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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784797681536
作品紹介・あらすじ
ロボットは、人に代わってたいへんな作業をするためにつくられるもの。ところが、日本にはなぜか「働かない=役に立たないロボット」がたくさんいる。そのワケを探して関係者への取材を重ねていくと、「役に立たないロボット」たちには、人の生き方や社会すら変え得るほどの力が隠されていることが見えてきた。
日本では、八百万(やおよろず)の神や九十九(つくも)神になじみ、道端にはキャラっぽいお地蔵さんがたたずみ、ダメなロボットが騒動を巻き起こす漫画やアニメは数知れないなど、もともと人ではないものにも感情移入して受け入れる土壌がある。けれど、それだけで「役に立たないロボット」がこれほどつくられ、人々に愛されていることの説明にはならない。
二足歩行の研究を目的につくられたHONDAの「ASIMO」のようなロボットは別として、SONYの「aibo」、GROOVE Xの「LOVOT」、Panasonicの「NICOBO」、豊橋技術科学大学のさまざまなタイプの「弱いロボット」たち……。「仕事をしないロボット」が続々登場する背景には、つくる側にとっても接する側にとっても、カワイイことや癒しの効果にとどまらない、何か特別な意味があるのではないだろうか?
そもそも、「役に立たないロボット」は本当に役に立たないのか?
こうした感覚は、日本以外の国では通用しないのか?
そんな疑問のこたえを求めて、研究者、開発者、イベント主催者、エンジニア、僧侶……関係者への取材を通して考えていくと、「役に立たない」ことと「ロボット」であることではじめて成立する、人とロボットとの新しい関係性や、労働とは違う本当の役割と価値が浮上してくる。
【目次より抜粋】
第一章 どのような「役に立たないロボット」が存在するのか?
第二章 「弱いロボット」はウェルビーイングを引き出す
第三章 「LOVOT」、人を幸せにするテクノロジーのあり方
第四章 「ヘボコン」、笑いの奥に潜むもの
第五章 「AIBO」供養に見る「壊れる」価値
第六章 人や社会を拡張するロボットたち
第七章 「役に立たないロボット」は本当に役に立たないのか?
【著者略歴】
谷 明洋 (たに・あきひろ)
科学コミュニケーター。1980年、静岡県生まれ。2007年、京都大学大学院修了(農学修士)。静岡新聞記者、日本科学未来館勤務などを経て、睡眠ウェルネスアドバイザーや、地域を旅する「さとのば大学」専任講師など、多岐にわたって活躍中。
みんなの感想まとめ
「役に立たないロボット」というテーマを通じて、人間とロボットの新たな関係性や価値観を探る内容が描かれています。著者は、研究者や開発者への取材を通じて、これらのロボットが持つ特別な意味を明らかにしていき...
感想・レビュー・書評
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我が家の次女が国語の授業で「弱いロボットだからできること」という文章を読んでいたこともあり、それに通ずるものがありそうだと思い、借りて読んでみました。
ちなみに本書には、「弱いロボットだからできること」の岡田美智男氏も登場します(読み始めてから気づきました)。
著者は、「役に立たないロボットとは何か?」という問いを立て、その問いの答えを知っていそうな人に取材。
それをまとめたのが本書。
いわゆる通常のロボットは、人の役に立つよう設計されているわけですが、とくに何ができるわけではない「役に立たないロボット」には、人間性を引き出す役割があるのではないかと思いました。
岡田氏の開発したゴミ箱ロボットも、ヘボコンも、ソニーが開発したアイボも、人の心のメーターの針がプラスに振れるような効果を与えているように思います。
逆にいえば、現代は、人間同士の関係だけでは、人の心がプラスに振れるような事象が少なくなってきており、それを「役に立たないロボット」で補うべき時代になっているのかもしれません。
「役に立たないロボットとは何か?」という問いで始まった本書ですが、「ロボットとは何か?」や「人間とは何か?」についても考えさせられる内容になっていると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
●役に立たないロボットをなぜ作るのか、どんな価値があるのか、これからの社会をどう変えるのか、という問いに答える本。
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役に立たないロボットはとても役に立っていた。このロボたちから人間の弱みとか現代社会の歪みを知ることになるとは思わなかった。人間とロボットの共生が楽しみ。
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読んでいると、だいぶスピリチュアルかな?と感じつつも実はサイエンスに帰着できそうな、面白い視点を与えてくれる。
期待値ギャップを埋める視点は面白い。テクノロジーから入るとどうしても機能や性能がミートすることから見てしまうから。
弱音を吐ける社会、資本主義の歪み補正、ライフコーチ。ロボット自体は緩いが、実態は全然ゆるく無いことがポイントですかね。 -
<目次>
第1章 どのように「役に立たないロボット」が存在するのか?
第2章 「弱いロボット」はウェルビーイングを引き出す
第3章 「LOVOT」、人を幸せにするテクノロジーのあり方
第4章 「ヘボコン」、笑いの奥に潜むもの
第5章 「AIBO」供養に見る「壊れる」価値
第6章 人や社会を拡張するロボットたち
第7章 「役に立たないロボット」は本当に役に立たないのか?
<内容>
タイトルから想像できない深みがあった。特に2章、3章。我々の頭は、自分よりも弱いものに対するときに、特に人間っぽくなるようだが、ヒト対ヒトだと、弱い側はマウントを取られてしまうし、その劣等感は人知らず深い。ロボットはそれがない。また「弱音の吐ける社会」「資本主義のゆがみ補正」「ライフコーチ」としてのロボット。何か奥深かった。
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