ぼくたちは戦場で育った サラエボ1992─1995

制作 : 千田 善  角田 光代 
  • 集英社インターナショナル
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本棚登録 : 83
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797672695

作品紹介・あらすじ

1990年代に起きた「サラエボ包囲戦」。その悲惨な市街戦の中で育った若者たち1000人が語る「私の子ども時代」。戦争とはけっして「昔話」「どこかの国の話」ではないことを角田光代の名訳で伝える。

感想・レビュー・書評

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  • 1990年代のボスニア戦争の際に、サラエボで子ども時代を過ごした人たちからのメッセージを集めて本にしたもの。
    あの過酷な戦争を子供たちがどのように感じ、過ごしていたか。大人の言説とはまた全然違う、戦争中の現実が痛いほど伝わってきて、何度も胸が苦しくなりました。
    本当につらかったというメッセージのあふれる中に、ああいう状況だからこそ特別な友情や愛情も生まれた、というメッセージも。我々が当たり前だと感じていることが、戦争の地では当たり前ではない。そんな”当たり前”のことを、まっすぐに伝えてくれた1冊でした。
    自分と同い年の人たちからのメッセージもたくさんあって、そのこともあって、とてもいろいろ考えさせられました。

  • 角田光代さんのブログがきっかけでこの本と出会った。
    ちょうど私が生まれた年ぐらいに起きた、そう遠くない過去の戦争。けれどもこの「サラエボ包囲戦」について私はあまりよく知らなかった。
    本の第2部で、戦時下のサラエボで幼少期を過ごした人々の1000あまりの思い出・当時思っていたことが語られる。短いたくさんのそれらは、とてもストレートに切実なものとして次々に飛び込んでくる。日本で何事もなく過ごしてきた自分の幼少期を思い、愕然とした。
    しかしこれは、過去のものではない。今現在も同じことが世界で繰り返され、同じ幼少期を耐えている子どもたちがいるのだということを改めて、ヤスミンコ氏の言葉で強く意識した。

  • 「あなたにとって、戦争ってなんだった?」
    ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争当事に子ども時代を過ごしていた人々への問いかけ。
    かつての子どもたち、ひとりひとりの声が(大義でもなく解釈でもなく)「戦争とは何か」を言い当てる。
    (多くの人は自分の身に悪いことが起こるなんて思ってないが)戦争は「ある日突然」やってくる。
    戦時下、ただでさえ何事かあれば自粛を強要される私たちの国で、うたったり笑ったり、冗談を言うようなふつうの暮らしが許されるだろうか?
    訳者である角田光代さんの問いかけは、杞憂だとは思えない。多くの人に読み、考え、今できることをしてほしい。

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