英語のこころ (インターナショナル新書)

  • 集英社インターナショナル
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797680249

作品紹介・あらすじ

『日本人の英語』の著者が、「多様性」「性と愛」「資本主義」「原子力問題」「津波」「死」などのキーワードを縦横無尽に論じる。日英米の社会・文化の魅力と本質を英語から浮かび上がらせる画期的な1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 2022/2/19 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
    2023/8/6〜8/8

     「日本人の英語」で出会って以来、大変ためになる英語の本を書いてくださっているマーク・ピーターセン先生。明治大学を定年後も金沢星稜大学で教鞭を取っておられるらしい。本書では、これまでの文法的な解説ではなく、日本語と英語の単語の持つニュアンスの違いについて、いろいろ解説されている。以前からこういうところに興味があったので、とても楽しめた。

  • 翻訳についての内容が印象的。この本を読んだ後に、英語原作の書籍を読むと読み方が変わる気がする。

  • 冠詞の"a"や"the"の働きについては、へぇとはなった。

  • 日本語を深く考察されているからなのでしょうね。マーク先生の解説付きで文章を読むと、夏目漱石も谷崎潤一郎も、寧ろ解釈が深まるというのは、母国語への甘えと怠慢として反省します。擬態語、擬音語の比較、すごく面白く、ほかで見たことがなかったです。色んな引用文章が本当に素敵。


    死を表現して

    I do not fear death. I had been dead for billions and billions of years before I was born, and I have not suffered the slightestinconvenience from it.
    — Mark Twain

    Each night when I go to sleep, I die. And the next morning, when I wake up, I am reborn.
    — Mahatma Gandhi

    Death is no more than passing from one room to another. But there’s a difference for me, you know, because in that other room I shall be able to see.
    — Helen Keller

  • P

  • 日本語の表現をそのまま英語にしても、なかなか伝わらないなぁと痛感することが多く、手に取った一冊。
    文法や単語を一通り学んだ後は、英語的発想やことわざ、英語圏における共通思想みたいなものを身につけないといけないんだろうなぁ~
    本書で取り上げられていた全ての表現を覚え、日常利用することはなかなか難しいですが、
    ポイントポイントだけでも身につけて、使っていきたいです。

    以下、印象的だったところ。
    ・silver tongues(雄弁家)(p.19)
    ・the Mother of~は抽象的なものにも使えるが、the Father of~は「創始者」等の抽象性のないものに使う。また、前者は”母なる大地”のイメージで、後者は”時の翁”のイメージ。(p.29)
    ・old personよりelder personの方が語感が優しい。(p.57)
    ・And now here is my secret, a very simple secret: It is only with the heart that one can see rightly; what is essential is invisible to the eye.(p.101)
    ・lost generationは「失われた世代」ではなく「人生の迷子になった世代」(p.142)

  • 岩波新書に比べてとても軽い読み物であり、対象が一般向けであった。

  • アメリカ人にして日本語の細かいニュアンスまでも長年学ぼうとされてきた著者による、英語と日本語のニュアンスの違いに関するエッセイ。
    具体的な単語のニュアンスの違い、theとaの感覚、日本文学の英訳など、どれも興味深い事例であっという間に読了。
    これ1冊読んだだけですぐに英語が上手になるというものではないですが、言語についての興味が高まることは間違いないです。

  •  外国語として学ぶ英語は、機能としての英語を優先する。ただ、それだけでは少し寂しいので、言葉としての英語を文化を添えて味わう。そういう感覚の一冊。
     冒頭、“はじめに”のところに、「説得力のある英語を話したり書いたりするためには、たくさんの語彙が必要であり、それを自分のものにするには、可能な限り多くの英文を読み、それを消化し、自分のものにするという地道な努力を続けるしかない」とあり、「語学学習は本人の自発的努力しかない」と語る。
     永遠に辿り着けない終着駅、その駅舎を見ることはない。

  • もっと早く読みたかった。
    まがりなりにも外国語を習得する大学に行き、受験も英語で受けたのに、TOEICなんてもはや時間いっぱい座っていられない体たらく。
    英語の慣用句って知らなきゃ文脈を考えても読み解けないので知識として積み上げなければならないのに、なかなか頭に入ってこない。本作は英語ネイティヴスピーカーの著者が初めてこの語を知った時のシチュエーションや心境を綴っているので読者も新鮮な気持ちで相対できる。
    また「脱原発」や「老人力」など流行語から定着してしまった日本語の翻訳は社会人として知るべきなので非常に勉強になった。
    こんな授業なら英語ももっと楽しく勉強できたのに、と思うけど今からでも遅くないかもと思わせてくれる一冊

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