りすぐり、粒より

    〈 保証付きですごい〉
    折り紙つき

    〈 変化・成長がすごい〉
    目覚ましい

    〈 気が利いてすごい〉
    目端が利く、気が通る

    〈 人格がすごい〉
    人徳がある

    〈 知性がすごい〉
    頭脳明晰、頭が切れる、聡明、見識がある・眼識がある、計算が速い、先見の明がある、利発、打てば響く、目から鼻へ抜ける(大仏の目を修理した職人が目をはめたあとに鼻から抜けた)、一を聞いて十を知る

    〈 センスをほめる〉
    お目が高いですね、目が利く、慧眼に感服しました

    〈 言葉・文章がすごい〉
    言い得て妙ですね、秀逸、流麗

    〈 評判がすごい〉
    高名、名代(ナダイ、何代も続いた由緒あるお店、品物)、名声を得る、一世を風靡する

    〈 活躍がすごい〉
    大車輪の活躍ですね、八面六臂の大活躍ですね(多方面で目覚しい活躍をしている)、面目躍如、獅子奮迅の活躍、余人をもって代えがたい

    確かに
    →まさに、間違いなく、まさしく

    かわいい、すてき、きれい
    →目もあや(正視できないくらいきらびやかなこと)、まばゆい、愛くるしい、愛らしい、いとおしい・いとしい、可憐、あどけない、いたいけ、目に入れても痛くない

    〈 マッチしている〉
    映える

    〈 女性の容姿など〉
    見目麗しい、容姿端麗、水際立つ、雪を欺く(肌の白さ)、鈴を転がす、鈴を張ったような、壮麗、艷めく

    〈 性格やしぐさ〉
    しとやか、たおやか、麗しい、

    〈 雅〉
    風雅

    〈 かっこいい〉
    眉目秀麗・眉目清秀、いなせ(粋で威勢が良いこと)、粋、小粋、乙(しゃれて気が利いてること、ひねりがきいていてちょっと変わったよさを持つもの)

    おいしい
    →絶品(他のものと比べ物にならないくらい極めて優れた作品や品物)、逸品(質の高い優れたもの)、格別、極上(特に品質)、滋味(豊かな味わい、栄養に富むおいしい食べ物)、甘美、甘露、コクがある(深みのある濃い味わい)、深みのある、香ばしい、馥郁(良い香りが広く漂うさま)、芳醇、口当たりのよい、舌触りのよい、顎が落ちる・ほっぺたが落ちる

    本当に
    →深く・厚く、一方ならぬ、誠に、心から、心底、深甚・深厚


    →極めて、いたって、著しく、並外れた・非凡な、卓越(他よりはるかに抜きんでて優れていること)卓抜・卓出(同類の中で比較して)、傑出、桁外れに・桁違いに、途方もなく、得も言われぬ(言い表せないほどよい)・言語に絶する、絶大、たまらなく、恐るべき

    多い、たくさんある
    →枚挙にいとまがない、掃いて捨てるほど、数え切れないほど、うなるほど(お金や物資)、十指に余る、猫も杓子も(じゃっかん軽蔑を込めて使われる)

    少ない、ちょっと
    →少々・いさかか(少々であっても見逃せないというニュアンス)、心持ち・気持ち、幾分、申し訳程度、雀の涙ほど・蚊の涙ほど、微塵、しばし


    順番に→順次
    一つひとつ順を追って→逐次
    好きなときにいつでも→随時

    状況を見てそれぞれの判断で→適宜
    その行動が厳密に当てはまっていること→適切
    ほどよくその場を切り抜ける→適当


    【第6章】会議・打ち合わせで

    だいたいお話の通りです
    →概ねおっしゃることに同意します、大筋、ほぼ、大凡(オオヨソ)、九分九厘

    とりあえずの日程です
    →暫定的な日程です、まずは、ひとまず、さしあたり・さしあたって・さしずめ、何はさておき

    OKです
    →かしこまりました、ご承諾いただいた・ご内諾いただいた(ひそかに承認すること)、受諾(要求や勧告など圧力を伴って求められたことについて)、快諾、聞き届ける、承認

    一つにまとめる
    →一元化します、統一、集約(2つ以上にまとめられることもある)、一括、最適化する

    いろいろと考えてみたところ
    →勘案してみたところ(あらゆる事情を考えて最もふさわしい考えを出したいというニュアンス)、考慮(ひとつのことを考える場合)、思案、鑑みる(〜に照らして考える、参照して考える)

    思案に余る→いくら考えてもよい考えが浮かばない
    思案に暮れる→どうしようか考えあぐむ
    思案に落ちる→よく理解できる、合点がいく
    恋は思案の外→恋は常識や理性では計り知れないもの

    担当を任される→お役目をいただく、拝命する
    ※役目や職をやめさせること、役目から解放されることは「お役御免」、お役目御免は誤用!

    うまくいくよう努力します→善処します(最良の方法で処理すること、適切に処理すること)

    主導権を握る
    →イニシアチブをとる、先んじて、先手を打つ(今動いているとき)・先手を取る(先に動いた結果、優位に立てた場合)、機先を制する、出端をくじく(意気込んではじめたところを妨げる、調子づこうとするところを妨げる)


    定性的と定量的

    定性的→質
    「仕事の成果が上がった」「働きやすくなった」など数字には表せない質的な変化。

    定量的→量
    「売上は前年度比110%となりました」「残業は前年同月と比較して20%削減できています」など数値で表すことができる変化。


    平均値と中央値、最頻値

    平均値→平均して得られる値。いくつかの数値の和を数値の個数で割って得られる。

    中央値→数値を大きさの順に並べたとき、ちょうど真ん中に来る数値。偶数の場合は中央の2つの数値の平均値。

    最頻値→最も頻度が高い値。


    合計、累計、総計

    合計→いくつかの数や量を数え合わせたもの。

    累計→小計(一部分だけ合計すること)した数をさらに順次加算すること

    総計→すべてをひっくるめて合計すること


    他と比べてよい傾向です
    →相対的によい傾向です

    いろいろと使えるように
    →汎用的に使えるように

    お客様のビジネスに役立てるため
    →お客様のビジネスに資するため(資材、技術、頭脳、労力などを提供して助けとすること、役に立つこと)

    代わりの案をお持ちしました
    →代替案をお持ちしました、対案(相手の案に出して別の案のこと)、たたき台(これから検討や批判を加えてよりよいゴールを目指すために出す原案のこと )、腹案(必要に応じて発表できるように、前もって心の中で考えておく計画)、次善の策(最善ではないがわそれに次ぐもの)

    朝イチ
    →〇時〇分と時間を明確に指定

    一両日中(1日または2日のこと。特に今日と明日を指すが、60代では明後日までと認識する人のほうが多かった)
    →何日までにと具体的に

    足かけ3年と丸3年

    足かけ3年→年・月・日を数えるときに初めと終わりにあたる端数の年・月・日をそれぞれ1とする数え方。「足かけ3年」と言うと「12月から翌翌年の1月(14ヶ月)」のこともあれば「1月から翌翌年12月(36ヶ月)」のこともある。

    丸3年→3年後の同月同日。満3年のこと。

    リードタイム→発注(受注)してから配送や納品までに要する時間


    コンセプト→企画や広告・商品などで全体を貫く統一的・基本的な視点や考え方

    スキーム→計画、企画案のこと、計画と違う部分は、だれがどんな役割をするかなど、仕組みが体系的につくられ、継続的であること

    フェーズ→段階や局面、ステップ(積極的に推し進めるときの一区切り)、ステージ


    マター→案件、担当するべき仕事。個人名や組織の後につけ、鈴木さんマター、営業部マターなどと表現する

    タスク→仕事、任務、課題
    タスク管理→業務管理
    ※ひとつの「プロジェクト」の中に複数の「タスク」が含まれ、さらにそのタスクの中で細分化した「ToDo」があるといったイメージ

    タスクフォース→特定の業務遂行を目的とする臨時の組織のこと。プロジェクトチームと同じような意味

    フィックス(固定すること、定着されること、修繕すること)
    →ビジネスでは、日時や場所、価格、仕様などを決定すること。

    ブラッシュアップ(磨き上げる、攻略や技術を向上させること)
    →改善するに近いニュアンス

    ロジックをつくる(論理的な道筋を立てる)
    →論理的な説明や言い訳に近いニュアンスでも使われる


    アジェンダ→予定案、議事日程、行動計画のほか「検討すべき課題、議題」

    レジュメ→講演など人前で話すときに、その日の資料としてまとめて聴講者に渡すもの。もしくは論文の内容をまとめたもの。

    サマリー→要旨、要約を指すため、レジュメと似た部分もあるが、聴講者に配るものに限定されない。

    エビデンス→証拠、根拠

    オルタナティブ(二者択一、代案、代替物)
    →既成・慣行のものに代わって選び得る新しい選択肢、代替案

    オルタナティブ・スクール
    →新しい教育方針とカリキュラムのもとで教育している学校

    オルタナティブ投資
    →株式や債権など伝統的な投資対象以外へのヘッドファウンド、プライベートエクイエティ(未公開株)などへの投資


    コミット→何かをしようと約束すること、深く関わること。コミットするというと密接な関わりを持つ、責任をもって係わるというニュアンスが生まれる。
    コミットメント→言質、公約

    アサイン→任命する、割り当てる

    アテンド→世話をする、接待する

    アライアンス→提携する
    企業間の連携や強調行動、同盟関係を指す。広く、買収や合併を含んだ提携全般を意味し、M&Aよりもゆるやかな提携を指す。


    ボトルネック→障害

    リソース→資源や資産、算段

    リスク→危険や恐れ、冒険
    予想通りに利益が上がらなかったり、損失が出たりする可能性

    リスクヘッジ→損失を回避すること

    リスクマネジメント→様々な危険を最小限に抑える管理運営方法

    イノベーション→刷新や革新、新機軸
    経済発展の機動力となる技術革新

    インスパイア→一定の思想や感情を相手の心に吹き込むこと、特に感化、触発という意味合いで使われる。「真似」「模倣」「後追い」といったネガティブ表現をポジティブに言い換える文脈でもよく使われる。

    リスペクト→人としての価値を認めること、尊敬すること、敬うこと

    ディスリスペクト→無礼、失礼
    省略された「ディスる」は馬鹿にする、否定するといったニュアンス

    メンター→指導者、助言者


    ステークホルダー→企業やその目的を取り巻く利害関係者のこと。企業が行う上で配慮するべき関係者を総称して言う。

    クライアント→依頼人、顧客、取引先


    【第7章】訪問・宴会・手紙で使える

    ご馳走になって恐縮ですが、そろそろ帰ります
    →いただきだちで恐縮ですが、そろそろお暇させていただきます

    お暇させていただきます、お名残り惜しいですが、お粗末さまでした(ごちそうさまに返す言葉)

    気楽にしてください
    →心置きなくお過ごしください、ゆっくりおくつろぎください、どうぞごゆりと

    気を遣う必要はありません
    →どうぞ気兼ねなく、どうぞ遠慮なく

    いただきもので失礼ですが
    →おもたせで失礼ですが(お客様からいただいたものをその場で召し上がっていただくとき)

    ご記帳をお願いします
    →ご芳名をお願いします

    自由にお話ください
    →ご歓談ください

    中締めにします→途中で区切りをつけること、宴会などで終わり近くで一区切りをつけるために手締めなどをすること

    終わりにします
    →お開きにします

    乾杯→宴会で慶事や人の健康を祝して杯を差し上げて飲み干すこと

    献杯→杯を相手に差し出して敬意を表すこと。酒席で杯を差したり受けたりする杯事。なお、献杯には杯を故人に捧げる意味もある。

    (お悔やみこときに励ます)
    →お力落としになりませんように、ご冥福をお祈りします(浄土真宗はNG)、追悼の意を表します、お悔やみ申し上げます、いかばかりのお悲しみかと存じます

    ぜひ出席ください
    →ご臨席いただきますようお願い申し上げます、万障お繰り合わせのうえご臨席賜りますよう(「何卒ご参列ください」くらいでいいという論も)、ご来臨ください、ご光臨賜りますよう、(「ご親臨ください」は皇族、特に天皇陛下が出席する行為なのでNG)

    手紙の書き始め
    →ご清祥のこととお喜び申し上げます、ご清祥の段大慶に存じます、ご清祥のこととご拝察申し上げます、ご健勝のこととお喜び申し上げます、ご壮健で何よりです

    貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます(繁栄、盛栄、発展、盛昌)

    室町時代には「様」「公」「殿」の順で高い敬意を表した。目上の人にあてた手紙で「殿」は失礼。

    突然で恐縮ですが
    →率爾ながら(「率爾する」には、判断が不十分で軽々しい行動をすること、相手に失礼な行為をすること)

    遅くなりましたが
    →遅ればせながら(遅くなった自分の行動を恐縮する表現)、遅まきながら(恐縮するニュアンスはないので主に自分が遅くなってしまったことを伝える)

    幸いです
    →幸甚です

    心より御礼申し上げます
    →衷心より御礼申し上げます

    冥加に余ります(冥加を過分に受けて幸せすぎること、「冥加」とは冥々のうちにうける神仏の加護)

    冥々のうち→知らず知らずのうち

    衷心忸怩たるものがある→心の中で恥ずかしくてたまらない

    手紙で御礼
    →ご厚誼を賜り、御礼申し上げます、長年のご厚誼を感謝いたします

    厚誼→深い付き合い
    高誼→目上の人からの深い思いやり
    好誼→相手の行為に基づいた付き合い
    交誼→友人としての付き合い

    ご配慮をありがとうございます
    →ご厚情、痛み入ります、格別のご厚情を賜り、衷心より感謝申し上げます

    ご温情・ご恩情→ビジネスから離れた人間関係、先生や両親に対して使われることが多い

    お心配り、お心遣い・お気遣い、お心尽くし、お心入れ

    いつもありがとうございます
    →いつもお引き立ていただきありがとうございます、ご愛顧いただきありがとうございます

    久しぶりです
    →久方ぶりでございます、ご無沙汰しております、久しくご無音に打ち過ぎました

    お元気ですか?
    →つつがなくお過ごしですか?

    直接お会いして御礼申し上げるところ
    →拝眉の上御礼申し上げるところ、略儀ながら書面を持って御挨拶申し上げます、
    本来ならば、お目にかかって御礼申し上げるところ、略儀ながら

    お体を大切に
    →ご自愛ください

    酷暑の折、ご自愛くださいませ、季節の変わり目ですから、くれぐれもご自愛ください、ご多忙のところと存じますが、ご自愛ください

    1日も早い回復を願っております(病気の場合)

    敬具→かしこ・あらあらかしこ

    寸志→少しばかりの金品・贈り物という意味の謙譲語
    厚志→感謝を込めて渡す品
    芳志→人の親切な心遣いを言う事

    !「寸志」と封筒に書いてあるとき、「〇〇さんからご厚志をいただきました」と言う。寸志はあくまで謙譲語。

    もう一度繰り返します
    →復唱いたします


    【第8章】季節の言葉

    〈春〉
    春めいてきました
    うららか・麗日(空が晴れて日がのどかに照っている)

    春暖の候
    晩春・暮春(春の終わりかけ)
    惜春(春が過ぎ去るのを惜しむ、夏や冬は「惜しむ」とは言わない)

    花笑み(花が咲くこと、つぼみがほころぶこと)

    余寒(立春を過ぎても寒い、「残暑(立秋が過ぎた後の暑さ)」と対応する)
    春寒(春になってからぶり返す寒さ)
    花冷え(花が咲く頃に急に寒くなるような日)

    〈 花〉
    桜狩り・観桜(花見をすること)

    花明かり(桜が満開で、夜でも花の咲いたあたりがほのかに明るいこと)
    花の雲(爛漫と咲く桜を、雪がたなびく様子にたとえた言葉)

    桜吹雪(吹雪のように乱れ散る桜の花)
    花屑(散る花びらを屑にたとえた)
    花埃(散る花びらを埃にたとえた)
    零れ桜(こぼれ落ちる桜)

    花筏(桜の花が散って、水面に浮かんで流れるのを筏に見立てた言葉)
    花の浮き橋(散った花びらが水面に浮く様を浮き橋に見立てた)

    花霞(満開の桜の花が、遠くから見ると一面に霞がかかっているように白く見える様)

    花疲れ(花見に行って心身ともに疲れること、美しい花に圧倒された気疲れといったニュアンスも含む)

    山笑う(晩春から初夏にかけて、芽吹きはじめた新緑や花などで華やかに包まれる春の山)
    山眠る(冬の山)

    〈夏〉
    薫風・風薫る→初夏に、若葉の緑を通して吹いてくる南の風
    青嵐→南風と同じ意味で清涼な風、初夏の蒸した空気

    向暑→暑い夏に向かう

    草いきれ→夏、太陽に強く照らされた草の茂みから起こる、むっとするような熱気。日射が強く、風がないとき、草の葉の温度は気温より5度以上高くなり、葉から蒸散が盛んになるため起こる現象。

    入梅→梅雨の季節に入ること、6月11日頃

    半夏生(ハンゲショウ)→半夏という薬草が生える時期、農家では田植えの終わりの時期、7月2日頃

    小暑→夏至から15日目、暑さも本格化
    大暑・酷暑・極暑→夏の激しい暑さい

    夏日→最高気温25〜29度の日
    真夏日→最高気温30〜34度の日
    猛暑日→最高気温35度以上の日

    熱帯夜→夜間の最低気温が25度以上

    〈 秋〉
    秋簾→暦の上では秋がはじまったものの、暑さは残っていて、夏の間日よけとして使っていた簾をまだ吊っている。
    簾名残→簾に行く夏を惜しむ気持ちを込めた言葉

    二百十日→立春から210日目にあたる9月1日、2日頃。台風が襲来する時期。

    草紅葉→秋が深まり、野の草も色づく
    紅葉→特にカエデなどが赤く色づく
    黄葉→イチョウなどが黄色く色づく

    社日→春分・秋分に最も近い戊の日、秋には収穫のお礼参り

    落葉船→水面に落ちて浮かんでいる木の葉を船にたとえて言う

    秋分→9月23日頃

    立秋→暦の上で秋が始まる日

    〈 冬〉
    冬隣→冬の厳しく暗い気配が近付いている晩秋の侯
    立冬→冬の始まり、11月7日頃
    寒の入り・小寒→冬の季節に入ること
    真冬日→気温が0度未満
    厳冬→寒さの厳しい冬、特に冬の厳しい頃
    暖冬→平年より暖かい冬
    大寒→1番寒い時期
    寒明け→寒があけて立春になる

    冬ざれ→冬が本格的に訪れ、冬の荒れ寂れた様子

    小春日和→初冬の頃のよく晴れて暖かい日より

    冬至→ゆず湯に入り、カボチャを食べる風習

    薄氷(ウスライ)→春先になり、非常に薄く張る氷のこと、溶け残った薄い氷のこと

    〈 雨〉
    篠突く雨→雨が激しく降る様子

    糠雨・少雨・霧雨・小糠雨→霧のように細かい雨、量が少ない雨
    煙雨→細かい雨でありながら煙のように降る雨
    涙雨→ほんの少しだけ降る雨

    干天の慈雨→待たれていた雨、日照り続きのあとに、ほどよく潤いをもたらす雨

    淫雨・陰雨→長い間降り続く雨、長雨

    村雨・驟雨(シュウウ)・白雨→急に降り出したと思ったら止み、強くなったり弱くなったりしながら不規則に降る激しい雨

    時雨→初冬に断続的に降ったり止んだりする雨

    狐の嫁入り→日が照っているのに、小雨が降ること

    氷雨→晩秋や初冬などに降る、みぞれに近い冷たい雨。もとは雹や霰を指す

    〈 雪〉
    淡雪→春に降る、やわらかくて、薄く降り積もってすぐに消えてしまうような雪
    泡雪→泡のようにやわらかく消えやすい雪

    帷子雪(カタビラユキ)・だんびら雪→薄く積もった雪

    綿雪→春になってから降る、綿をちぎった様な雪片の大きな雪

    牡丹雪→さらに大きな塊になって降る雪

    はだれ雪→はらはらとマダラに降る雪、薄く降り積もった雪

    粉雪→気温零下15度以下の寒さが厳しいときに降る、さらさらして細かい粉状の雪、細雪

    風花→冬の青空にちらつく雪のこと

    名残の雪・雪の名残・雪の果て→春になって降る最後の雪
    別れ雪・忘れ雪・雪の別れ→雪の終わりに思いを寄せた言葉

    〈 朝〉
    朝まだき→夜が明けきらず薄暗い頃、早朝の頃
    暁→明け方のやや明るくなった頃
    曙→夜がほのぼのと明けはじめる頃、暁の終わり頃
    朝ぼらけ→朝がほんのりと明けてくる、空がほのかに明るくなる頃
    未明→夜がまだすっかり明けきらない時間、午前0時から午前3時頃まで

    仄仄明→夜がほんのりと空けること
    白白明け→夜の開けゆく頃、明け方

    東雲→東の空がわずかに明るくなる頃、明け方

    〈 昼〉
    昼下がり→午後1時から2時頃
    日中・日脚・白昼→昼間の時間
    昼日中→昼間、日中を強調

    日長→昼になり昼間の長く感じられること、暮れにくいこと
    日盛り→日の盛んに照るとき、特に夏の午後の最も暑い頃

    〈 夕〉
    暮れかかる→日が暮れはじめる
    暮れ方・夕さり→夕暮の時間帯
    薄暮→薄明かりの残る夕暮れで、もうすぐ日が暮れようとすること
    黄昏→夕方の薄暗い頃(暁の反対語)

    暮れなずむ→日が暮れそうでなかなか暮れ無いでいること
    暮れ残る→日が暮れたあとにしばらく明るさが残ること

    火ともし頃→夕暮れになって明かりをともす頃
    宵→日が暮れてから間もない頃

    〈 夜〉
    暮夜(ボヤ)→夜になった時分の古風な言い方
    夜間・夜分→朝が来るまでの夜の時間帯

    小夜→夜のこと
    小夜の寝覚め→夜中に目が覚めること

    深更(シンコウ)→夜の更け渡る頃、真夜中
    草木も眠る丑三つ時→午前に時から2時半頃

  • 図書館で借りて読みました。
    これは手元に置いておかなければいけない本です。
    わたしは語彙力がないので、聞いたことがない言葉もたくさんありました。それを使うにはまだまだ修行が必要ですが、聞いたことはあるけど今まで使えていなかった言い回しを少しずつでも使っていけたらいいなと思いました。語彙力のない友達と話してても語彙力はつかない。本をたくさん読んで大人として恥ずかしくないようになりたいです。

  • 例にもれずゆる言語学ラジオで取り上げられて、パーソナリティ2人楽しそうにはしゃいでいたので興味をそそられ読み始めました。

    知らない表現、知っているけど意味を正確に把握していなかった表現など知識の補強につながりました。では、斜線を引いた表現を記憶定着のため改めて列挙します。

    P16:「手元不如意で」
    持ち合わせがなくて、の高度表現。飲み会で使おう。
    「意の如くならず」の思い通りにならないことは他の表現でも使えるな。

    P19:「寡聞にして存じ上げません」、「浅学非才」
    「勉強不足で」はよく使う。かしこまったときに使いたいレパートリー。

    P29:「一頭地を抜いている」
    多くの人と比較して、一段と優れているというニュアンス。皮肉を込めて実力やら成績が優れている人に使ってみたい。

    P34:「ご放念下さい」
    メール宛先間違いなんかで、使いたい。

    P37:「お相伴させていただきます」
    「おしょうばん」読み方注意。上司に飲みに誘された時にとっさに出したいフレーズ。

    P48:「ご賢察くださいますよう」
    事情を察してくださいの高度表現。ご理解いただきますよう、などと併用していこうと思う。かっこいいフレーズ。

    P56:「よんどころない急用ができまして」
    「拠り所がない」→「そうするよりほかに方法がない」という変化。具体的な理由を伏せたまま、それっぽく退席や断りをする良い表現。少し鼻につくかなー。

    P62:「ご寛恕(かんじょ)いただきたくお願い申し上げます」
    どうかお許し下さいの上位版。こんな表現仕事通しても見聞きしたことない。なおさら、使いたい。

    P62:「不調法なもので、勘弁ください」
    嗜好品や娯楽に疎いこと、苦手なことをへりくだって、断る際の表現。「不調法」を盾にお酒を断られたら引き下がるしかない。

    P65:「牽強付会」、「承服いたしかねます」
    見当違いの意見に対する反対の意思を表明する際の語彙。その案は牽強付会で承服いたしかねますなんて会議でいったら、ドラマっぽく過ぎて自分に酔っている感が合って憧れる。

    P70:「金棒引き」
    些細なことを大げさに触れ回る人、隣近所に噂をして回る人の表現。社内のそんないけ好かない人の陰口に使って、お前何言ってんのと陰口を叩かれたい。

    まだありましたが、ここいらでお開き。
    表現の幅は世界や心情より正確にアウトプットできることにつながると思っている。営利努力を惜しまない所存です。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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