改革・改善のための戦略デザイン 製造業DX

  • 秀和システム
2.09
  • (0)
  • (0)
  • (4)
  • (4)
  • (3)
本棚登録 : 53
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798065274
#DX

作品紹介・あらすじ

製造業のDXについて実例をもとに解説します。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 製造業のDXについて知りたくて手に取った本なんですが、
    「これってホントにDXの事例??」というのもあり、
    ちょっと残念な結果に。。

    著者がDXについて勘違いしているのか(←流石にそれはないか…)、
    それともホントに基礎のキから
    DXについて説明しようとしているからなのか、
    単なるデジタル化についての記述もあり、
    自分は少し混乱しました。

    そもそもDXのXってトランスフォーメーションのXな訳で、
    「トランスフォーム(変形)してると言えない事例を
    持ってこられてもなぁ…」という感想なのですが、
    よくよく読み進めていくと、どうやらデジタルに弱い
    中小企業を読者層に持ってきている様子。
    つまり、デジタル化ですら困っているケースのある中小企業に対して、
    ホントに基本のキからDXについて説明した本、
    まずはこの本から勉強したらいいんじゃない?というメッセージのこもった本。
    そんな風に自分は理解しましたが、、
    果たして正しいかどうかは著者のみが知る…(ってことで)。

  •  私は2019年より製造業を法人営業しているICT業界の人間であり、もちろん製造DXに関しては本業として随分と勉強してきたつもりであるが、こうした書籍にはどう書かれているんだろう?、どういうまとめ方をするんだろう?、ひょっとしたらお客様も読まれていて読んでいたら話題作りになるんじゃないか?、忙しいメンバー(特に若手)のために自分が代読してレビュコメントを展開してあげられたら彼らのお役にも立てるんじゃないか? あぁ2021年12月の本だったら本の内容が陳腐化する前に、さっさと読んでレビュコメント回してあげなきゃね、と冒頭から長文で恐縮ですが、上記思考回路により、2022年初回の丸善まとめ買いにて調達してきた本です。

     内容としては、いろいろ汗かいて勉強してきた自分からすれば平易ではあったものの、平易だからこそ、平易に表現するための苦労が著者の皆さんにはあったんだろうな、物事をわかりやすく伝えるにはたいへんだろう、読者のことを相当想像して書かれたんだろうな、というイメージが伝わる本でした。平易にまとめていただきながらも極力幅広いトピックを抑えつつ、Industory4.0や2018年の経産省の「DX推進ガイドライン」なども解説してくれていたり、短期間でざっと把握するには非常に有益な本だと思いました。正直、倉庫管理システムや物流との連携、リバース・ロジスティクスの重要性が高まってくる、などは新たな気づきとして勉強させてもらえました。

     製造DXに関わる初級者にとっては押さえておきたい幅広いトピックが平易にまとめられていて、オススメな本だと言えます。
     中級者以上にとっては物足りないと感じるかもしれませんが、あ、この話は新鮮だ、とか、ここは知らなかったぞ、と自分の知識レベルの網羅性の棚卸に活用できる本だと感じました。


    以下、引用です。(あくまで自分観点での引用抜粋のため偏りがある点はご容赦ください)
    ===========
    P15 モノをつくり、製造過程のデータを収集するだけでなく、出荷後の販売データやアフターメンテナンスのデータも収集していくことで、より自社クライアントや最終消費者の要望に合った製品を作るため、「モノづくり+物流+データづくり」がしっかり機能していくことが、いま製造現場に求められています。

    P29 経済産業省では、2018年5月に「デジタル・トランスフォーメーションに向けた研究会」(座長:青山幹雄南山大学理工学部ソフトウェア工学科教授)を設置し、ITシステムのあり方を中心に、わが国の企業がDXを実現していく上での現状の課題の整理とその対応策の検討を行い、『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』として報告書にまとめ、2018年9月7日に公表しました。

    P95 DXの成功には共感型のリーダーシップの積極的な情報発信と自らの考えを自らの言葉で伝えることができているかどうかが重要です。ある調査では、DXを成功に導く人材のエンパワーメントの重要性を認識しているビジネスリーダーが7割を超えていることが報告されています。

    P106 WMS(Warehouse Management System)とは、「倉庫管理システム」の意味です。WMSは、工場からの入出荷・保管といった倉庫における「庫内物流」の正確性とスピードアップを実現する仕組みです。
    (中略)WMSは、入出庫作業のサポートを目的としたサブ管理システムです。それぞれの現場ごとに、ローカルなニーズに対応し、スムーズな入出庫を支援します。 
    (中略) WMSのユーザーは、「いまある在庫が正確にわかるようになった」といっており、企業に効率化をもたらしています。

    P127 日本経済産業省は2018年の「DX推進ガイドライン」にて、DXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革すると共に、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しました。簡単に言うと、「データの重要性を理解し、適切にデジタル技術と組み合わせ、企業を変革していくこと」です。

    P134 下記の説明文は、IT施策の一端を担う政策実施期間の一つであるIPA(情報処理推進機構)が定める、DXの代表的な6つの業種について記述された引用文です。
     業種1:プロデューサー
     業種2:ビジネスデザイナー
     業種3:アーキテクト
     業種4:データ・サイエンティスト
     業種5:エンジニア・プログラマ
     業種6:UXデザイナー

    P142 スマートファクトリーはもともと、ドイツ政府の提唱するインダストリー4.0というコンセプトに端を発する概念です。ドイツが提唱する「インダストリー4.0」を実現するスマートファクトリーという見方もあります。参考文献として経産省発行の平成30年版「情報白書」の「インダストリー4.0」を見てみましょう。
    (中略)単に、デジタル機器やIoTなどのIT技術のシステムの違いだけで判断するのではなく、基本的に何が違うのかを考えると、一般的な工場と「スマートファクトリー」の違いは、人々の働き方にあると思います。
    (中略)これらのことから、「スマートファクトリー」では、人々はより自動化が難しい作業や業務に就くことになり、自動化すべき領域と、人がすべき領域の境界線が移動し、徐々に自動化すべき領域の面積が広がってきます。

    P173 プラットフォーム戦略で成功するには
    ・自社製品に明確な強みがあり、自社だけでも顧客を一定数集められること
    ・適切なオープン化や外部パートナーとの連携によって、プラットフォームの価値を向上させること

    これら2つのポイントを抑えた企業が、プラットフォーム戦略を成功させ、競争力を高めることができると考えられます。モノづくりは「物」と「者(人)」といわれますが、今後ますます大きくなる「デジタル化」のニーズに応じて、プラットフォームにしていくことが重要です。

    P179 「あらゆるプロセスがつながること」とは、川上から川下への従来的なつながりのみを指しているわけではありません。XaaSが拡大すれば、「買う⇒捨てる」に加えて、「利用する⇒返す」がより一般化します。川下と川上をつなぐリバース・ロジスティクスの重要性は顕著に高まるでしょう。(中略)具体的には商品の返品、容器や再生資源の回収、スクラップの回収や廃棄などを指します。

    以上

  • 酷過ぎる。。。

    おかげで、酷い本の特徴がわかってきた。

    構造化されておらず、ただ、
    知っていることを羅列する。
    自分が得意なところは、詳しいが、
    怪しいところは、薄っぺらで、調べてもしない。
    文章が書けない(読むに堪えない文が多すぎる)。

    人の図を使って説明するが、
    浅い理解しかないので、ただの劣化版。
    オリジナルにあたるべき。
    これは、AIとかの本で、
    ニューラルネットワークの説明を
    見たことある図でする本にだいたいあてはまる。

    キーワードを説明もせずに使う。
    多分理解していない。

    同じことを何回も説明する。

    ということで、本を書く人の最大限の礼儀として
     知らないことは調べる
     構造化して重要なことから伝えてる
     人の図をぱくらず自分の理解で再度図解する
    ってことは、最低すべきなんじゃなかろうか。

  • タイトルから、製造業に特化したdxに関する書籍かと思って手にしましたが、あまりにもどこにでもある内容。dxどころか、少しでもITに業務として関わったことがある方には当たり前のことしか書かれていない。ITとも経営とも遠いところにいる方向け。かといって、業務に踏み込んでるわけでもないので現場向けでもない。誰が読むための書籍か解らない。

  • タイトルから期待される内容が全然書かれていない。
    中小の製造業企業の意思決定に携わる非IT担当者向けにDXとは何か、どんなことを指しているか書かれているように読み取れたが、指南書とは到底言えないように思う。
    ただバズワードがバラバラに書かれていて、そのバズワードはこんなことを意味していますよ、くらいの話。

  • はじめに
    1章 なぜいまDXなのか
    01 コロナ禍のDX
    02 ブラックボックス化
    03 ノウハウの喪失
    04 コロナ禍と製造業
    05 DXにおけるAIの役割
    コラム 非接触型ICカード技術
    06 テレワーク導入とDX

    2章 製造業DXの現状と課題
    01 製造業DXへの取り組みの現状
    02 デジタル・ディバイド
    03 IT化とDXとは違う
    04 環境変化への対応策
    05 既存のITシステムとDX
    コラム 提案依頼書(RFP)
    06 ユーザー企業とITベンダー企業
    コラム 「要件定義」と「要件定義書」
    07 中小製造業のIT化
    08 既存システムのレガシー化
    09 設計、品質管理、物流のDX
    10 顧客ニーズの変化に対応
    11 工場倉庫業DX
    12 製造業のIT化は遅れている
    コラム Appleの事例から学ぶ物流の在庫解消と業績回復への取り組み
    13 サプライチェーンのDX
    14 外注型SIから内製型DXへ

    3章 先進事例・成功事例に学ぶ製造業のDX
    01 製造業DXの活用状況
    02 アナログからデジタルへ
    コラム 「富士通グローバル・デジタルトランスフォーメーション調査レポート2019」
    03 事務のデジタル化
    04 製造業DXの先進事例①…D社 第2工場のWMS導入
    05 製造業DXの先進事例②…T社 本宮工場のOCR導入
    06 製造業DXの先進事例③…S社のOCR導入
    07 製造業DXの先進事例④…中小製造業の事例
    08 製造業DXの先進事例⑤…中小A社 タブレット端末導入
    09 製造業DXの先進事例⑥…中小B社 ドライブレコーダー導入
    10 製造業DXの先進事例⑦…中小C社 デジタル・サイネージ導入

    4章 成功するソフトウェアのデジタル技術者の人材育成に学ぶ
    01 システム・アーキテクトのエンジニアの人材育成
    02 人材不足はマネジメントで解消できる
    コラム システム開発と要件定義の流れ
    コラム プログラム言語の歴史
    03 スマートファクトリー
    コラム 世界デジタルサミット2021DX導入事例
    04 RFIDによる製品管理

    5章 成長のための戦略デザイン
    01 モノづくりと現場力
    02 デジタルプラットフォーム
    03 サプライチェーンDX戦略
    04 スマート工場化の変革
    コラム 通信ネットワーク技術がもたらす新しい社会システム
    05 内製化戦略デザイン
    06 製造業DXと働き方改革
    コラム AIは、働き方をどのように変えるか?
    07 DX成功への戦略デザイン
    08 ソフトウェア開発の手順と文書化
    09 情報社会の到来と進展

    索引

  • 記録

  • なぜいまDXなのか:
    コロナ禍のDX
    ブラックボックス化
    ノウハウの喪失
    コロナ禍と製造業
    DXにおけるAIの役割
    非接触型ICカード技術
    テレワーク導入とDX

    製造業DXの現状と課題:
    製造業DXへの取り組みの現状
    デジタル・ディバイド
    IT化とDXとは違う
    環境変化への対応策
    既存のITシステムとDX
    ユーザー企業とITベンダー企業
    中小製造業のIT化
    既存システムのレガシー化
    設計、品質管理、物流のDX
    顧客ニーズの変化に対応
    工場倉庫業DX
    製造業のIT化は遅れている
    サプライチェーンのDX
    外注型SIから内製型DXへ

    先進事例・成功事例に学ぶ製造業のDX:
    製造業DXの活用状況
    アナログからデジタルへ
    事務のデジタル化

    成功するソフトウェアのデジタル技術者の人材育成に学ぶ:
    システム・アーキテクトのエンジニアの人材育成
    人材不足はマネジメントで解消できる
    スマートファクトリー
    RFIDによる製品管理

    成長のための戦略デザイン:
    モノづくりと現場力
    デジタルプラットフォーム
    サプライチェーンDX戦略
    スマート工場化の変革
    内製化戦略デザイン
    製造業DXと働き方改革
    DX成功への戦略デザイン
    ソフトウェア開発の手順と文書化
    情報社会の到来と進展

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

ソニー株式会社外国部、Sony Saudi Arabian Company, Sony Precision Engineering などで海外勤務、ソニー株式会社電子デバイス事業本部、青山学院大学、専修大學、文教大学兼任講師経て 現在、ロジスティックスオペレーションサービス(株)非常勤。著書は「English in the Factory」,「電話英語」(学校法人佐野学院神田キャリアカレッジ),「仕事現場の英会話」(DHC)、「海外でのものつくり英語入門講座(工学研究社)、「始めよう!Eメール英文ライティング」(日本英語教育協会)、「製造現場のリアルな英語表現」(秀和システム)など多数。専門分野は海外工場の生産管理とマーケティング、実用英語教育研修、英語教育学位:修士(英語教育)。

「2021年 『改革・改善のための戦略デザイン 製造業DX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高橋信弘の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×