認知症の取扱説明書 (SB新書 436)

  • SBクリエイティブ (2018年5月8日発売)
3.44
  • (4)
  • (7)
  • (10)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 113
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • 本 ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797395969

作品紹介・あらすじ

今回のテーマは認知症。
本書でも、高齢者の困った行動に対して、
・周囲はどうすればいいのか
・高齢者本人は何をすればいいのか
を優しく解説します。
どれも簡単で、すぐに実行に移せる方法です。

「徘徊」
「おもらし」
「家の中をゴミだらけにする」
「すぐキレる、暴力を振るう」
「昼夜逆転により、介護をする家族は夜も眠れず」
「『アタシのもの盗んだでしょ?』など被害妄想をする」
最悪の場合は
「交通事故を起こす」
「火事を起こす」
はたまた「銀行口座から預金がおろせず、介護貧乏になって破産」…。

認知症だと思われるこれらの問題行動の数々。
「認知症だから治らないし、どうすることもできない」
と思っていませんか?

でも、諦めていません。
まずは、認知症とは全然違う原因であることが多いから。
目や耳や手足が老化しているだけで、改善すれば問題行動が減ることも多いのです。
残念ながら認知症だったとしても、状況をよくしたり、認知症の進行を遅らせることができる場合も案外多いものです。

本書では、これら、認知症“が原因だと考えられる”問題行動について、
真の原因を探り
少しでも状況をよくするための方法を具体的に簡潔に解説します。
周囲ができることもあれば、問題行動を起こす本人にできることも取り上げます。


著者は、現役の医師であり医学博士の著者・平松類先生。
診療で10万人以上の高齢者と接してきた経験に加え、
国内外の膨大な医学論文やデータを読みあさって得た知識を総動員してまとめたのが本書です。

次のどれかに当てはまった方は、必読です。
1、老いた親など、困った行動をする高齢者が身近にいる方
2、高齢者全般、高齢者に近い将来になる方
3、高齢者と接することが多い介護施設の職員や医療関係者など


以下の問題行動が気になる方、必読です。
↓ ↓ ↓
・すぐにキレる/暴力を振る/セクハラをする
・オシッコを漏らす/ウンコを漏らす
・徘徊する
・睡眠不足になる/昼夜が逆転する
・「もの盗られ妄想」など、被害妄想をする
・家の中をゴミだらけにする
・暇なのに待てない/曜日や月日、さらには自分の年齢も答えられない
・気温や季節を無視した服装をする/風呂場で倒れる
・身なりに無頓着になる
・新しいものを頑なに拒否する
・交通事故を起こす
・火事を起こす
・介護費用がおろせず破産

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とても分かりやすく読みやすいです。
    認知症の入門書として読むといいと思います。
    まとめの部分が太字で大きく書いてあるのも分かりやすくて良かったです。

  • 認知症患者の「よくある困った行動」を14のカテゴリーに分類し、それぞれについて周囲の人がどう対処すべきかを綴った、まさに「取り扱い説明書」的な入門書。

    対処については「周りの人がしがちな間違い」「周りの人がすべき正しい行動」が挙げられ、さらに「自分がこうならないために」という予防策についても触れられている。

    徹底したわかりやすさと、ある程度の網羅性が本書の美点である。
    また、認知症患者がなぜそのような「困った行動」に走ってしまうのかを、認知症特有の感覚のありようから解説しており、「ああ、なるほど。そういうことなのか」と得心がいく。

  • 後学のために読了。まあ新書相応という感じでした。本業は眼科医だがなぜ高齢者に関する本を書くのかという理屈の説明については、それは単に高齢者と接する機会が多いだけの人では? とは思いました。そんな気合入れて手に取ったわけでないし監修者ついてたのでいいけども。https://booklog.jp/users/3954d1d8468e6607#

  • 眼科医の方が書かれた一般向けの取扱説明書ということですが、著者の方も敢えて最初に眼科医であることを明記し、その上で眼科に様々なステージの認知症患者が来ること(そして視力も認知機能に大きく関わっていること)、認知症専門でないからこそ文献をたくさん読んで記載しているとしており、実際に引用も多数で内容も納得感がありました。監修もついているし平易に全般的に記載されていてすぐ読める点や具体的に対策しやすいことも書いてありよかったです。
    将来的には離れたところに住んでいる親を呼び寄せての介護を想定していましたが、急激な環境の変化としないようにまずは冬の間だけ、など段階的にするということも案として書いてあってなるほどと思いました。ロスジェネ&ゆとりの狭間世代なんですが、子供の教育問題と親の介護問題がのしかかりそうな40代を思うと少し心が重いです。

  • 認知症を学ぶ機会が多いが改めて納得させられる事が多かった。夜間寝ないのは視力の問題や体温調節が重要であった。入居者の生活にいかそうと思った。

  • ●耳がよく聞こえないから、そもそも言うことが伝わっていない可能性。怒鳴りやすくなる。
    ●便失禁の主な原因、便秘は周りの人にも責任がある。水分不足。
    ●睡眠不足は精神不安定になる
    ●もの取られ妄想と嫉妬妄想
    ●鳩の形は認知症の初期段階で、既にしにくくなっている。
    ●汗をかきにくいから熱中症になりやすい。
    ●スマホは受け入れられにくい。しかしタブレットは人気。
    ●運転をしなくなると認知症にかかりやすくなる。ちなみに交通事故の発生率は20 代前半と80以上は同じ。10代の方が2倍。
    ●家族信託は後見制度より自由。自宅売却も家裁の許可入らず。

  • 太字のところだけ読むみたいな使い方がいいかも。なかなか難しいのは障害によりそれぞれだなあ。発達障害ともいろいろ違いそうだし。

  • 認知症になった人に良くある問題行動、その概要、正体(背景や動機)間違った対処法、良い対処法、そうならないための予防、といった形式できれいにまとまっていて、とても読みやすかった。
    幸い、自分もまだ認知症ではないし、家族や周囲にも認知症の人はいないんですが、知識がなければ間違った対処をしてしまうだろうなと思います。いや、知識があっても、実際にその現場にいたら、間違った対処をしてしまうかも。。そんなとき、本書を読み返して良い対処をしたいと思います。
    あと、家族に迷惑をかけないために、予防にも取り組んでいきたいですね。
    個人的に衝撃的だったのは、「便を壁に擦りつける老人は 、便を便だと思っていない」で、とりあえずオムツはかせる、は間違い。オムツはいてしてみればツラい気持ちが分かるはずっていうのでした。ため息出ますね、、、

  • 2018.11.12 朝活読書サロンで紹介を受ける。
    http://naokis.doorblog.jp/archives/reading_salon_120.html

  • さいごまで読んだ。
    2018/6/11

    232ページまで読んだ
    2018/6/9

    120ページ目まで読んだ
    2018/6/7

    ・認知症というと単に脳機能の衰えの事を指して言われる場合が多いように見受けられるが、
    五感や身体の衰えから認知症になる、あるいは認知症の度合いが進行する場合もあるとの事。
    五感や身体を大事にする。
    ・結局、五感の感覚とかカラダやココロを大事にしながら生活していかないと、認知症になる可能性がが高くなるということだろうか

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

二本松眼科病院副院長。医学博士・眼科専門医。緑内障手術トラベクトーム指導医。「日本の名医50人」「名医はこの人ブラックジャックを探せ」でも紹介される。
NHK「おはよう日本」「あさイチ」「ニュースシブ5時」出演。民放各局「名医のTHE太鼓判」「主治医の見つかる診療所」「ジョブチューン」など出演多数。Yahooニュースの眼科医として唯一の公式コメンテーター。YouTube「眼科医平松類チャンネル」は27万人以上の登録者で緑内障の最新情報を発信中。
著書に30万部突破の『 1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイ 』、ロングセラー『自分でできる! 人生が変わる緑内障の新常識』など。

「2025年 『医者の家族は知っている! 人生が変わる緑内障の超本質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平松類の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×