調べる技術 書く技術 誰でも本物の教養が身につく知的アウトプットの極意 (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797398649

作品紹介・あらすじ

AI時代の知性の磨き方

「月に1200枚の原稿を書き、130人と面会、1日4時間をインプットに充てている」と語る作家・佐藤優氏。
そんな佐藤氏が毎日実践している、知的生産(「読む・書く・考える」の実践法)を、
初公開!

感想・レビュー・書評

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  • 凄い方の頭の中を覗かせてもらえたような1冊

    以前「佐藤優の挑戦状」に挑戦し、屈辱的な結果だった自分を、佐藤氏に「何とかして下さい!」という気持ちで読破
    また知的好奇心の割に、知識及び教養が欠けているという何とも厄介な自分を克服したく…

    例)
    読書、調べもの、情報
    これらの記憶が全く残らない
    「あ、これ何かで見た」
    「うん…聞いたことある」
    「読んだよ!でも内容は一切覚えていない」

    自己分析
    ○ネット社会となりいくらでも後から調べられるという安堵感から自分の中に定着していかないと他力本願に考えていた
    ○好奇心が多方面に大勢の割に、飽き性な性質から広く浅く…がさらに悪化し記憶が欠乏した

     !まったく違うことが明確に判明!

    ○自分に足りないものは中学高校教科書レベルの基礎学力
    〜悲しいが確かに高校生くらいから学校の勉強をサボり出した…

    ○アウトプットの異常不足
    〜読んだ本、調べたことを言葉にできない
     凄く良かった、何か心に響いた
     稚拙な感想で終わってしまう
     何か○○らしいよ
     正しい情報が伝えられない

    これらに対し、本当に誰でもが実践できる具体的な内容で大変参考になった

    仕事で想定外の出来事、トラブルに常に遭遇するのだが、打破するためにはやはり想像力、洞察力、判断力、分析力といったその人の本質が試されると実感
    教養力の底上げをしたいとしみじみ痛感
    またその教養力をあげるためのベースはやはり学生時代の勉強なんだ!
    今更ながらに学生時代に勉強してこなかったことが悔やまれるが…
    今からでも楽しんでやれることがありそうなので実用書として参考にしたいものである
    ただプロではないので、あまりがんじがらめだと疲れそうである(笑)
    参考にしつつ自分の楽しめるやり方で実践したいものだ
    そしてふたたび「佐藤優の挑戦状」に挑まなくては!


    ___以下は主観によるまとめ___

    第一章「情報過多な時代の調べる技術、書く技術」

    ○人生の充実度を上げるための「手段」が知的生産力の向上=快適でかつ成果が高いことが大切
    ○どんな仕事にも付加価値をつける→非合理性こそがAIにできない人間の領分
    ○知的生産能力の第一段階はインプット

    第二章「【インプット】情報を「読む力」を高める」

    ○生の情報は新聞、経緯や結論は本で
    ○教養力アップには高校教科書→
    物事をより深く理解する土台
    ○本を読んでも知識にならない理由→
     ※理解したつもりが実際はできていない
     ※読書の技法が磨かれていない
     ※読者の背伸び、焦り
     ※本の内容が論理破綻している
    ○ネットの利用は信頼できるソースで

    第三章「【アウトプット】読んだ知識を表現につなげるスキル」

    ○ノート、手帳に書く→知識を自分のものにするため
    ○日誌→振り返りによる改善化にともなう効率化
       →行動の記憶が記録のトリガーに
    ○書くことにより、知識を記憶に定着させる
    ○たくさん読むより1冊に時間をかける
    ○批判的思考力を身につける=自分の頭で考える力を養う

    第四章「調べる技術、書く技術の「インフラ整備」のすすめ」

    ○出費の傾向と対策を考える
    ○賢い消費と貯金
    ○人脈は知のセーフティネット
    ○己のキャパシティを把握し、休息する

  • 【感想】
    佐藤優氏の書籍を読むたびに感じる事だが、この人の知識量とその深さは本当に頭が上がらないものがある。
    まぁ、それでメシを食っていると言えばそれまでだけども、、、
    元々の博識さやスペックの高さもさることながら、しっかりとしたエビデンスに基づいた資料に拘って膨大な量をインプットし続け、同時にアウトプットもし続けているからこその佐藤優の凄さなんだなと納得できる。

    自分に何か佐藤優を模倣できる点があるとするなら、インプットとアウトプットをしっかりと意識して数々の書籍や書類と向き合う事だろう。
    読んではいるが、頭で理解しきっていない事も多々あるのだから。
    特にアウトプットできる程に落とし込むことを意識して、スピードを意識しすぎずに取り組んでみようと思った。

    また、自身の基礎の見直しもどこか早いうちに取り掛からなくちゃいけない。。。
    中学・高校の教科書レベルの知識さえ、今の自分には欠けている気がする。
    即効性がないため後回しになりがちだが、そういった知識の再取得も予定を組んで勉強し直そうと思った。
    (思ったけど・・・やるかどうかは分からない。笑)
    ただ単純に勉強するだけじゃ目的を見いだせないから、素頭を鍛える意味でもSPIとかの問題集をやるのもアリかも。

    ただ、作中にもあるように、「仕事に関するインプット」「仕事に直結するインプット」に限定する必要もあるんだよなぁ。。。
    基礎学習が果たして仕事に直結するのかどうか。
    何を何のために勉強するのか、しっかり考えた上で取り掛かろう。


    【抜粋】
    1.インプットとアウトプットの両輪
    漫然と情報過多の海に飛び込み、たまたま目に触れた情報を単に得ているだけでは何も身につかない。
    インプットとアウトプットの両輪が揃うとことで、得た情報が自分の知識になり、教養になる。
    「教養力」とは、想定外の出来事に直面した際、その都度自分の頭で考え、適切に対処する力だ。
    「想像力」「洞察力」「判断力」「分析力」など、その人が丸ごと試される。

    2.土台を作るためのインプットとは、要するに基礎知識と教養を身につけるということである。
    具体的に言えば、中学・高校の教科書レベルの知識・教養を指す。

    3.知性の土台となるインプットとは?
    1つは新聞を読むこと。新聞と同等といえる「NHK NEWS WEB」でもいい。
    だが、新聞を購読しているものの、文字を追っているだけで内容が殆ど頭に残らないことはないだろうか?
    多くの場合、情報を自分のものにできないのは基礎的な知識・教養が不十分であることが原因だ。

    もう一つのインプットは、新聞などの情報を読みこなすために必要となる基礎的な知識・教養を身につけるためのインプットだ。
    基本は高校の日本史、世界史、政治経済、数学の教科書である。

    4.高校レベルの知識・教養を身につければ、かなりの「知的基礎体力」が養われる。
    オススメなのは以下の本
    ・日本史A、世界史A、数学1・Aの教科書
    ・「詳説 政治経済研究」
    ・「生き抜くための高校数学」
    ・「生き抜くための中学数学」
    ・「試験に出る哲学」

    5.「仕事に関するインプットだけ行う」と決めること。
    どんなインプットにおいても、「仕事に直結するか」どうかという視点を常に持つことをおすすめする。
    仕事に関係しない本を読むことや、仕事に直結しないスキルを身につけようとすることも、無益なインプットである。

    6.「新聞ダイジェスト」で各紙の要点を把握する。
    「新聞ダイジェスト」とは、1ヶ月の間に新聞で報じられたニュースの要点をまとめた冊子である。
    各紙の「いいとこどり」がしてあり、事実関係が把握しやすい。
    また主要テーマ別にまとめられているため、非常に手っ取り早く世の中の動向がわかる。

    7.SNSの中毒性。使うかどうかで「生涯所得」と「出世」に関わる。
    時間は有限であり、しかもすべての人に平等に与えられている。
    その限られた時間を、インプットやアウトプット、あるいは楽しみや休養のために使うのと、どうでもいい情報を得るのに使うのとでは、知的生産力に格段の差が出る。


    【引用】
    毎月平均2冊のペースで本を出し、コラムや連載はひと月あたり約90。
    ひと月に書く原稿は平均1200ページ、字数にして約50万字にもなる。
    この膨大な創作活動は、膨大なインプットに支えられており、執筆のために多い月では500冊以上の本に目を通す。

    ⇒500冊・・・やはり職業作家なだけもあって、インプットの量は模倣できない。
    ただ、佐藤氏も多忙な中でこれほどのインプットをしているのだから、これに近い量とは言わないまでももう少し多くのインプットを目指す事は出来るはず。
    やり方を模索しつつ、もう少し頑張ろう!


    p5
    ・インプットとアウトプットの両輪
    漫然と情報過多の海に飛び込み、たまたま目に触れた情報を単に得ているだけでは何も身につかない。
    インプットとアウトプットの両輪が揃うとことで、得た情報が自分の知識になり、教養になる。
    「教養力」とは、想定外の出来事に直面した際、その都度自分の頭で考え、適切に対処する力だ。
    「想像力」「洞察力」「判断力」「分析力」など、その人が丸ごと試される。

    ⇒自分自身、感想文を書くことや人に本の内容を話すことでによってアウトプットしているつもり。だが、まだまだ血肉になっている気がしない。
    これまで通りインとアウトの両輪で駆動しつつ、方法も模索してみよう。
    また、読んだ本を再読するのも定期的に行おう。


    p29
    AIと競争しない、真に人間的な価値を発揮できる人材になるには、どんな仕事にも付加価値をつけていくことを考える必要がある。
    知的生産の根幹をなすのはアイデアであり、それは世の中の流行を見抜く眼力や柔軟な発想力、あるいはもっと根源的な人間力があれば発揮できるものなのである。

    ⇒AIが今後どこまで進化するかは全く予想できないが、相手が人間の仕事である限り、結局は自分自身の手腕に掛かってくる要因が大きいのだろう。


    p46
    土台を作るためのインプットとは、要するに基礎知識と教養を身につけるということである。
    具体的に言えば、中学・高校の教科書レベルの知識・教養を指す。

    ⇒中学・高校レベルの教養か・・・それすら今となってはないかも。問題集やってみようかな。


    p51
    ・調べる技術の基本は「読むこと」と「聞くこと」
    本や新聞、またソースが確かな公的資料を「読む」。
    「聞く」のは専門家の意見、またラジオやオーディオブック。

    ⇒公的資料なんて読んでもチンプンカンプンだろうな。。。新聞で何とかしよう。


    p55
    ・知性の土台となるインプットとは
    1つは新聞を読むこと。新聞と同等といえる「NHK NEWS WEB」でもいい。

    だが、新聞を購読しているものの、文字を追っているだけで内容が殆ど頭に残らないことはないだろうか?
    多くの場合、情報を自分のものにできないのは基礎的な知識・教養が不十分であることが原因だ。

    もう一つのインプットは、新聞などの情報を読みこなすために必要となる基礎的な知識・教養を身につけるためのインプットだ。
    基本は高校の日本史、世界史、政治経済、数学の教科書である。

    ⇒確かに!!新聞を読んでも前後の知識が入っていないから、中途半端な理解しか得れていないケースが多々ある。
    時間との勝負だが、気になった記事に対し、経緯を調べるなどもう一歩踏み込むことが大切なのだろう。


    p59
    高校レベルの知識・教養を身につければ、かなりの「知的基礎体力」が養われる。

    日本史A、世界史A、数学1・Aの教科書
    「詳説 政治経済研究」
    「生き抜くための高校数学」
    「生き抜くための中学数学」
    「試験に出る哲学」


    p66
    ・「仕事に関するインプットだけ行う」と決めること。
    どんなインプットにおいても、「仕事に直結するか」どうかという視点を常に持つことをおすすめする。
    仕事に関係しない本を読むことや、仕事に直結しないスキルを身につけようとすることも、無益なインプットである。

    ⇒「万能になりたい!」という欲望が自分にはあるが、やはり取捨選択が必要でしょう。。。そうなったら、新聞記事の殆どが自身の仕事と無関係ですが。
    インプットするにしても「選択と集中」を心掛けて行なう事も意識しよう。


    p75
    ・「新聞ダイジェスト」で各紙の要点を把握する。
    「新聞ダイジェスト」とは、1ヶ月の間に新聞で報じられたニュースの要点をまとめた冊子である。
    各紙の「いいとこどり」がしてあり、事実関係が把握しやすい。
    また主要テーマ別にまとめられているため、非常に手っ取り早く世の中の動向がわかる。

    一般紙を一紙と、月に一度「新聞ダイジェスト」で1ヶ月のまとめを読む。
    これが新聞を読む最低ラインである。

    ⇒新聞ダイジェスト、これはとても気になる!!実際、2紙も購読してもコストが掛かるしそんなに読む時間もなさそう。
    これはめちゃくちゃ要領が良さそうだ!今度一回試してみよう!


    p84
    ・独学術としてのネット活用法
    おすすめなのは、「iTunes U」と「スタディサプリ」。
    「勉強するならこのツール」と1つでも信頼できるツールを持っておくと、いざ勉強しようというときに参考書を求めて彷徨わずにすむ。

    ⇒これに関しては今必須のツールではないかな。基礎知識を身に着けなおす為のツールとして使用するかどうか考えてみよう。


    p91
    ・SNSを使うかどうかで「生涯所得」と「出世」に関わる。
    SNSははじめたら最後、どんどん時間を費やしてしまうもの。この中毒性ゆえに、全世界でこれほど広まったのだろう。
    知的かつ充実した人生を送りたいなら、すぐにでもやめたほうがいい。
    そもそも、誰がどこで何をしたか、何を食べたかなど、そんな情報を常時本当に得たいだろうか?

    時間は有限であり、しかもすべての人に平等に与えられている。
    その限られた時間を、インプットやアウトプット、あるいは楽しみや休養のために使うのと、どうでもいい情報を得るのに使うのとでは、知的生産力に格段の差が出る。

    ⇒あまりSNSにドップリな生活ではないが、「時間は有限」っていうのは心に留めておかないと。無駄な時間の過ごし方をしてしまっていることが本当に多いから。
    時間の使い方を見直すにあたり、自分自身を色々と見つめ直さなきゃいけないね。


    p100
    ・すべての情報を「1冊のノート」にまとめる
    新しく触れた知識を自分のものにすることが一番大切である。
    使うノートは1冊だけ。情報整理法は「手書き」が基本である。
    スケジュール、今日やるべき仕事のリスト、日誌、執筆のためのアイデア、読んだ本の抜粋メモやロシア語の練習問題まで。

    ⇒これはマネできないかも。常にその「1冊のノート」を持ち歩くわけにいかないし。。。ただ、手書きは無理にしても何かそういったツールを創る事は必要だ。


    p114
    ・自分の頭で考える=「批判的思考力」を持って物事を見る。
    批判的思考力とは、対象を理解し、自分の評価を加える能力を指す。
    新聞を読む、本を読む。そこに書かれていることを理解し、「賛成」「反対」「この点は違うと思う」など、自分の評価を加える。

    本の書き抜きだけでなく、「わかった」「わからない」の判断や「賛成」「反対」「ここがおかしい」といった意見も書き記すこと!


    p157
    ・株式売買で一攫千金を狙ってはいけない。
    素人は株の売買で儲ける事は考えない方がいい。
    機関投資家やプロは、素人にはない眼力や情報力、人脈を使って「その道のプロ」として利益を出している。
    それを生業としている人たちが勝負を繰り広げている中で、素人が売買で儲けようとするのはあまりにも危険だ。

    銀行よりは見返りが大きい株に資産を分散させ、買った株をずっと保有し、「売却益ではなく配当金によって資産を増やす」と考えること。
    なるべく倒産するリスクのない優良企業の株に限り、買ったらずっと持っておくというのが素人の賢い投資法だ。

    ちなみに投資信託はすすめない。
    銀行は本来の銀行業が不振になっており、投資信託の手数料を収入源にしている状況だ。
    高い手数料を払わなくても、手堅い投資先は自分で選べる。

    ⇒ギャンブルと同じで、一攫千金を狙い「続ける」といった事は頭から無くそう。ウマイだけの話なんか、乗っちゃいけない。
    ただ、投資信託を薦めない理由については少々納得しかねる。国債よりかはマシなんじゃないかなと個人的には思った。
    株売買については手間もかかりそうだし心労もありそうなので、今のところ手出しする勇気がない。


    p173
    ・つねに「最悪の状況」を想定しておく
    →最悪の状況を想定し、その際に被る「損害」と立ち直るための「対策」を想定せよ。
    相手を信用しすぎないというのも、リスクヘッジとして重要だ。
    完全に信用しきると、チェックが甘くなり、すべてを相手に委ねて、何か間違いが起こってからでは取り返しがつかない。
    「万が一裏切られたらどれくらい損害が出るか」「そうなったらどう対処するか」という発想を、つねに頭の片隅に置いておく事。

    ビジネスでは勿論信頼と信用が最も大切だ。
    しかしそれは、リスク意識を失っていいということではない。


    ⇒この世の中、「常に最悪の場合の想定」と「その対策」という意味でのリスクヘッジは、大人として身に着けておかねばならない当然のスキルだろう。
    何も考えずに突っ走るのではなく、しっかりと設計図を描いて、人生をより良いものにしよう。

  • インプット・アウトプットの両輪が揃うことによって、真の教養と使える知識が身につく。玉石混淆の情報から、適切なものを効率的に選び取り、深く理解する。そんな技術で「どんな人でも確実に実践することができる」のが本書らしい。どうなんだろ。一応ある程度は既に実践していることなんだけど、おゝと思ったところだけ、メモする。

    ・教養としての数学を学び直すのには「生き抜くための高校数学(日本図書センター)」を勧める。それが難しければ「生き抜くための中学数学」がある。理科4科目に関してはブルーバックス「新しい高校物理の教科書」(以下、化学、生物、地学)。←文系の私は、これらが不足しているはず。

    ・ネットでの情報収集は「NHK ニュースWEB」、新聞のWEB版、オンライン辞典・辞書サイトである「ジャパンナレッジ」の3種類に絞る。気を抜くとネットは直ぐに「時食い虫」になる。←そうそう!

    ・「iTunes U」は、大学授業を無料で視聴できる。アップル限定。←私はアップルなので、チラリと見たが、英語バージョンが多い。もう少し精査します。

    ・ニュースサイト(Yahooニュースなど)は読むべきでない。←頭が痛い。その通りなんだけどなあ。

    ・SNSは時食い虫、しない方がいい。それとメッセンジャーやラインなどのメッセージツールは使わない。少なくとも通知機能をオフにする。←頭が痛い。その通りなんだけどなあ。

    ・アウトプットでは、手書きノート1冊へ全部書いて行く。予定管理は2年手帳へ。←デジタルのデメリットと、この方法のメリットを書いているが、私はそこまで手書きに拘らなくてもいいと思う。

    ・期間を限って、自分の仕事遂行能力を測ってみる。(集中して何時間読書できるか等々)←これは試してみよう!

    ・そのあと、お金の貯め方、使い方、まで筆を伸ばしているのは如何なものかと思ったが、「おわりに」において、この本は「知的生産のための知的生産」を書いたのではなく「人生を充実させるための知的生産」のためだと書いていて、なるほどと思った。この本は具体的な技術はあまり書いていない。それを望む人には向かないだろう。

    ・ここまで読みながら同時に要約するのに、約2時間と少ししかかからなかった。実は初めての佐藤優。佐藤さんは短時間で本を書いているようだが、読む方も簡単に読めるように工夫している。なるほど、売れるはずだ。
    2019年5月31日読了

  • 本書は、佐藤氏が専業作家として活動する上で心がけている、必要な情報を「調べ」、それをもとに「書く」といった、一連の知的生産術を1冊にまとめたものです。

    結論は、次の通りです。

    もっとも重要なのは、知的生産力を高めること自体でなく、知的生産を高めることで人生が充実することです。「知的生産力を高めなければ」と心理的に追い立てられる羽目になっては本末転倒です。ときには、肩の力を抜き、なんにも考えない時間を持つことも重要です。

    気になった言葉は次になります。

    <調べる技術、書く技術>

    ・読み取った情報を1冊に集約させるノートを作ったり、学んだ内容を学生に教えたり、ラジオ番組で話すなどして、アプトプットも意識的に行い、「身につく」読み方をするように心がけている。
    ・インプットとアウトプットの両輪がそろうことで、得た情報が自分の知識となり教養になる。
    ・問題は、「知的な生産をどうするか」ではなく、「生産活動のなかの知的な『濃度』を、いかに高めるか」だ。
    ・重要な要素は、「楽しんで仕事をすること」だ。

    <インプット>

    ・インプットには、2種類ある。1つは、理解力の土台を作るためのインプット、もう1つは、具体的なアウトプットのために行うインプットだ。
    ・基礎的な知識・教養がなくては理解できない情報がたくさんある。
    ・「具体的なアウトプットのために行うインプット」とは、目的意識をもって行うインプットだ。仕事に直結するかという視点をつねにもつことをおすすめする。
    ・みなと同じことをやっていては差別化できない。いかにほかの人とは違う切り口、情報をもって発信するかが問われてくる。
    ・リアルタイムな情報は新聞で追いかけるが、今までの経緯などは主に書籍や論文からまとめて入手する。
    ・インプットとは具体的にどのような作業か。まず基本は「読むこと」、そして、第二に「聞くこと」だ。
    ・本を読んでも自分の知識にならない理由
     ①本の内容を理解したつもりが、実際は理解していない
     ②読書の技法が磨かれていない
     ③読者が背伸びをしている、もしくはあせっている
     ④本の内容が論理破綻している

    <アウトプット>

    ・おすすめする情報整理法は「手書き」が基本。使うノートは1冊だけ。
    ・読書の際に記すポイントは、「本の抜き書き」と「それに対する自分のコメント」の2つ
    ・日ごろから、情報を鵜呑みにせず自分の頭で考える力を養っておいた方がいい。
    「自分の頭で考える」とはなにか。それは、「批判的思考力」をもって物事をみることである。

    <インフラ整備>

    ・ビジネスでは、信頼と信用がもっとも大切だ

    目次は、以下になります。

    はじめに
    第1章 情報過多な時代の調べる技術、書く技術
    第2章 【インプット】情報を【読む力】を高める
    第3章 【アウトプット】読んだ知識を表現につなげるスキル
    第4章 調べる技術、書く技術の【インフラ整備】のすすめ
    おわりに

  • こういう類の本、好きなんだよなあ

    ①知識のために
    NHK NEWS WEBをトップページに

    ②教養学びなおしの本
    日本史A(山川)
    要説世界史世界史A(山川)
    詳説・政治・経済研究(山川)
    試験に出る哲学(NHK出版)
    もういちど読む山川倫理(山川)

    ③新聞ダイジェスト

    ④スタディサプリ

    ⑤ここでもやっぱりすべての情報を1冊にまとめる。
    今日あったこと→日誌として
    本の書き抜き+自分のコメント

    なんのためにかくのか・・

  • 野村進の名著と同タイトルだが、それはともかく……。

    佐藤さん流「知的生産の技術」を、わかりやすくまとめた1冊。
    2016年に出た池上彰との対談集『僕らが毎日やっている最強の読み方――新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』を、今回は佐藤さんだけで書いてみた……という趣でもある。

    月に約90本の連載をこなし、月平均2冊程度の新著を上梓する超多忙な方ゆえ、実践に裏付けられたノウハウには説得力がある。
    ただ、本書は物書きなど「知的生産のプロ」向けの本というより、一般のビジネスパーソンに向けて書かれている。

    ツイッターなどのSNSには否定的で、「SNSを使うか、使わないかで、生涯所得と出世が左右される、そういっても過言ではない」とまで言っているあたり、佐藤さんらしい。

    情報収集については、〝紙の新聞の購読は必須。できれば2紙購読してほしい〟としたうえで、〝有料の新聞記事クリッピングサービスはおすすめしない。それより、月刊『新聞ダイジェスト』を定期購読したほうがよい〟としている。このような具体的アドバイスが有益だ。

    ほかの「知的生産の技術」本にはあまり見られない点として、収入をどのように管理し、その何%程度を知的生産のために割くべきかが、くわしくアドバイスされている。これは本書の独創性と言えよう。

  • 〈問題は「知的な生産をするかどうか」ではなく、
    「生産活動のなかの知的な『濃度』を、いかに高めるか」だ〉

    そして知的生産能力をあげるために
    〈第一段階として需要なのはインプットだ。
    中学~高校の教科書レベルの基礎学力をつけることと
    自分の仕事に関する知識をアップデートすることである〉
    で、後者はやっているかな、自分。

    そしてアウトプットが知的生産にあたりますが
    「まずやってみる」そして
    〈社会との「接地面」を探り、インプットも磨きながら、
    トライ&エラーを続けられる勤勉さが、知的生産に必要な素質といえる〉

    最後に〈良好な人間関係を構築するコミュニケーション能力というのも、知的生産力の重要な一要素なのである〉
    もちろん大事な友人は財産ですが
    社会人としての人間関係では
    「歩留まり」と「リスクヘッジ」を意識することも必要です。

    いろいろ書いてきましたが自分にグサッときたのはここです。

    〈時間は有限であり、しかもすべての人に平等に与えられている。
    その限られた時間を、インプットやアウトプット、
    あるいは楽しみや休養のために使うのと、
    どうでもいい情報を得るのに使うのとでは、
    知的生産力に格段の差がでる。
    どれくらいの差かといえば、SNSを使うか、使わないかで、生涯所得と出世が左右される、そう言っても過言ではないほどの差である。
    そう聞けば、少し考えが変わるのではないか〉

    ブクログもSNS。
    良いこともたくさんあるけど、ついつい油断すると無意味な時間を費やしていることがあって、
    佐藤優さんのお言葉、肝に銘じます。

  • 多い月では500冊以上の本に目を通すと豪語する著者佐藤優の知的生産術を記した本。
    この本は非常に分かりやすい表現で説明して、かつ著者がインプットすべき本を取り上げているので、自分に足らないところの基礎的な分野に関しては読んでみたくなる。
    大いに参考とすべき点は多数あるが、基礎的な土台となる事を除いては仕事に直結しないインプットは無益としていることだけは納得いかない。
    私個人としては、本を読むということが、ある意味自身ではできないことを擬似体験させてくれ、かつ自分の知り得ない世界を開いてくれるものになると信じており、またそこに楽しみに似た感情が芽生えてくるからだろう。
    まあ著者が、そこまでは否定していないのは行間に充分読めますが。

    • イメジタリアンさん
      私も仕事には直結しないインプットは無益は断定し過ぎかなと思いました。
      読書=疑似体験という視点はおっしゃる通り。豊かな心を育むには必要な視点...
      私も仕事には直結しないインプットは無益は断定し過ぎかなと思いました。
      読書=疑似体験という視点はおっしゃる通り。豊かな心を育むには必要な視点ですよね。
      2019/06/07
  • 「書く技術」に興味があって読んでみた。

    書く技術パートの半分はスケジュール管理のこと。
    著者ほど忙しくないので笑、実践するほどのものはなかった。(多忙な人には有効なものもあると思う)

    残りの半分が、書くことについての技術。
    一冊のノートに手書きするというのが佐藤流。
    読書後に「本の抜き書き」と「自分のコメント」を書く。
    抜き書きのため、たくさんは書けない。それゆえに大事なところのみを抜き出すことになり、手を動かすことが記憶に残るのに寄与する、とのこと。
    参照不可で書くことが、頭の定着度を測るには良い。

    複眼思考、というのは今読んでいる苅谷さんの本と類似。

  • 内容的には佐藤優氏が今で著書で述べてきたことの焼き直しというか繰り返しになるので、氏の知的生産の技術に関心のある読者には既にどこかで聞いたことがあるなあ、ということばかりだろうと思う。

    要するに、佐藤優氏自身が常日頃から有益だと思っていることと、時間の浪費だと思っていることを集約しているという感じで、特に目新しいものは見受けられなかった。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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