日本進化論 (SB新書)

著者 :
  • SBクリエイティブ
3.50
  • (39)
  • (133)
  • (132)
  • (30)
  • (5)
本棚登録 : 1627
感想 : 144
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797399868

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • メモ
    ------------------
    ・「ポリテック」的な視点が政治に不可欠の時代

    ・会議中のPC、スマホNG
    →日本だけ(テクノフォビアが強すぎる国)

    ・「限界費用ゼロ化」が次世代ビジネスのPOINT
    →原材料費、人件費をテクノロジーでカバー
    →プラットフォーム的な視点

    ・少子高齢化国だが「デンマーク」はGDP↑↑(日本はDOWN)
    →テクノロジーの積極的導入が肝

    ・「シルバー民主主義の国」日本
    →若者の投票率ほぼ最下位、
    →「高齢者向けの政策」ができるのは必然(政治家は当選したいから)
    ------------------

    「日本社会のこれから」を考えた時
    .
    必ずしも良いことばかりではないです

    「バブル崩壊」の後、日本は大きく経済が変わり、世界的に見たら
    .
    「二流国」に変わりつつある、、
    .
    この動きはもう変わらないのでは?
    .
    と少なからず思っていました

    私自身今の日本が落ちていくことを「知っていながら」も

    「何すれば良いの?」と放置していただけでした

    著書の中に「若者が今すべきこと」の1つが記述されていた様な気がしました

    「投票に行くこと」です。

    「シルバー民主主義の国日本」と言われるくらい、

    現在の政治は「高齢者優先の政策」ばかりです

    著書の中に「高齢者の投票率が高い以上、

    寄り添う形を取らざるを得ない政治家たちは

    新たなテクノロジーに関連する政策は導入しづらい」

    とありました。完全に盲点でした

    今の政治家が悪いではなく問題は
    .
    私たち「若い世代の政治意識」にもあったのです

    これからの日本を担う私たち20代は

    もっと「世の中の仕組み」に敏感になるべきだと思いました

    ※私たちが「投票」に行かないから「日本はダメ」になります

  • 【まとめ】
    「ポリテック」(政策×テクノロジー)という大枠のもと下記のテーマについて書かれている
    ・働き方
    →「AI+BI」的な働き方と「AI+VC」的な働き方。障害も障害出なくなる(過去から今の視力のようにテクノロジーによる解決)
    ・高齢社会
    →コミュニティで支え合う社会。高齢社会をいかに受け入れ、みんなで見守り、共に発展させていくか
    ・子育て
    →やはりコミュニティ。単一の家族だけで解決しようとしない。信用は可視化されている
    ・教育
    →教師はあくまで専門職(社会や稼ぎ方を知らない)。学校でなくても学べる場は増えた。美学の追求
    ・財政
    →将来の社会保障費の増大はGDP費で見るとそこまで大きい問題ではない。しかし、少子高齢化の中でいかにコストダウンを行うかは重要(テクノロジーの活用)。シルバー民主主義
    ・スポーツ
    →Well Being(健康×人との繋がり)を促進する。より政策的に取り組みやすい社会を。

    【感想】
    一言でまとめると、
    日本の社会課題を悲観しせず、ポジティブに解決策を"皆んなで"練って、協力して取り組もうということでいいのかなと。
    社会課題について、非常にわかりやすくまとめられており、それぞれに知識を持ちながらも、バラバラの職につく方々の議論内容も面白い。

  • Politics(政治)×Technology(技術)=ポリテックが適用されれば、日本の超高齢化社会も乗り切れる。現在は過疎地のところではインフラの整備にベーシックインカムを導入できるほどのお金をかけているらしいし、日本と同じように高齢化が進むデンマークは技術を活用することによりGDPは増加し続けているらしい。日本も既得権益を取っ払い、ポリテックが上手く適用されれば、超高齢化社会も乗り切れるのかもしれないと感じた。

  • 年金問題
    今後日本の生産年齢人口は更に減少するが、労働人口が増える(高齢者、女性)ため、そこまで深刻な自体にはならないと予想されている。

    社会的子育ての必要性
    所得の低い時期に育児と介護が発生する、日本型雇用モデルの限界

  • 私たちの直面している問題がとてもわかりやすく、浅く広く書いてあった。間口が広くてビジネス初心者の自分にはとても良い本だったと思う。もう少し踏み込んで詳しく聞きたくなった。

  • 世界の中で日本がどう戦うかを安宅さん、小泉さんなどの対話を踏まえながら提案している本。
    COVID-19環境下、日本で浮き彫りとなった問題を予言しているようにも読める。

  • 1年以上前の本だけど、自分が今知りたい情報が散りばめられていた。

    日本社会の課題がいくつも提示され、それを政治・テクノロジー(ポリテック)を中心に解決策を模索している。

    事実を知ろうとすること、物事を包括的に多角的に見ること、自分自身で考えることの重要性を感じた。

  • 日本進化論
    ・日本の生産性は世界30位前後(先進国ではもちろん最下位、1位はアイルランド)
    ・少子高齢化→「勤労世代が高齢者を支える」ではなく、「高齢者が勤労世代を支える」環境づくりを!高齢者が子育てを支援して勤労者が子供を育てやすい環境にする!
    ・日本の教育は「社会のルールに従うように育てる」教育。アルトリコーダーという汎用性のない義務教育(真面目に吹ければ立派と言う教育)
    ・高齢化社会で崩壊すると言われている社会保障制度。実は費用は対GDPだと1.1倍(2040年)と微増である。
    ・介護など高齢化社会に伴う、人手不足はテクノロジーで賄う
    ・日本とよく似た人口構成比のデンマーク→やはり金融、教育、医療、福祉においてIT化が進んでいて経済発展している p185
    ・高齢化社会で危ない気がするけど、昔と比べて女性の社会進出や定年の引き上げなどでそこまで勤労世代の負担が大きいことはない
    ・年金制度はいつ退職してももらえる額は変わらない
    ・農耕民族的労働(きめられた給料のために長くオフィスで働く=実をつけるまで農作物を育てる)から狩猟民族的労働(テクノロジーという猟銃で自ら狩りに行く)へ

  • 日本が抱える社会問題を共有し解決策についての重要な視点を提示している。
    特に「シルバー世代の保障にばかりに財源が回り、若者世代に投資することができていない」という現状から多くの問題を引き起こしていることが見えてくる。

    問題の解決策として提案される「テクノロジー」の活用例には大きな期待が膨らむ。ただ、「政治」により過去に作られたルールや仕組みが障害となっている現状があることは留意しなくてはならない。
    双方に関わる人が協力・連携し合うことで、現在そして未来の社会は明るくできる可能性を感じた。

    しかし、これらのことを専門家のみに委ねるのではなく、国民一人一人が自分ゴトとして意識していく責任があることも考えなくてはならない。

    現実的に問題を直視し、楽観的に未来を望むという点でオススメしたい一冊である。

  • 「限界費用ゼロ化」
    スマホが爆発的に普及して所有せずにいろいろなモノが手に入る社会になりました。
    一度作ればコピーすることがノーコストで出来るようになったので初期コストに対して課金制にするか広告収入にするか新しい費用調達に切り替える必要があるんですよね。

    「AI+BI」
    「AI+VC」
    AIとの付き合い方で働き方が二分されると書かれています。
    BIはベーシックインカムです。
    BIを普及させながら介護や教育の人でしかできない部分で働く人。
    VCはベンチャーキャピタル。
    VCで新たな価値を生み出す人。
    どちらが良いとかではなくでAIにどう付き合えるかで振り分けられるのでしょう。

    これからの教育は基礎的な部分はAIで高等教育(大学以降)は人でやっていかないとあかんようになるんでしょうね。
    AIを使いこなせる前提で社会は進んでいくんでしょう。
    僕らビフォーAI世代には苦しい時代になるのかもしれません。

著者プロフィール

メディアアーティスト。1987年生まれ。JST CREST xDiversityプロジェクト研究代表。
東京大学大学院学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の早期修了)、博士(学際情報学)。
筑波大学デジタルネイチャー開発研究センターセンター長、准教授、京都市立芸術大学客員教授、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学特任教授、金沢美術工芸大学客員教授。
2020年度、2021年度文化庁文化交流使、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)テーマ事業プロデューサーなどを務める。
2017~2019年まで筑波大学学長補佐、2018年より内閣府知的財産戦略ビジョン専門調査会委員、内閣府「ムーンショット型研究開発制度」ビジョナリー会議委員,デジタル改革関連法案WG構成員などを歴任。

「2023年 『xDiversityという可能性の挑戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

落合陽一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
西野 亮廣
リンダ グラット...
アンデシュ・ハン...
落合陽一
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×