孤独のレッスン (インターナショナル新書)

  • 集英社インターナショナル
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797681192

作品紹介・あらすじ

孤独をいかに愉しむか?
17名の執筆陣が贈る、各人各様の孤独論!
少子高齢化や核家族化の進行、そして、2020年から猛威をふるう新型コロナウイルス。
現在、物理的、精神的に「孤独」を感じている人が増えているのではないでしょうか?
2022年、イギリスに次いで日本でも孤独・孤立対策担当大臣が誕生。まさにいま日本社会においても孤独は「対処すべき問題」として注目されています。
本書では孤独に向き合った作家の評論や、冒険や山小屋生活などで得た独自の孤独論など、総勢17名の著者が様々な孤独を語ります。
何気ない日常の、騒がしい街中で不意に襲ってくるあの「孤独感」はなんなのか?
決してネガティブなだけではない孤独の持つ「孤高のしたたかな世界」に浸れる一冊です。

【目次より】
lesson1 孤独上手たち
齋藤孝(教育学者)/仏陀に学ぶ、単独者としての作法
中条省平(フランス文学者)/孤独と追放――アルベール・カミュ最後の10年
奥本大三郎(フランス文学者)/永井荷風――独身者の悦びと不安
南條竹則(作家・翻訳家)/孤独の詩を読む――ポオとラヴクラフト
鈴木雅生(フランス文学者)/サン=テグジュペリ――人生と思索を鍛え上げたもの
岸見一郎(哲学者)/三木清と孤独
新元良一(作家)/ソロー『森の生活』が語りかける声
適菜収(作家)/孤独の哲学者ニーチェ

lesson2 いかに孤独と付き合うべきか
下重暁子(作家)/孤高の俳人 尾崎放哉と山頭火
岸惠子(女優・作家)/“孤独”を取り込み、自由に生きる
田中慎弥(作家)/引きこもり作家のリアル
高村友也(作家)/「意識の孤独」の手綱を引いて生きる

Lesson3 孤独の深層にせまる
林望(作家)/隠遁者の孤独
荒木飛呂彦(漫画家)/孤独のゾンビ映画論
石戸諭(ノンフィクションライター)/ジョン・ル・カレが描くスパイの孤独
吉川浩満(文筆家・編集者)/サピエンス――孤独な種の恍惚と不安
角幡唯介(作家・探検家)/単独行がもたらす究極の孤絶

感想・レビュー・書評

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  • 十人十色の「孤独論」とあるが、実際に20人近くの知識人、著名人による寄稿の寄せ集めなので、ダイジェストとしての読み応えはあるが、全てが皮層的で浅い。なんだか格言や至言を探し出したり、その言葉の周辺を少しだけ肉付けしたような文章。それでも思考のきっかけを得たり、脳内に連鎖して考えさせられるのだから、読書は面白い。複数人分を読んで、余韻で考えるのが、私自身のオリジナルな「孤独論」というわけだ。

    人は、社会的分業をしているために完全な自給自足にはなり得ない。また、直接会話をする相手がいなくても、本や看板など、目に入る日本語は、その集団に帰属している証拠。ゆえに言葉が分からぬ海外での孤独感は一層強まる。しかし、海外ですら人目を気にして着飾る。超音波で自らの位置関係を測るイルカのように、他者の価値観を確認しながら、自らの存在を定める。つまり、物理的には、人の孤独というのは、成立しない。精神的かつ瞬間的な「孤独感」というのはあるのだろうが、それすら意識を変えれば、「帰属感」を取り戻せる。着ている服を見て、ああ、誰かと繋がっているのだと。いや、手のひらを見て、遺伝子の繋がりを感じれば十分なのかも知れない。

    しかし、時に、「孤独感」から復帰出来なくなる。

    この「孤独感」は相対的なもので、群れからの排除が肉体的危機感をもって襲いくる、極めてプリミティブな本能だ。クラスに一人。会社でポツン。例えば、一人野外で寝ていると、襲撃された場合に気付かないリスクがあるから身体は常に緊張状態にあり、ストレス値が上がる。家族や集団と生活をすれば、そのストレス値は下がる。信頼できない集団は逆作用だが、しかし故に、孤独感は基本的に身体に悪いものだ。

    ー 高村友也 吝嗇こそが孤独になるための条件

    自分が大事!と、お財布や時間、健康と言った自らのパラメータ保持にセコい人は、酒付き合いが悪くなって、孤立するよみたいな話だ。噴飯しそうになる。だって、孤独の回避さえ、人間関係資本というパラメータの追求なのだから。吝嗇だから人付き合いをするし、吝嗇だから、飲み会を断る事もある。これは、欲望を追求するプログラムにおいて、どのパラメータを重視するのが最適か、という優先順位の話でしかない。

    孤独論は、人それぞれ。人それぞれ、という表現もまた価値観の重層を許す他者の容認であり、それを言い出せば、言葉そのものが孤独と対立する概念である事に気付き、観念遊びに自嘲する。

  • ◯市立図書館より。
    ◯特に学びを得るようなところはなかったが、角幡さんの小エッセイが載っていたのはよかった。
    ◯紹介されていた三木清の「人生論ノート」、以前に100分de名著で紹介されていたこともあり、読んでみたいと思った。難しそうだけど…。

  • 斎藤孝が語ってるならと読んでみた。孤独な時間を過ごすことが出来たが、孤独の有意義さを悟るには至らなかった。

  • 独身はマイナスに語られがちではあるが、永井荷風のように生きられたら最高なんだろうと思う。ただし、先立つものが必要ではあるが。

  • 様々な分野の人たちの孤独に対する考え方がまとまっている書籍。
    一人ひとりの分量がかなり短いから読みやすい

  • 感想
    どれだけの才を持ち合わせても、どれだけの美貌を手に入れても。孤独は人間に付きまとう。耐えるという態度を捨てた楽しむという付き合い方。

  • 高村友也のエッセイはすばらしい。他のは本当に雑誌の軽い読み物という感じで、本にする必要はなかったと思う。高村くんに一冊書かせてあげてほしい。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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