親を送る

著者 :
  • 集英社インターナショナル
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本棚登録 : 106
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797672503

作品紹介・あらすじ

別れは突然やってきた。79歳の母と84歳の父を、義姉と女2人、迷いながら見送った半年間の物語。『さいごの色街 飛田』の著者が書き綴った「いい年の大人の、親との別れ」のドキュメント。

感想・レビュー・書評

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  • 著者が、ご両親を見送るまでの様子をまとめている。

    私自身もそうだが、「いずれ親が死ぬ」ということはわかってはいる。

    だが突然だと狼狽える。

    著者も母親の急死に父親のケア…いろいろな人の手も借りながら仕事もしつつなんとか平常にと思ったところ父親までも逝く。

    壮絶な介護や看取りというようなことは書かれていないが、亡くなるまでの著者の心情がわかる。

  • 著者が52歳の時、ご両親を続けて亡くした時の体験を綴っています。

    とある出来事からある日突然、心の準備もなく著者のお母さんは危篤状態になります。

    ブログにて詳しいレビューしています*
    https://happybooks.fun/entry/2021/04/09/170000

  • いつか親を亡くす。
    たぶんいつになろうと、ショックや悲しみや、戸惑いがあると思う。
    本書はすごくリアルで、実際に起こったそのショックや悲しみ、戸惑いがつたわり、参考になった、と言うと待ってるみたいでいやだけど、、、。
    パワフルな義姉さんと仲良しで何より。
    やはり、こういうことは誰かと助け合わないとしんどい。
    現実は亡くなるまでの介護、お金、治療、延命、家族意外の親族の意見、沢山の面倒ごと、体力的な負担もあるんだと思う。
    書くことで両親の死ときちんと向き合い、整理できるのは羨ましい。

    あとがきにある「さよならのあとで」は私も友人を亡くした時に救われた本。

  • 85酒場の作品で好きになったライターの、作家としての一面を見た気がする。これがこの方の原点だったんじゃないかな。で、また酒場紹介も書いて下さい。待ってます

  • いつか来るその日のために 気持ちを整理するうえで読んでおこうと思った

    延命措置について家族間での考え方の違いや 担当医の治療方針の疑問 医療費など現実的な金銭問題 それぞれの病気や家庭事情など まさに自分が体験し抱えている問題でもあり考えさせられる部分が多かった

    あらためてこのコロナ禍に 普通に看取り見送る事が 残された人にとっても重要なことなのだと深く感じた

    まだまだ先の見えない不安の中 考えすぎてしまう部分も多いが 「親を送る」事は誰もが経験することなのだと思うと ひとりで考え込まず ある程度は流れにまかせるしかないくらいの気持ちでいるしかないのかもしれない

  • 文学

  • まだと思いながら、両親の事は気になっており、手に取る。著者の実体験をベースに、母、痴呆の父を送る話。延命、葬式、兄弟などの意見の相違など流れを読むことで体験でき参考になる。女性目線だからだろうか、動揺しつつも、淡々としている場面もあり、私ならもっとオロオロしてしまうだろうな。

    【学】
    入院はさせない方がいい
    葬儀も想定しておいた方が良い

  • 著者が知り合いだから読む。親の介護、葬式等々。老後になると人に頼らなければならないことがよく分かる。親の死に目に合わせたいよいう気持ちと、現在の生活を守りたいという気持ち。どちらに比重をかけるかはその人の人生観だろう。どちらが正しいかという判断はできないと思う。

  • 自分はその場で、何を感じるのだろう。重く辛い本ではあったが、今を立ち止まり、深呼吸さしてくれた。

  • 題名を見て読みたいと思いました。
    親を送る‥わかってはいても後悔することばかり。どれだけ両親に愛され、許され、受け入れられていたか。今度は私がしっかり親としての役割を果たさなければと感じました。

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著者プロフィール

井上 理津子(いのうえ・りつこ):ノンフィクションライター。1955年奈良県生まれ。タウン誌記者を経てフリーに。主な著書に『さいごの色街 飛田』『葬送の仕事師たち』『親を送る』『葬送のお仕事』『医療現場は地獄の戦場だった!』『師弟百景』など多数。人物ルポや食、性、死など人々の生活に密着したことをテーマにした作品が多い。

「2024年 『絶滅危惧個人商店』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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