調べる技術 書く技術 誰でも本物の教養が身につく知的アウトプットの極意 (SB新書)
- SBクリエイティブ (2019年4月6日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797398649
作品紹介・あらすじ
AI時代の知性の磨き方
「月に1200枚の原稿を書き、130人と面会、1日4時間をインプットに充てている」と語る作家・佐藤優氏。
そんな佐藤氏が毎日実践している、知的生産(「読む・書く・考える」の実践法)を、
初公開!
感想・レビュー・書評
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凄い方の頭の中を覗かせてもらえたような1冊
以前「佐藤優の挑戦状」に挑戦し、屈辱的な結果だった自分を、佐藤氏に「何とかして下さい!」という気持ちで読破
また知的好奇心の割に、知識及び教養が欠けているという何とも厄介な自分を克服したく…
例)
読書、調べもの、情報
これらの記憶が全く残らない
「あ、これ何かで見た」
「うん…聞いたことある」
「読んだよ!でも内容は一切覚えていない」
自己分析
○ネット社会となりいくらでも後から調べられるという安堵感から自分の中に定着していかないと他力本願に考えていた
○好奇心が多方面に大勢の割に、飽き性な性質から広く浅く…がさらに悪化し記憶が欠乏した
!まったく違うことが明確に判明!
○自分に足りないものは中学高校教科書レベルの基礎学力
〜悲しいが確かに高校生くらいから学校の勉強をサボり出した…
○アウトプットの異常不足
〜読んだ本、調べたことを言葉にできない
凄く良かった、何か心に響いた
稚拙な感想で終わってしまう
何か○○らしいよ
正しい情報が伝えられない
これらに対し、本当に誰でもが実践できる具体的な内容で大変参考になった
仕事で想定外の出来事、トラブルに常に遭遇するのだが、打破するためにはやはり想像力、洞察力、判断力、分析力といったその人の本質が試されると実感
教養力の底上げをしたいとしみじみ痛感
またその教養力をあげるためのベースはやはり学生時代の勉強なんだ!
今更ながらに学生時代に勉強してこなかったことが悔やまれるが…
今からでも楽しんでやれることがありそうなので実用書として参考にしたいものである
ただプロではないので、あまりがんじがらめだと疲れそうである(笑)
参考にしつつ自分の楽しめるやり方で実践したいものだ
そしてふたたび「佐藤優の挑戦状」に挑まなくては!
___以下は主観によるまとめ___
第一章「情報過多な時代の調べる技術、書く技術」
○人生の充実度を上げるための「手段」が知的生産力の向上=快適でかつ成果が高いことが大切
○どんな仕事にも付加価値をつける→非合理性こそがAIにできない人間の領分
○知的生産能力の第一段階はインプット
第二章「【インプット】情報を「読む力」を高める」
○生の情報は新聞、経緯や結論は本で
○教養力アップには高校教科書→
物事をより深く理解する土台
○本を読んでも知識にならない理由→
※理解したつもりが実際はできていない
※読書の技法が磨かれていない
※読者の背伸び、焦り
※本の内容が論理破綻している
○ネットの利用は信頼できるソースで
第三章「【アウトプット】読んだ知識を表現につなげるスキル」
○ノート、手帳に書く→知識を自分のものにするため
○日誌→振り返りによる改善化にともなう効率化
→行動の記憶が記録のトリガーに
○書くことにより、知識を記憶に定着させる
○たくさん読むより1冊に時間をかける
○批判的思考力を身につける=自分の頭で考える力を養う
第四章「調べる技術、書く技術の「インフラ整備」のすすめ」
○出費の傾向と対策を考える
○賢い消費と貯金
○人脈は知のセーフティネット
○己のキャパシティを把握し、休息する詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
インプット・アウトプットの両輪が揃うことによって、真の教養と使える知識が身につく。玉石混淆の情報から、適切なものを効率的に選び取り、深く理解する。そんな技術で「どんな人でも確実に実践することができる」のが本書らしい。どうなんだろ。一応ある程度は既に実践していることなんだけど、おゝと思ったところだけ、メモする。
・教養としての数学を学び直すのには「生き抜くための高校数学(日本図書センター)」を勧める。それが難しければ「生き抜くための中学数学」がある。理科4科目に関してはブルーバックス「新しい高校物理の教科書」(以下、化学、生物、地学)。←文系の私は、これらが不足しているはず。
・ネットでの情報収集は「NHK ニュースWEB」、新聞のWEB版、オンライン辞典・辞書サイトである「ジャパンナレッジ」の3種類に絞る。気を抜くとネットは直ぐに「時食い虫」になる。←そうそう!
・「iTunes U」は、大学授業を無料で視聴できる。アップル限定。←私はアップルなので、チラリと見たが、英語バージョンが多い。もう少し精査します。
・ニュースサイト(Yahooニュースなど)は読むべきでない。←頭が痛い。その通りなんだけどなあ。
・SNSは時食い虫、しない方がいい。それとメッセンジャーやラインなどのメッセージツールは使わない。少なくとも通知機能をオフにする。←頭が痛い。その通りなんだけどなあ。
・アウトプットでは、手書きノート1冊へ全部書いて行く。予定管理は2年手帳へ。←デジタルのデメリットと、この方法のメリットを書いているが、私はそこまで手書きに拘らなくてもいいと思う。
・期間を限って、自分の仕事遂行能力を測ってみる。(集中して何時間読書できるか等々)←これは試してみよう!
・そのあと、お金の貯め方、使い方、まで筆を伸ばしているのは如何なものかと思ったが、「おわりに」において、この本は「知的生産のための知的生産」を書いたのではなく「人生を充実させるための知的生産」のためだと書いていて、なるほどと思った。この本は具体的な技術はあまり書いていない。それを望む人には向かないだろう。
・ここまで読みながら同時に要約するのに、約2時間と少ししかかからなかった。実は初めての佐藤優。佐藤さんは短時間で本を書いているようだが、読む方も簡単に読めるように工夫している。なるほど、売れるはずだ。
2019年5月31日読了 -
本書は、佐藤氏が専業作家として活動する上で心がけている、必要な情報を「調べ」、それをもとに「書く」といった、一連の知的生産術を1冊にまとめたものです。
結論は、次の通りです。
もっとも重要なのは、知的生産力を高めること自体でなく、知的生産を高めることで人生が充実することです。「知的生産力を高めなければ」と心理的に追い立てられる羽目になっては本末転倒です。ときには、肩の力を抜き、なんにも考えない時間を持つことも重要です。
気になった言葉は次になります。
<調べる技術、書く技術>
・読み取った情報を1冊に集約させるノートを作ったり、学んだ内容を学生に教えたり、ラジオ番組で話すなどして、アプトプットも意識的に行い、「身につく」読み方をするように心がけている。
・インプットとアウトプットの両輪がそろうことで、得た情報が自分の知識となり教養になる。
・問題は、「知的な生産をどうするか」ではなく、「生産活動のなかの知的な『濃度』を、いかに高めるか」だ。
・重要な要素は、「楽しんで仕事をすること」だ。
<インプット>
・インプットには、2種類ある。1つは、理解力の土台を作るためのインプット、もう1つは、具体的なアウトプットのために行うインプットだ。
・基礎的な知識・教養がなくては理解できない情報がたくさんある。
・「具体的なアウトプットのために行うインプット」とは、目的意識をもって行うインプットだ。仕事に直結するかという視点をつねにもつことをおすすめする。
・みなと同じことをやっていては差別化できない。いかにほかの人とは違う切り口、情報をもって発信するかが問われてくる。
・リアルタイムな情報は新聞で追いかけるが、今までの経緯などは主に書籍や論文からまとめて入手する。
・インプットとは具体的にどのような作業か。まず基本は「読むこと」、そして、第二に「聞くこと」だ。
・本を読んでも自分の知識にならない理由
①本の内容を理解したつもりが、実際は理解していない
②読書の技法が磨かれていない
③読者が背伸びをしている、もしくはあせっている
④本の内容が論理破綻している
<アウトプット>
・おすすめする情報整理法は「手書き」が基本。使うノートは1冊だけ。
・読書の際に記すポイントは、「本の抜き書き」と「それに対する自分のコメント」の2つ
・日ごろから、情報を鵜呑みにせず自分の頭で考える力を養っておいた方がいい。
「自分の頭で考える」とはなにか。それは、「批判的思考力」をもって物事をみることである。
<インフラ整備>
・ビジネスでは、信頼と信用がもっとも大切だ
目次は、以下になります。
はじめに
第1章 情報過多な時代の調べる技術、書く技術
第2章 【インプット】情報を【読む力】を高める
第3章 【アウトプット】読んだ知識を表現につなげるスキル
第4章 調べる技術、書く技術の【インフラ整備】のすすめ
おわりに -
こういう類の本、好きなんだよなあ
①知識のために
NHK NEWS WEBをトップページに
②教養学びなおしの本
日本史A(山川)
要説世界史世界史A(山川)
詳説・政治・経済研究(山川)
試験に出る哲学(NHK出版)
もういちど読む山川倫理(山川)
③新聞ダイジェスト
④スタディサプリ
⑤ここでもやっぱりすべての情報を1冊にまとめる。
今日あったこと→日誌として
本の書き抜き+自分のコメント
なんのためにかくのか・・ -
野村進の名著と同タイトルだが、それはともかく……。
佐藤さん流「知的生産の技術」を、わかりやすくまとめた1冊。
2016年に出た池上彰との対談集『僕らが毎日やっている最強の読み方――新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』を、今回は佐藤さんだけで書いてみた……という趣でもある。
月に約90本の連載をこなし、月平均2冊程度の新著を上梓する超多忙な方ゆえ、実践に裏付けられたノウハウには説得力がある。
ただ、本書は物書きなど「知的生産のプロ」向けの本というより、一般のビジネスパーソンに向けて書かれている。
ツイッターなどのSNSには否定的で、「SNSを使うか、使わないかで、生涯所得と出世が左右される、そういっても過言ではない」とまで言っているあたり、佐藤さんらしい。
情報収集については、〝紙の新聞の購読は必須。できれば2紙購読してほしい〟としたうえで、〝有料の新聞記事クリッピングサービスはおすすめしない。それより、月刊『新聞ダイジェスト』を定期購読したほうがよい〟としている。このような具体的アドバイスが有益だ。
ほかの「知的生産の技術」本にはあまり見られない点として、収入をどのように管理し、その何%程度を知的生産のために割くべきかが、くわしくアドバイスされている。これは本書の独創性と言えよう。 -
〈問題は「知的な生産をするかどうか」ではなく、
「生産活動のなかの知的な『濃度』を、いかに高めるか」だ〉
そして知的生産能力をあげるために
〈第一段階として需要なのはインプットだ。
中学~高校の教科書レベルの基礎学力をつけることと
自分の仕事に関する知識をアップデートすることである〉
で、後者はやっているかな、自分。
そしてアウトプットが知的生産にあたりますが
「まずやってみる」そして
〈社会との「接地面」を探り、インプットも磨きながら、
トライ&エラーを続けられる勤勉さが、知的生産に必要な素質といえる〉
最後に〈良好な人間関係を構築するコミュニケーション能力というのも、知的生産力の重要な一要素なのである〉
もちろん大事な友人は財産ですが
社会人としての人間関係では
「歩留まり」と「リスクヘッジ」を意識することも必要です。
いろいろ書いてきましたが自分にグサッときたのはここです。
〈時間は有限であり、しかもすべての人に平等に与えられている。
その限られた時間を、インプットやアウトプット、
あるいは楽しみや休養のために使うのと、
どうでもいい情報を得るのに使うのとでは、
知的生産力に格段の差がでる。
どれくらいの差かといえば、SNSを使うか、使わないかで、生涯所得と出世が左右される、そう言っても過言ではないほどの差である。
そう聞けば、少し考えが変わるのではないか〉
ブクログもSNS。
良いこともたくさんあるけど、ついつい油断すると無意味な時間を費やしていることがあって、
佐藤優さんのお言葉、肝に銘じます。 -
多い月では500冊以上の本に目を通すと豪語する著者佐藤優の知的生産術を記した本。
この本は非常に分かりやすい表現で説明して、かつ著者がインプットすべき本を取り上げているので、自分に足らないところの基礎的な分野に関しては読んでみたくなる。
大いに参考とすべき点は多数あるが、基礎的な土台となる事を除いては仕事に直結しないインプットは無益としていることだけは納得いかない。
私個人としては、本を読むということが、ある意味自身ではできないことを擬似体験させてくれ、かつ自分の知り得ない世界を開いてくれるものになると信じており、またそこに楽しみに似た感情が芽生えてくるからだろう。
まあ著者が、そこまでは否定していないのは行間に充分読めますが。
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私も仕事には直結しないインプットは無益は断定し過ぎかなと思いました。
読書=疑似体験という視点はおっしゃる通り。豊かな心を育むには必要な視点...私も仕事には直結しないインプットは無益は断定し過ぎかなと思いました。
読書=疑似体験という視点はおっしゃる通り。豊かな心を育むには必要な視点ですよね。2019/06/07
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内容的には佐藤優氏が今で著書で述べてきたことの焼き直しというか繰り返しになるので、氏の知的生産の技術に関心のある読者には既にどこかで聞いたことがあるなあ、ということばかりだろうと思う。
要するに、佐藤優氏自身が常日頃から有益だと思っていることと、時間の浪費だと思っていることを集約しているという感じで、特に目新しいものは見受けられなかった。 -
人生の充実度を高めるためにはコミュニケーション能力を高めることが必要。そのためには高校レベルの基礎学力と自分の仕事に関する専門知識のインプット、対象を理解し自分の評価を下せるようなアウトプットを合わせて行い知的生産能力を高めるべきだ。
人生をより良く過ごすために必要な教養の学び方が具体的に書かれていた。時事的知識を広い視点から学ぶために、まずは新聞ダイジェストから読んでみたい。
著者プロフィール
佐藤優の作品





