グーグルが消える日 Life after Google

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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797399035

作品紹介・あらすじ

米国経済学者による衝撃の未来予測!

米国で出版後、シリコンバレーを騒然とさせたベストセラー!
堀江貴文氏、推薦!

現在、グーグルは大規模なデータセンターによる
ビッグデータの集中処理を前提にして、多様なサービスを無料で提供している。
しかし、著者は、グーグルはセキュリティの脆弱性という
致命的な問題を抱えていると指摘する。

著者は、まもなくブロックチェーン技術を活用した新しい勢力が、
グーグルが築いた世界にとって代わると予言する。
今後、インターネットの世界がどう変わるのか?
米国「テクノロジーの預言者」による衝撃の近未来予測!

感想・レビュー・書評

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  • 著書について、経済学者にもかかわらず、コンピュータ屋の言いまわしで、読みやすく、親近感がもてた。
    AIシステムが巨大化するにあたって限界が生じること。
    セキュリティシステムの構築にて、E/Cの限界がくることなどを指摘している。
    ただ、著者が指摘しているとおり、それは、GoogleであってAmazonではないことものべられている。

  • グーグル、グーグルの世界の特徴について、それがどのように「悪」なのかを説明。それに対し、グーグル後の世界ではどうなるのかについて、筆者の予測を説明している。

    前者はこれでもかというほどに説明されているが、後者については、一部説明が不十分であるように感じた。

    また、他の方が仰られているように、文章が非常に分かりづらい。そして、冗長である。ITに疎い方は読むのが辛いかもしれない。

    タイトルにあるグーグルの消滅シナリオについては、セキュリティーに関するところが有力なのかなぁ。

    逆に言えば、それ以外の問題点に関しては、対応できないこともないのでは?と感じた。

  • Googleに限らず全てを支配する存在は、とても恐ろしいが、どこかに綻びが出て、必ず終わりが来る

    その先、どうなるのか?
    それは誰も分かららない

  • 邦題がおかしいとか翻訳がよろしくない、というネット上の評判はおそらくそのとおりなんでしょう。
    なんとも読みづらい本ですが、面白い記述もあります。
    以下、自分が気になった点。
    ・あらゆるものが潤沢になっても、時間は希少なまま。時間の希少性は、大金に勝る
    ・個人が使用するコンピュータのCPUはこれまでになく強力で余裕がある。光ネットワークを介してデータを長距離でも劣化させずに送り、電力が最も安いところで処理する形
    ・自動運転システムをソフトウェアの観点からのみで達成するのは困難。良質なハードウェアが必要(Luminar Technologiesが取り組む領域)
    ・GAFAもデータの集中管理の危険性を認識。データの集中管理により、ハッカーにとっての最大の課題を解決してしまった
    ・Javaスクリプトは、ウェブページにCookieを設定する機能を搭載したことにおり、ターゲット広告やウェブ侵入型のユーザトラッキングに欠かせない存在になった
    ・Googleが無料で提供するサービスには価格がないため、本当に何が求められているのかわからなくなる
    ・ブロックチェーンの導入によりデータはすべて可視化。ユーザ間の相互利用も可能に。そのためインフラを提供する側だけがデータを利用できる状況もなくなり、DCに設置されたクラウドコンピュータの役割が低下していく可能性
    ・アメリカの大学は提供する中身を改善しない一方で価格を大きく引き上げたことに対する問題意識が存在(ピーターティールも「教育バブル」と呼ぶ問題意識)
    ・学歴とは、昔ながらの学問の秩序を維持し、そのヒエラルキーを永続させる手段
    ・Googleは自社の無料サービスを提供するために他社に料金を支払いたくないので、インターネットの中立性を支持し、Googleの無料世界のために政府に介入させようとしている

  • ▼googleが顧客から対価として受け取るもの
    ⇒時間と情報

    ▼google後の世界(クリプトコズム)におけるルール
    ■情報の管理権限を個人に
    ■セキュリティファースト 等

    ▼上記を支える基盤
    ⇒ブロックチェーン


    https://twitter.com/shinjitakenaka/status/1180948804440219648?s=21

  • 「こんな事があった」って話ばかりで、結局何が言いたいんだかわかんない。分厚い本。

  • ブロックチェーンの台頭により無料により情報を独占してきたグーグルの地位が低下もしくは消滅する可能性があるとのこと。情報の集約化から分散化。グーグルの広告モデルが同社の大きな収益元であること。ユーザーは見る必要のない広告を見ることで貴重な時間を奪われるとか。グーグルがあろうが無かろうがよりオープンな世界になることで少しでも良い世界になればと思います。

  • タイトルにぞっとして読んでみたが、内容が難しい。なぜGoogleが消えるのかいまいちタイトルの理解ができなかった。

  • 何したいの?

  • 我々はインターネットについて「今後どうなるのか?」「どうなりたいのか?」をもっと真剣に議論すべきだ。
    現実的にGoogleが消えるとは思えない。
    しかし想像もつかないことが起こるのが世の常だと思う。
    「絶対」はあり得ないと考えると、いつかGoogleが消える日が来るのかもしれない。
    もしそれが起こるとすれば何がきっかけだろうかと示したのが、本書の主旨である。
    確かに今のインターネットは色々な矛盾を孕んでいる。
    ホストコンピューターで一元集約するのではなく、分散されていることが利点ではなかったか?
    元々は、米ペンタゴンが破壊された場合でも、ネットワークが壊れないような仕組みを構築することが発想の原点だったはずだ。
    インターネットは中央を持たないで、分散されてフラットであることに意味があった。
    それなのに、現在の状況はどうだろうか。
    世界はGAFAに握られ、完全に中央集権化しているではないか。
    そもそもそれが間違いではないか、ということなのだ。
    著者はさらにGoogleのビジネスモデルの脆弱性を突く。
    Googleのビジネスは、ほとんどが広告収入だ。
    広告によって稼いだ莫大な富を投資に回し、様々な無料サービスを展開している。
    その無料サービスは、「インターネットユーザを1人でも多く増やす」という1点の目的に集中している。
    インターネットに接続し、Googleのサービスを使うユーザを増やすための勝利の方程式なのだ。
    Googleは莫大な富を利用して、AIの開発にも力を入れている。
    AIはビックデータを基にして様々な解析を行うことで、益々賢くなっていく。
    ビックデータを保有するGoogleは当然にこの分野でも有利な立場で、AI開発において一歩も二歩も抜きん出ている。
    AIは大きなことを方向付けるというよりも、株式市場のような「下がったら買い・上がったら売り」を繰り返す細かな作業を高速に行うことの方が向いている。
    当然にこれら作業は人力では到底できるはずがなく、機械が細々とすごい勢いで作業している点が特徴なのである。
    1トランザクションでわずか0.01円以下の利益かもしれないが、それが何億何兆回も繰り返されることで、大きな収益に積み上がっていくのだ。
    これらは当然にGoogleの検索表示の仕組みも同じであり、AIとはとても親和性が高い。
    著者は逆にその親和性こそに警笛を鳴らす。
    ユーザにとって広告は決して必要なものではない。
    自らが検索した言葉に対し、無理矢理ユーザに対し広告主が情報を押し付ける。
    これは当然にAIを使えば「効率的に広告を排除する」ということも叶う訳だ。
    これこそがGoogleの脆弱性と著者は示している。
    自ら開発するAIは、広告ビジネスにとっては脅威である。
    だからGoogleは課金ビジネスに舵を切りつつあるが、それも難しいだろうと言う事だ。
    Youtubeプレミアム、Google Workspaceなど展開しているが、今までの広告ビジネス並みに稼ぐことができるのか。そこは全くの未知数である。
    さらに著者は、ブロックチェーンの誕生こそがインターネット思想の原点回帰であり、中央集権を脱する一手とも説いている。
    確かにこれも一つの解決策なのもしれない。
    ブロックチェーンは分散化することで全体の仕組みを維持し、参加者の承認を得ることで公平性を担保する。
    今の世界は自由なようでいて、実際には情報はGAFAにすべて握られている。
    その状態で果たしてよいのか、ということだ。
    ブロックチェーンの誕生も、中央に依存しない形の一つの回答だと思う。
    Googleが消えるかどうかは実際のところは分からない。
    一つの国家よりも大きくなった各企業が、今後はメタバース世界などを牛耳っていくことでさらに肥大化し、国家という概念すらも書き換えていく。
    そんな世界で我々はどうやって生きていくのか。
    思考停止に陥ることなく「Googleがもし消えるなら?」と考え続けることが大事なのだと思う。
    (2022/4/9)

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著者プロフィール

米国の経済学者、未来学者。1939年ニューヨーク州生まれ。ハーバード大学卒業後、リチャード・ニクソン、ロナルド・レーガン、ネルソン・ロックフェラーなどのスピーチライターを経て、サプライサイド(供給重視)経済学の研究者へ転身。さらに、転身後の1981年に刊行した著書『Wealth and Poverty』(『富と貧困』、斎藤精一郎訳、NHK出版)がベストセラーに。2000年刊行の著書『Telecosm』(『テレコズム』、葛西重夫著、ソフトバンククリエイティブ)では、「通信網の帯域幅は6ヶ月で2倍に広がる」というギルダーの法則を提唱した。研究活動の一方で、投資家、ジャーナリスト、技術評論家、作家としても活動。『Wealth and Poverty』がレーガノミクス(アメリカ大統領時代のレーガンの経済政策)、IT産業関連の研究がアル・ゴアの政策(副大統領を務めたビル・クリントン大統領時代の「情報スーパーハイウェイ構想」など)に大きな影響を与えたとされる。

「2019年 『グーグルが消える日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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