- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798037257
作品紹介・あらすじ
介護の力でADLを回復させよう。おむつはずし、常食、自力歩行。生活すべての自立性が向上する、生理学に基づくケアの実践的知識。
感想・レビュー・書評
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【県図書】理論つけて説明している。手元に置いておくべく注文しました。
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とてもおもしろい本だと思います。それと同時に、読者は、この本を注意深く読み解く必要があります。
なぜなら、これまでの介護の理論(あるいは「常識」)から見れば、「それって本当なの?」ということが多く書かれているからです。業界では、その独自の考えを「竹内理論」と呼ぶ人もいますが、もし臨床の知というものがあるとして、この人の理論をいまのわたしの経験からはすぐに肯定することが難しい、というのが率直な感想です。
わたしが間違っているのかもしれませんよ、もちろん。でも、この人の言ってることってハッタリだよね、という言い方もできると思うのです。
そう、なんだか、新手の宗教へ勧誘されているような気分にさせられますw
でも、実際この人の話し、どこか、胡散臭いのです。そういう話しだからこそ、何か興味を引くということもあるでしょう。
事実というよりも語り口の水準を問題にすべきかも知れません。どこかに飛躍があるんですよね。特に「水分摂取をきちんとすればたいていの介護問題は解決する」というアジテーション。読み進めるうちに「結局はそこかい」とツッコみたくなってしまうわけです。そして、問題なのは「わたしたちの研究」というような言い方をしながら、レファレンスに乏しいということ(巻末に参考文献がありますが、ほとんど自分が書いた本であって、結局は自説の繰り返しなわけです)。
まあ、いろいろな考え方があることはいいと思いますが、やっぱりこういう話は、じわじわと影響力をもって、現場に下りてきてしまうおそれがあるんですよね。打つ手がないと行き詰まっている現場もあると思うけど、だからと言ってここに書いてあることを真に受けないでよ、と言いたいです。
ということで、最後に、介護が必要なひとにとって何が本当に大切なのか、そういうことを忘れないことがとりあえず免疫になる、と申しておきましょうw