「最前線の映画」を読む Vol.2 映画には「動機」がある (インターナショナル新書)
- 集英社インターナショナル (2020年6月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797680553
作品紹介・あらすじ
「映画は、何も知らずに観ても面白い。でも、知ってから観ると100倍面白い。観てから知っても100倍面白い!」(町山智浩)
お待たせしました!
大好評『「最前線の映画」を読む』第2弾がいよいよリリースです。
今回も、町山智浩氏ならではの「深掘り映画レビュー」が炸裂!
【本書で採り上げられている映画たち】
『シェイプ・オブ・ウォーター』──「アザーズ」たちへの捧げ物
『スリー・ビルボード』──善人はなかなかいない
『パターソン』──芸術とは誰のためのものなのか?
『ファントム・スレッド』──「僕の映画はどれも自分自身の個人的な話だよ」
『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』──「これはメタファーなんだ」
『君の名前で僕を呼んで』──なぜ監督は、蠅が飛び回るシーンを撮ったのか
『ラブレス』──ズビャギンツェフの愛なきロシア
『アンダー・ザ・シルバーレイク』──ハリウッドへの扉を開く「鍵」とは
『ROMA/ローマ』──大いなる「贖罪」の物語
『マザー!』──アロノフスキーが映画を撮り続ける「動機」
『魂のゆくえ』──「絶望はうぬぼれだ」
『ツイン・ピークス シーズン3 The Return』──遅さ、夢、ノイズ、夜道、電気、機械、絶叫
【著者】
町山智浩(まちやま ともひろ)
映画評論家。ジャーナリスト。1962年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。「宝島」「別冊宝島」などの編集を経て、95年に雑誌「映画秘宝」を創刊。その後、アメリカに移住。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。TBSラジオ「たまむすび」、BS朝日「町山智浩のアメリカのいまを知るTV」レギュラー。
感想・レビュー・書評
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「シェイプオブウォーター」は解説なしでも十分面白かったが、町山さんの解説の謎解きは、見終わった後のご褒美でもある。
見終わった後、⁇だった「聖なる鹿殺し」は、町山さんの解説で、監督の世界観がようやくわかる。
好きだけど、なぜ好きかわからなかった「ROMA」は、町山さんの解説で、自分がどこに惹かれたのか、分析できる。
映画好きには、町山さんは「必需品」だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
観て、わけのわからない映画って、ときどきあるんだよね。本書に出てきた『マザー』とか、冒頭とエンディング、それぞれで目覚めた彼女が別人だったことには気づいていたけど、ただひたすら???という感じだった。そうやって考えさせることが、映画の求めていることなんだろうけどさ。そういうとき、ガイド、謎解きまではいわなくとも、あれってさぁ、といっしょに考えてくる人がいるのって、楽しいんだよね。わけのわからない映画の楽しさって、あれこれ考えるところにあるんだよ、と気づかせてくる。本書は、そういうシリーズだね。
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「そんな背景があったのか!」町山さんの解説を読むとeurekaの連続、新たな視点を与えてくれる。「この作品のこの部分は〇〇(〇〇年・国名)からの引用だよ」とタイトルやジャケットは見たことあるけど内容は知らない作品・監督・俳優を教えてくれて、結び付けてくれる。解説を読んだ後にその映画を観ると1回目よりも面白くなる。今回はシェイプ・オブ・ウォーターにまつわる解説が特に響いた。まだ観た事ない作品の解説は、観賞後のお楽しみにしたいので未読です。なので星3つ。悪しからず。(2020.12月)
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かなり深い、というか専門的。映画研究のレベル。
観てない映画については全く参考にならず。。 -
相変わらずわたしの映画の入り口に立ってくれる著者。
映画に詳しくなく、そんなに興味もないひとでも楽しく読めると思うし、映画を見返したくなる。 -
面白かった〜。
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作品を観ただけでは気づかない過去の映画の引用や監督の生い立ちなど、読むとまた観たくなる。
でもあんまり深掘りしすぎると、アンダー・ザ・シルバーレイクの主人公みたいになっちゃう?