読書する人だけがたどり着ける場所 (SB新書)

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レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797398489

作品紹介・あらすじ

本だけが私たちに与えてくれるもの

●読書術の大家が、ネット時代に教える「だからこそ本を読む」理由

「ネットがあるのになぜ本を読むのか」。
そんな話もありますが、本当にそうでしょうか?
私たちは日々情報には触れていますが、そこで何が残っているのかというと、
ただ無為に情報を消費しているだけ、のような状況もあります。

本を読むことでしか学べないことは、確実にあります。
文学・読書の大家である齋藤先生が、今の時代だからこそ勧める「読書する理由」と、
「人生と知性に深みをつくる読書」の仕方を紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • この類の話しは、テレビやインターネットなどのメディアが悪として槍玉に挙げられがちですが、斎藤先生は一方的にそれを批判するのではなく、タイトル通り読書をした人だけが得られる多くのモノを分かりやすく解説されています。結局は自分次第、能動的か受動的か、ではないでしょうか。

    読書は文字という限られた情報を頼りに、物語の情景を頭に浮かべたり、登場人物の感情の機微を読み取るなど、高度で知的な作業が要求されます。

    それに対してメディアは、視聴者がアタマを働かせなくても、映像、音声、正解が与えられます。読書のように、足りない部分を過去の経験や文脈の前後から推測して補完するなどの作業は一切要らないのです。

    興味のある一冊を読み(経験)、そこで感じたことをまとめ(感想)、自立した考えを持つ(意見)。この能動的なプロセスを確実に実践出来るのであれば、きっかけが書籍でも、メディアでも、どちらでもいいのではないか、というのが私の意見です。

  • 声に出して読みたい日本語などでおなじみの、齋藤孝先生の著書。
    タイトルがとても素敵だったので読んでみました。

    内容は、読書が好きな人にとってはある意味当たり前のことではあるのですが、改めて本の読み方について丁寧に文章化されたものを読むと、「そうだよね!」「なるほどね!」という気持ちが湧いてきます。

    本の中で特にいいなと思ったのが、「ある分野について勉強するなら、同じテーマについて扱っている本を5冊・10冊読むのが良い」という点です。

    まず、そのテーマのポイントとなる点についてはどの本でも記載があるので、何がそのテーマにおいて重要なのか理解することができます。
    また、本を読むたびに重要な点について繰り返しさらうことになるので、自然に記憶が強化されていく仕組みです。

    さらに、同じテーマについて扱った本であっても視点や切り口は様々であり、本により書かれている内容は微妙に異なります。
    そのため、次々に本を読めば、そのテーマに関して網羅的に知識を広げていくことができます。

    一冊の本を繰り返し読めば、その本に書かれている内容については網羅できますが、どうしても幅は広がっていきません。

    ----

    惜しむらくは、きっとこの本は、本好きしか読まないということです。
    きっと、本にあまり触れたことがない方に向けて書かれている本なのでしょうが・・・
    高校生くらいのうちに読むと、とても役に立つ本かもしれませんね。

  • 読書するといいよ、って言いたいだけなんだけど、なぜかネットやテレビをコキおろすのが教養人と思えない。本読むといいよ、本読むと頭よくなるよ、って本に書いてあるところに違和感を感じてると、本好きが手にとることを想定して書いてある気がした。本好き同士で、本はやっぱりいいねー。って仲良しサークルか。っていう書評を思いついたので読破した。

  • 恥ずかしながら、大学卒業後社会に出て初めて自分の教養の無さに愕然とし、やっと自分で本を購入し読むようになりました。そんな時に話題の本コーナーに平積みになっていた本書。
    はじめの数ページを黙読し、これは今の私にぴったりだと思い、レジに走りました。

    あらゆる教養を身につけ、いわゆる「深い人」になるには、当然ながら好きな作家さんの作品、読みやすいジャンルばかり読んでいてはいけない。
    新たなジャンルに手を出し、色々な作家さんの本を幅広く読むことで、偏ることのない広い視野と教養を得ることができる。

    スイスイ読めるような内容でなくても、少しずつ、あるいは戻りながらであっても、理解しようとすることが大切。クライマックスだけでもいいから、名作は声に出して音読すべき、という難読本の読み方まで教えてくれるところに、斎藤先生の温かさを感じます。

    私は本書に出会って、すぐに「風姿花伝」と「方法序説」と「武士道」を購入し、読んでいるところです。次は「饗宴」を買いに行くつもりです。

  • 読書が好きだからこそ、タイトルに惹かれて購入しました。

    「深い人」「浅い人」って何のことを指しているのかと、探しながら読んでいましたが、答えは初めから目次に書いてありました。てっきり1つなのかと思い込んでいた…。

    本を読んでいるけど、まだまだ知識も思考力も人格も「浅い人」だなと思うことばかり。むしろ、読書する人でも深い場所へ辿り着ける人はそういないのではないでしょうか。でも、いつの日か昔と比べたら随分深いところまで来たなと思いたいものです。

  • 「読書力」の内容と重なる部分が多く、齋藤孝の読書に対する熱い思いをひしひしと感じる。
    最近、読書へのモチベーションを上げるための足掛かりとして齋藤本を読んでる(笑)

  • 自分のようにスマホ普及とともに集中力が失われた若者が多い今だからこそ、本と向き合う事の必要性を教えてくれる本。
    決してネットが悪いと言っている訳ではなく、漫画や映画なども斎藤先生は推奨している。

    本を読むことに才能はいらない。本来誰もが知的好奇心を持っている。ただ成長とともに本から離れてしまっているだけで、「本を読めない人」なんていない。思考や知識や人格を深める為にもまずは本を読む習慣を。

  • 情報化社会と言われている中で毎日情報に触れているのに知識が深まらないのはなぜか?

    読書やSNSネットなどに対するスタンスの違い。
    『読書とは著者との対話である。』
    SNSやネット社会では情報はどんどんと過ぎていくものである。キーワードをさらって簡潔な情報を得る。それが悪いわけではない。それがスタンスの違い。どうしても趣味嗜好で偏りが出てきてしまうのは止められない。

    受動的な行いだけでなく能動的な行動を取ろうということかと思う。テレビやSNS上では聞いていようが聞いていまいが情報はそのまま流れていく。それをぼーっと聞いているだけでなく、そこになんらかの行動を加えれば深い考えになる。

    また一度の人生で体験できることには限度がある。読書とは体験である。

    単純に知識が広がれば、あちらこちらで情報が繋がり、人生が豊かになる。豊かになるっていうことは私は端的に言えば、色々なことが面白くなるってことだと思います。

    専門しか知らないのはつまらない。一部のことだけでは発見できないようなことが色々とわかるだろう。

    正直、読書はめんどくさいです。時間かかるし。脳が疲れる。

    一回試しにやってみよう。読書がめんどいと思う人向けの本。

  • さすが斎藤先生!読書の良さを余すことなく伝えてくれています。ブクログにレビューを書くような皆さんは、とっくに読書の素晴らしさにお気付きになられていると思いますが、最近久しぶりに読書を再開した私にとっては、斎藤先生の分かりやすい授業が身にしみました。以下、私が驚いたり、参考になった点です。

    - 何かコメントを求められても、面白い事を言える人と一般的な事しか言えない人がいる。浅い人と、深い人の差、深い人になるためには読書が適しており、本を読む事で知識を深め、思考を深め、人格を深めることができる。

    - 運動能力や芸術など生まれつき、または小さい頃からの厳しい鍛錬により一部の人だけに与えられるセンスと違い、知性とは万人に開かれたものである。

    - 小学生は本が大好きな子が多く、年間100冊読む子もいるのに、大学生になると月に1冊も読まない現状

    - 宮崎駿さんが、「となりのトトロが子供が大好きで何十回も観させています」という母親に対して、「そんなことをしてはダメです」と言い、子供の頭の中で映像化する力を育てる重要性を説いた(映像は一方的な刺激になるため、絵本を推奨)

    - 好きだからと言って同じ著者ばかりに偏るな

    - 思考を深めるのに読後の対話は重要。レビューを参考にし合うのも効果的

    - ベストセラーは旬なときに読んでしまった方が吸収しやすい

    - Kindle Unlimited はおススメ。一か月千円で10万冊なんて、昔はありえなかった

    - 昔からの名著はそれなりの理由があって今も読まれている。肩苦しく考えずに挑戦すべし

    はい!そのうち、カラマーゾフの兄弟や、金閣寺に挑戦しますです、、先生! 笑

  • 知は、誰もが獲得できる権利。
    本を読むことは、違う世界を知ることができ、奥が深まる。1つの考えでも奥深いポイントが、面になり、奥深いものになる。
    本を読むことにはどのようなメリットがあるのかが簡潔にそして、分かり易く纏められていました。

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著者プロフィール

齋藤 孝(さいとう たかし)
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。学者、作家、文化人の役割で多くのメディアに登場している。
2001年『身体感覚を取り戻す』で第14回新潮学芸賞を受賞。2001年発行の『声に出して読みたい日本語』は250万部を超えるヒットとなり、第56回毎日出版文化賞特別賞を受賞。
その他、『語彙力こそが教養である』など多くの著書があり、発行部数は1000万部を超える。『こども孫子の兵法』など監修作のヒットも多い。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。

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